まつじ/川を下る
Last-modified: Sun, 16 Jul 2023 23:13:21 JST (663d)
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こちらから出向かなければできないという思惑の外から川の方がやって来て面喰らう間もなく否も応も下ることになり、ところで桃太郎という物語において流れてきた桃は一体どうしたわけで川なんぞにと考えるうちに事態は変わるかなあと期待してみても、なかなかなかなかそういう気配もなくって、下るというか下らされているというか川まっただ中である
水の抵抗は重いけれど、慣れてしまえば慣れてしまえば浮遊感もあってまあ悪くない
そうしてずっとずうっと流れ続けるとやがて、そうしてずっとずうっと流れ続けるとやがて、そうしてずっとずうっと流れ続けるとやがて、本当に下っているのかしらという気になる、もしかして騙し絵の川だったらだったら、終わりはない、 川を下る前のことが下る前のことが思い出せない
桃のことを考えている桃のことを桃のことを考えて
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この話が含まれたまとめ 
評価/感想 
初出/概要 
超短篇・500文字の心臓 / 第177回競作「川を下る」 / 参加作
執筆年 
2020年?
その他 
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