空虹桜/野音のステージ向かって咲いたパンジーが散る時に見た走馬灯の話

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　これは、雨の長い日のことですね。

　前日も前々日も雨だったので、正直雨にもすっかり飽きていました。むしろ、このままだったら根腐れを起こしかねないと、ヒヤヒヤしていたぐらいでした。長雨って楽しいのだけれど、楽しいのが続くのは良いことばかりじゃないのですね。

　しとしとと降り続ける中ふんわりと、まるで雨音の一部であるかのように大きな音が響いてきたのです。それまでに何度かそういうことはあったのだけれど、この時ほど雨と一体となった大きな音を感じたことありませんでした。葉陰で身を隠し、途方に暮れていた蟻たちですら驚いた顔をしていました。

　なにか凄いことなのだと、具体的にはわからないけれど、そう感じました。

「A Piece Of Future」

　その音で、意味はわからないけれど、もうこの花弁を散らしても良いのだと理解したのです。

※初稿につき、最終稿は後日公開予定。

ジャンル

日比谷公園大音楽堂?、雨、蟻、感じる?、オノマトペ、フィッシュマンズ?

カテゴリ

超短編/ヤ行

この話が含まれたまとめ

すぐ読める、野音のステージ向かって左にある高い木の上に営巣した鳥とかの話

評価／感想

初出／概要

書き下ろし

執筆年

2024年?

その他