空虹桜/野音のステージ向かって左にある売店のおばちゃんの想い出話
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缶ビールの値段がどれだけ上がったかは、歴史なり経済の教科書に書いてあるでしょ?でも、いくら円安だからって、プラザ合意以前には戻らないんだから、行き着く先みたいなモノはあるんですよ。何事も。上限は。
ここで仕事してるとね、いろんな人の幸せに何度も何度もたくさん出会えるんです。人の幸せを妬ましく思う時もありますよ。そりゃ。人間ですもの。でもね、3000人とかの圧倒的人数の幸せに、一人の妬みが勝るなんてことは無いんです。もしも勝るほど妬めるのだとしたら、それは人じゃないですよ。
「本当に、わたしたちは、幸せでした!!」
そう言って、キャンディーズは解散したと祖母に聞きました。昭和の懐かしライヴ映像なんて今じゃ滅多に見ないけど、たぶん、本当に幸せだったんでしょうね。
でも、幸せって、なんなんでしょ?
同じ日々の繰り返しを嘆くわりには変化に怯えていて、そのクセ、新しさや若さを求めるけれど、それを生かすことはできない。もちろん、ここは職場ですから、しばらくはどうやってご飯代を稼ぎましょう? なんて、考えますけど、次の幸せのためになら、ちょっとぐらいの我慢も、時に必要なんでしょうね。
ただ、淋しくないって言ったら嘘になります。
※初稿につき、最終稿は後日公開予定。
ジャンル 
日比谷公園大音楽堂?、仕事、経済?、音楽、幸せ?、数字、祖母、わたし、キャンディーズ?
カテゴリ 
この話が含まれたまとめ 
すぐ読める、野音のステージ向かって左にある高い木の上に営巣した鳥とかの話
評価/感想 
初出/概要 
書き下ろし
執筆年 
2024年?