胡乱舎猫支店/ほくほく街道
Last-modified: Wed, 26 Jan 2022 23:52:15 JST (1199d)
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左折の時、表示板を二度見した。いつも通る道なのに全然気づかなかった。まあそんなもんかもしれない。
「街道って街中通ってるイメージだけどこんな山奥にもあるんだ。字面に騙されたな」
「ねぇ、カフェ寄ってかない?海岸沿いの」
「え?」
サイドシートからの提案に驚く。
「そろそろいい時間じゃない?テラスで太陽が海に沈むの見ようよ」
遠くに建物が見えて来る。多分あれがそうなんだろう。波音が聞こえる。右側に夕暮れに染まりかけの海が広がっていた。いつの間にか開いていた窓、湿った潮風が纏わりつく。左側は見れないまま車を走らせていた。…一体…ココは一体…何処…なんだ?隣にいるのは…コイツは誰…なんだ?
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この話が含まれたまとめ 
評価/感想 
初出/概要 
超短篇・500文字の心臓 / 第185回競作「ほくほく街道」 / 参加作
執筆年 
2021年?
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