まつじ/月面炎上44
Last-modified: Mon, 03 May 2021 23:05:52 JST (1512d)
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「かつて、月は太陽と同じに燃えていたのです」
「え、それ本当かい」
「いや、どうだろう」
「なんだい」
「でも、もしかしてもしかすると、そうでなかったとも、言いきれない」
「まあ、言いきれない」
「わからんけどな」
「調べようか」
「よせやい」
何にもない月の上で、足の方向は反対かしに、宇宙服のぼくたちは頭だけ並べて仰向けに寝転んだ。
「もしかしてもしかしたら、燃えてたかなあ」
「知らないねえ」
ぼくたちの上に、半分の地球が見えていた。
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評価/感想 
初出/概要 
超短篇・500文字の心臓 / 第50回競作「月面炎上」 / 参加作
執筆年 
2005年?
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