カードストーリー /ヨミ の変更点


&aname(top);

#contents

*SSR [#SSR_story]
**通り雨の残像 [#SSR01]
''1話''
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''2話''
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''3話''
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&attachref(アルバム /ヨミ/通り雨の残像.jpg,zoom,通り雨の残像,259x200);
 
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**侍の心得 [#SSR02]
''1話''
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''2話''
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''3話''
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&attachref(アルバム /カードスチル/カードスチル_キャラ名_カード名.jpg,zoom,カード名,259x200);
 
 
|①|>|CENTER:~選択肢1|
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|②|>|CENTER:~選択肢2|
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''スペシャル''
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**初めての学園祭 [#SSR03]
''1話''
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|>|ある日の朝食後――|
|~ヨミ|×、少しいいか。|
|~〇×|どうかしましたか、ヨミさん?|
|~ヨミ|近々、俺たちが近所の学校の学園祭を&br;手伝うことになっただろう。|
|~ヨミ|学園祭とはなんなのか、&br;どういったものなのか、教えてほしい。|
|~〇×|はい、私で良ければお話しますよ。|
|~ヨミ|ああ助かる。|
|~ヨミ|俺は学園祭を経験したことがないからな。&br;手伝うのであれば、事前に学んでおきたい。|
|~〇×|(あ、そっか……。ヨミさんは小さいころから、&br;天上界で過ごしていたから……。)|
|~〇×|わかりました! えっと、まず学園祭っていうのは、&br;学校のお祭りみたいなもので一|
|~ヨミ|なるほど。大体のことは理解した。&br;学生が店を出したり、演劇を披露したりするんだな。|
|~〇×|はい、他にもバンド演奏や部活の発表会もあります。|
|~ヨミ|屋台を出すことも多いとのことだが、俺が作れる範囲のもので&br;学園祭にふさわしいものはあるのだろうか。|
|~ヨミ|俺が手伝うのであれば、料理が最も適していそうだ。|
|~〇×|そうですね……あ、例えばなんですけど、&br;ヨミさんは和食が得意ですし、鍋物はどうでしょうか?|
|~〇×|おでんとか豚汁とかもつ煮とか……。&br;最近寒くなってきましたし、喜ばれると思います。|
|~ヨミ|……なるほど。承知した。|
|~ヨミ|早速ですまないが、台所を借りてもいいだろうか?&br;作りながら検討したい。|
|~〇×|もちろんです! どうぞ!|
|~〇×|(いい匂いがする……。&br;ヨミさんが作っているのは、もつ煮かな?)|
|~ヨミ|×、いたのか。|
|~〇×|あ、すみません。いい匂いがして、つい……。|
|~ヨミ|構わない。&br;ちょうど誰かに味見をしてほしいと思っていたところだ。|
|~〇×|いいんですか?|
|~ヨミ|ああ。熱いから気をつけろ。|
|~〇×|ありがとうございます! いただきます!|
|~ヨミ|どうだ?|
|~〇×|とっても美味しいです……!&br;さすがヨミさんですね!|
|~ヨミ|そうか。|
|~〇×|(あ、今ヨミさん、笑ってくれたような……。&br;気のせいかな?)|
#endregion

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''2話''
#region(ネタバレ注意)
|>|学園祭当日――|
|~〇×|(私も売り子として、ヨミさんのお手伝いを&br;することになったけど……。)|
|~〇×|(改めて見ると、やっぱりヨミさん、&br;制服、すごく似合ってるな。)|
|~ヨミ|……どうした?|
|~〇×|あ……。|
 
|①|>|CENTER:~見とれてました|
|~|~〇×|すみません。ヨミさん、制服似合ってるなって、&br;見とれてました。|
|~|~ヨミ|………そうか。|
|~|~ヨミ|…………。|
|~|~〇×|ヨ、ヨミさん?|
|~|~ヨミ|お前も似合っている。|
|~|~〇×|えっ……。|
|~|~ヨミ|……何か変なことを言ったか?|
|~|~〇×|い、いえ!|
|~|~〇×|(まさかそんなふうに言われるとは思ってなかったから……。&br;びっくりしちゃった。)|
 
|②|>|CENTER:~肩にゴミが|
|~|~〇×|え、えっと、肩にゴミが……。|
|~|~ヨミ|……これで取れたか?|
|~|~〇×|は、はい!|
 
|③|>|CENTER:~なんでもありません|
|~|~〇×|す、すみません。なんでもありません。|
|~|~ヨミ|……それならいい。|
 
|~ヨミ|俺たちの持ち場はここか。|
|~〇×|そうですね。|
|~ヨミ|では準備を始めよう。|
|~〇×|あ……その前に、せっかくですし、&br;校内を少し見て回りませんか?|
|~ヨミ|……なぜだ?|
|~〇×|始まっちゃったら回る余裕もないと思いますし、&br;今のうちにどうかな、と。|
|~〇×|(これがヨミさんにとっての初めての学園祭だし……。&br;雰囲気だけでも味わってほしいから。)|
|~ヨミ|……お前がそうしたいならそうしよう。|
|~〇×|ありがとうございます!&br;それじゃあ、行きましょうか。|
|~ヨミ|……? あれはなんだ。|
|~〇×|あ……きっと教室内での展示だと思います。&br;少し、見せてもらいましょうか。|
|~〇×|すみません。&br;ちょっとだけ見学させてもらってもいいですか?|
|~男子生徒|どうぞ! 俺たちの自信作なんで、&br;ゆっくり見ていってください!|
|~〇×|ありがとうございます!&br;……わあ、きれいなステンドグラス……!|
|~ヨミ|…………。|
|~〇×|(ヨミさん、釘付けになってる。&br;少しは楽しんでもらえてるといいな。)|
|~ヨミ|…………。|
|~〇×|(ヨミさん、真剣に味見してるな。)|
|~ヨミ|……よし。|
|~女子生徒A|ねえねえ! あそこでもつ煮売ってる人、&br;イケメンじゃない!?|
|~女子生徒B|ほんとだ! 格好いい~!|
|~おばちゃん|お兄ちゃんイケメンだね!&br;もつ煮、一杯ちょうだい!|
|~ヨミ|ありがとうございます。300円です。|
|~〇×|(ヨミさん、すごい人気だ……。&br;よし、私も売り子頑張ろう!)|

#endregion

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''3話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×|お疲れ様です、ヨミさん!&br;もつ煮、大好評でしたね!|
|~ヨミ|ああ。まさか予備の材料までなくなるとは。|
 
|①|>|CENTER:~美味しいから|
|~|~〇×|ヨミさんのもつ煮、とっても美味しいですから。&br;きっと口コミで評判が広まったんじゃないでしょうか。|
|~|~ヨミ|……そうか。|
|~|~ヨミ|事前にお前に味見をしてもらってよかった。|
|~|~〇×|……!|
|~|~〇×|(なんだか照れくさいけど、&br;そう言ってもらえると嬉しいな。)|
 
|②|>|CENTER:~ヨミさん効果ですね。|
|~|~〇×|ヨミさん効果ですね。&br;みなさんにモテモテでしたし。|
|~|~ヨミ|俺はもつ煮を作っていただけだが……?|
|~|~〇×|(あんまりピンときてないみたい……。&br;でもそこがヨミさんらしいな。)|
 
|~ヨミ|何はともあれ、これで俺の役目は終わりだ。|
|~〇×|ふふ、お疲れ様でした。&br;初めての学園祭はどうでしたか?|
|~ヨミ|……最初は賑やかで慣れなかったが、&br;今は悪くないと思う。|
|~〇×|そうですか、それならよかったです。|
|~ヨミ|……? 向こうの方が騒がしいな。|
|~〇×|……あっ! 後夜祭!|
|~ヨミ|こうやさい?|
|~〇×|す、すみません。説明は後でしますので、&br;今はとにかく、急いで片付けましょう!|
|~ヨミ|……わかった。&br;お前が言うのならば、急ごう。|
|~〇×|(誰もいない……一足遅かった……。)|
|~ヨミ|……おい。この場所で、何があるんだ?|
|~〇×|実は……学園祭の最後には、&br;後夜祭というイベントがありまして。|
|~〇×|学園祭の締めくくりに花火をしたり、&br;キャンプファイヤーの周りで踊ったりするんです。|
|~〇×|すごく盛り上がるので、ぜひヨミさんも一緒にと&br;思ったんですけど、もう終わっちゃったみたいで……。|
|~ヨミ|……そうだったのか。|
|~〇×|(もつ煮を売るのに夢中で、すっかり忘れちゃってた。&br;もったいないことしたな……。)|
|~ヨミ|×。|
|~〇×|(……! ヨミさんが私の手を……。)|
|~ヨミ|花火はなくても、踊ることなら今でもできる。|
|~〇×|えっ……。|
|~ヨミ|踊るぞ。|
|~ヨミ|リズムは、このくらいで問題ないか?|
|~〇×|は、はい!|
|~ヨミ|そうか。|
|~〇×|(どうしよう、ドキドキしすぎて、&br;心臓の音がヨミさんにも聞こえてしまいそう……。|
|~ヨミ|ダンスを踊るのは初めてだが……。&br;お前とはよく呼吸が合う。|
|~ヨミ|不思議だな。|
|~〇×|……っ。|
|~〇×|(今のヨミさん、すごく優しい顔だった……。)|
|~〇×|(今日のことは、一生忘れられないだろうな。)|
 
&attachref(アルバム /カードスチル/カードスチル_ヨミ_初めての学園祭.jpg,zoom,初めての学園祭,259x200);

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''スペシャル''
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**夕食後の秘密の楽しみ [#SSR04]
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''スペシャル''
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*SR [#SR_story]
**怜悧な月影 [#SR01]
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**忠実なる盾 [#SR02]
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''2話''
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**Grow up Field [#SR03]
''1話''
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|>|深夜のサバイバルゲーム終了後。&br;『焼肉たからばこ』にて――|
|~ヨミ|〇×。&br;……今日は迷惑をかけた。|
|~〇×|ヨミさん。|
|~〇×|(……そういえばヨミさん、さっき&br;ナギさんを止めてればよかったって言ってたっけ。)|
|~〇×|(確かに、今夜は私もとんでもない目にあったけど……。)|
 
|①|>|CENTER:~謝らないでください|
|~|~〇×|もう謝らないでください。&br;ナギさんもわかってくれたみたいですし|
|~|~〇×|ヨミさんも、最初はそういう風に思っていたなら&br;これからはきっと大丈夫だって信じてますから。|
|~|~〇×|……?どうかしたんですか?|
|~|~ヨミ|いや……。|
|~|~ヨミ|そうか……これからは、か。|
|~|~ヨミ|お前のその寛容さには頭が下がる。|
|~|~ヨミ|普通なら、先程のK'のように、&br;金輪際関わりを絶つと言われてもおかしくはないのに。|
 
|②|>|CENTER:~ヨミさんも大変でしたね|
|~|~〇×|なんというか……ヨミさんも大変でしたね。|
|~|~ヨミ|……。大変、か。|
|~|~ヨミ|ナギ様をお止めすべきか葛藤したことは、&br;確かにそうなのかもしれないがな……。|
 
|~K'|……ナギ、ヨミ。|
|~ナギ|……!何?|
|~K'|お前ら、このゲームやれ。|
|~ナギ|……げーむ?|
|~包|あっ。これ、今K'さんと僕がやってるやつの&br;スマートフォン版だ!|
|~ヨミ|どのようなゲームだ。|
|~包|オンラインでチームを組んで、他のプレイヤーチームを倒して&br;勝利を目指す、サバイバルゲームだよっ。|
|~K'|スマホぐらいあるだろ。今この場でインストールしとけ。&br;やり方教えてやる。|
|~K'|……ゲームはいい。&br;いくらでも死ねるし、失敗できるからな。|
|~K'|人としての人生経験の短いアンタらが、&br;他人との付き合い方や人生を学ぶにはちょうどいいだろ。|
|~ナギ&ヨミ|……!|
|~K'|……って、さっき包が言ってたぜ。|
|~包|僕言ってないよ。&br;もう、すぐそうやって照れ隠しするんだから~。|
|~ナギ|K'……。|
|~ヨミ|お前……。|
|~〇×|いいじゃないですか、ゲーム!|
|~〇×|K'さんや包くんともいっぱい遊べますし、&br;すごくいい機会だと思いますよ。|
|~ナギ|……。いいの?なんだか、いっぱい迷惑かけそうだけど……。|
|~K'|んなの当たり前だろ。ビギナーなんだから。|
|~K'|ビギナーは経験者の胸借りて、堂々と失敗してろ。&br;それが仕事だ。|
|~ナギ|……K'……。|
|~ヨミ|……感謝する、K'。|
|~K'|チッ。&br;礼はいいから、とっととスマホ出せ。|
|~ナギ|うん!|
|~〇×|(K'さんとナギさんとヨミさん、&br;仲良くなれそうでよかった……。)|
|~|それから数日後|
|~ヨミ|ナギ様、11時方向に敵です。|
|~ナギ|わかったよ、ヨミ!|
|~ナギ|よし、倒した!|
|~ヨミ|……!ナギ様、それは囮です!お気をつけください!|
|~ナギ|えっ?……うわあっ!|

#endregion

 
''2話''
#region(ネタバレ注意)
|~ヨミ|落ち着いてください、ナギ様。&br;相手の動きを見極めれば、ナギ様の敵ではありません。|
|~ナギ|う、うん!&br;えっと、えいむを合わせて、銃身が動かないようにして……。|
|~ナギ|っ……!|
|~ナギ|やった!|
|~ヨミ|お見事です。残党は俺に任せて、ナギ様はすぐに&br;先へお進みください!|
|~ナギ|ありがとう、ヨミ!|
|~敵プレイヤーA|ぐあっ!?|
|~敵プレイヤーB|くそ、やられた!|
|~ヨミ|(――よし。)|
|~ヨミ|(他に気配はしない。このエリアは制圧したか。)|
|~ヨミ|(……勝利は近い。が、油断するな。&br;前衛のナギ様の援護に集中しろ……!)|
|~ナギ|あ。|
|~ヨミ|……ナギ様。まさか。|
|~ナギ|ごめんよ、ヨミ。&br;撃たれちゃった。|
|~ヨミ|……………………。|
|~ナギ|うう、負けたー!このゲーム、難しいよ……。|
|~ヨミ|ナギ様……ですから、&br;いつどこに敵がいるとも知れないと用心してくださいと……。|
|~ナギ|ヨミが守ってくれるって信じてたんだよ。|
|~ヨミ|さすがに俺でも手が届かない範囲はあります。|
|~ナギ|そんなあ……。&br;悔しいからもう一回やろう、ヨミ!|
|~ヨミ|はい。|
|>|その日の夕方――|
|~〇×|ふふ。それじゃあ今日も、こうして買い物に出るまで&br;ずっと2人でゲームしてたんですね。|
|~ヨミ|ああ。&br;おそらくナギ様は、まだ遊んでおいでだろう。|
|~〇×|すっかりハマってるんですね……。|
 
|①|>|CENTER:~何か発見はありましたか?|
|~|~〇×|何か発見はありましたか?|
|~|~ヨミ|そうだな……。|
|~|~ヨミ|ナギ様は、1対1の場面になると&br;強さを発揮なさるが……。|
|~|~ヨミ|他人からのだまし討ちには、ひどく弱い。|
|~|~ヨミ|それと、なかなかどうして頑固でいらっしゃる。|
 
|②|>|CENTER:~私もやってみようかな|
|~|~〇×|せっかくだから、私もそのゲームやってみようかな。|
|~|~ヨミ|……。|
|~|~〇×|な、なんですか?|
|~|~ヨミ|いや……お前があのゲームをやるというのが、&br;意外だっただけだ。|
 
|~ヨミ|……。|
|~ヨミ|〇×。&br;……お前と、お前の仲間たちに感謝する。|
|~ヨミ|俺とナギ様は、お前たちから様々なことを学んだ。|
|~〇×|ヨミさん……。|
|~ヨミ|これからも、未熟な俺たちに力を貸してほしい。|
|~ヨミ|これまでさんざん迷惑をかけてきた口で&br;言えることではないだろうが……。|
|~〇×|……ふふっ。|
|~ヨミ|っ、……何だ。&br;人が真面目に要請しているというのに。|
|~〇×|ごめんなさい。&br;ヨミさん、すっかり柔らかくなったなって思って。|
|~〇×|……もちろんです。&br;これからも、遠慮なく頼ってください。|
|~〇×|えっと、なんでしたっけ。ビギナーは経験者の胸を借りて、&br;堂々と失敗するのが仕事……ですからねっ。|
|~ヨミ|……。|
|~ヨミ|……恩に着る、×。|

#endregion
 


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**温泉合宿 [#SR04]
''1話''
#region(ネタバレ注意)
|~ヨミ|(宴はまだ終わりそうもないな。&br;先に風呂へ行き、ナギ様の寝床を整えるか……。)|
|~ヨミ|(美しい星空だ……。&br;ゆっくりと流れる水の音が騒がしい日常を忘れさせてくれる。|
|~ヨミ|(宴の席ではナギ様もとても楽しんでいらした。&br;もう、あの方が寂しさを感じることは無いだろう。)|
|~ヨミ|(×は今日も一日中忙しそうにしていたな……。&br;このように休まる時間を持てればよいのだが……。)|
|~ヨミ|(そろそろ上がるか……。)|
|~〇×(主人公)|あ。ヨミさん!&br;ヨミさんもお風呂頂いていたんですか?|
|~ヨミ|ああ。先にゆっくりさせてもらった。&br;×はどうだ。|
|~〇×|私は今ならサッと入ってしまえると思ったので……。&br;急いで入っちゃいました。|
|~ヨミ|そうか……。&br;少し付き合え。|
|~〇×|え……でも。|
|~ヨミ|他の奴らも少しくらい×が席を外しても、&br;問題ないだろう。|
|~〇×|はい。|
#endregion

 
''2話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×|わぁ……。すごくきれいな星空。&br;都会から離れるとこんなにはっきりとみえるんですね……。|
|~ヨミ|ああ。&br;露天風呂に入りながらずっと眺めていた。|
|~ヨミ|お前は一日中忙しそうにしていたからな。&br;休まる時間もなかっただろう。|
|~ヨミ|せめてこの美しい星空をみせたかった。|
|~〇×|ヨミさん……。&br;ありがとうございます。|
|~〇×|すごく嬉しいです。|
|~〇×|クシュン……。|
|~ヨミ|冷えたか……。すまない。&br;風呂上がりに外に連れ出してしまって。|
|~ヨミ|これならば寒くないか……。|
|~〇×|(えっ! ヨミさんに抱きしめられて……!)|
|~〇×|あ、あの……!&br;……はい。とても温かいです。|
|~ヨミ|そうか。&br;……愛しい者のぬくもりとはこんなに温かなものなのだな。|
|~ヨミ|そろそろ、部屋へもどるか。&br;今夜はお前が温まるまでこうしていよう。|
#endregion
 


-----

**夜デート [#SR05]
''1話''
#region(ネタバレ注意)
|~ヨミ|(約束の時間は、過ぎたか――)|
|~ヨミ|(×が約束の時間に遅れることはない。&br;何か、事情があるのだろう。)|
|~ヨミ|……待つとしよう。|
|~〇×(主人公)|ヨミさん、遅くなってごめんなさい!&br;はぁ、はぁ、あの……私っ!|
|~ヨミ|――来たか。&br;落ち着いてから、話すと良い。|
|~〇×|はぁ、ふぅ……すみません。|
|~ヨミ|その汗……走って来たのか。|
|~〇×|はい。踏切で車の立ち往生があって&br;乗っていた電車が途中で止まってしまったんです。|
|~〇×|タクシーもバスも混んでいて乗れなかったので、&br;それなら走った方が早いかもって――|
|~〇×|ヨミさんにも電話をしたんですが、&br;どうしても繋がらなかったみたいで……。|
|~ヨミ|……!|
|~ヨミ|……すまない。携帯電話のことを失念していた。&br;家に置き忘れてきたようだ。|
|~〇×|いえ!&br;私のほうこそ、もっと早く家を出たら……。|
|~〇×|はっ……! それより早く受付にいきましょう!&br;時間がなくなってしまいます!|
|~ヨミ|…………。|
#endregion

 
''2話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×|ええっ……うそ!&br;『本日は閉園しました』って……。|
|~〇×|閉園時間は、あと1時間後のはず……。|
|~ヨミ|今日は施設の清掃で、閉園時間を早める――&br;そう書いてあるな。|
|~〇×|私が、もう少し早く到着していたら……。|
|~〇×|(ヨミさんが&br;デートに誘ってくれたのに……。)|
|~〇×|あの……。|
|~ヨミ|×?|
|~〇×|ヨミさんごめんなさい。&br;なんて謝ったらいいか……。|
|~〇×|その格好も……せっかく……。|
|~ヨミ|…………。|
|~ヨミ|×、顔を上げろ。|
|~〇×|(え……?)|
|~ヨミ|お前を待つ間、ここで次々に灯っていく&br;明かりを見ていた。|
|~ヨミ|とても綺麗だと……きっと、お前と見たら&br;もっと綺麗に感じるだろうと思っていた。|
|~ヨミ|……想像したとおりだ。&br;いや、それ以上に綺麗だと感じる。何故だろうな。|
|~〇×|ヨミさん……。|
|~ヨミ|泣きそうな顔をするな。&br;思いつめる必要もない。|
|~ヨミ|……汗が引くと、体が冷えるだろう。|
|~〇×|(あったかい。&br;ヨミさんの温もり……すごく落ち着く……。)|
|~ヨミ|×。&br;オレが一番に望むのは、お前の笑顔だ。|
|~ヨミ|例え予定した場所に行けなくても&br;お前がそばに居るのなら、それでいい。|
|~ヨミ|だから……悲しい顔をするな。|
|~〇×|ヨミさん……。&br;ありがとうございます……。|
|~ヨミ|×……手を握っても、良いか。|
|~ヨミ|灯る光の下でそうして歩いていく&br;恋人たちを見て、思った。|
|~ヨミ|俺は……お前と、並んで歩きたい。|
|~ヨミ|そしてお前が許すのなら、この手を握ったまま&br;今夜は共にいたい。|
|~ヨミ|誰よりもそばで、互いの温もりを感じながら。&br;美しい夜を見に行こう。|
#endregion
 


-----

**視線の先に見えたのは [#SR06]
''1話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×(主人公)|ナギさん、どうぞ。お茶です。|
|~ナギ|ありがとう、×。&br;急に来て迷惑をかけてしまったかな……。|
|~〇×|いえ、大丈夫ですよ。&br;でも、ナギさんがひとりで来るのは珍しいですね。|
|~ナギ|……そうだね。&br;実は、ヨミのことで相談があって来たんだよ。|
|~〇×|え? ヨミさんと何かあったんですか?|
|~ナギ|…………。|
|~〇×|ナギさん?|
|~ナギ|……最近、ヨミがすごく怖い顔をするんだ。|
|~ナギ|たとえば、てれびを見ている時とか、&br;少し離れた場所にあるものを見る時とか。|
|~ナギ|こう、眉間に皺が寄っていて&br;いかにもしかめっ面っていう感じで……。|
|~ナギ|もしかして、ヨミは何か悩み事でもあるのかなぁ。|
|~〇×|でも、そういう時以外は普段通りなんですよね?|
|~ナギ|うん。だから余計によくわからなくて……。|
|~〇×|(うーん……。実際にヨミさんの様子を見てみないと、&br;私もちょっとわからないかも。)|
|~〇×|私のほうでもヨミさんのこと気にしてみますね。|
|~ナギ|ありがとう、×。|
|>| |
|~〇×|ヨミさん、今日はナギさんのために&br;新しい献立に挑戦するんですよね?|
|~ヨミ|ああ。レシピはネットで確認済みだ。|
|~〇×|ふふふ。準備バッチリですね。|
|~〇×|(ちょうどスーパーで会ったからここまで一緒に帰ってきたけど&br;……ヨミさん、普段通りなんだよね。)|
|~〇×|(ナギさんが言ってた、怖い顔なんて一度もしないし……。)|
|~〇×|あ! 真吾くん!|
|~〇×|(もしかして迎えに来てくれたのかな。)|
|~ヨミ|……? 矢吹真吾?|
|~〇×|はい。ほら、向こうから走ってきますよ。|
|~ヨミ|…………。|
|~〇×|(……あれ? ヨミさんの顔、さっきより険しいような……。)|
|~〇×|(もしかして、ナギさんが言ってたのってこのこと?)|
|~矢吹真吾|……っ。|
|~〇×|(真吾くんも、ビックリして近づくのためらってるし……。)|
|~ヨミ|……ああ。確かに、矢吹真吾だな。よく見えなかった。|
|~〇×|(……見えなかった?)|
|~〇×|ヨミさん。もしかして――|
#endregion


 
''2話''
#region(ネタバレ注意)
|~店員|お疲れさまでした。視力測定は以上で終了です。&br;眼鏡ができるまで店内をご覧になってお待ちください。|
|~ヨミ|わかった。|
|~〇×|やっぱり視力が落ちてたんですね。|
|~ヨミ|そのようだ。×にその可能性を指摘されるまで&br;まったく気づけなかった。|
|~ヨミ|……先程の測定で言われた。長時間、テレビやスマホに&br;触れることは目に良くないのだと。|
|~ヨミ|思い返せば、下界に来てからそういった機械に触れるのが&br;日常茶飯事になっていた。|
|~ヨミ|それに加えて、夜、寝しなに読書をしていたのも&br;一因かもしれないな。|
|~〇×|なるほど……。|
|~ヨミ|……この程度のことで不調を来すなど、&br;どうやら俺は鍛錬が足りなかったようだ。|
|~〇×|えっと……こればっかりは鍛錬では、&br;どうにもならないような気もしますけど……。|
|~店員|ヨミ様。お待たせしました。&br;こちらがお品物になりますので、かけ心地などご確認ください。|
|~ヨミ|ああ。|
|~ヨミ|……っ。|
|~〇×|……頭がくらっとしたりしませんか?|
|~ヨミ|…………。|
|~〇×|……?|
|~〇×|(ヨミさん。さっきから私のこと、じっと見つめてるけど……。)|
 
|①|>|CENTER:~あの、ヨミさん……?|
|~|~〇×|あの、ヨミさん……?|
|~|~ヨミ|……っ。なんだ?|
|~|~〇×|ぼうっとしていたみたいだったので、大丈夫かなと……。|
|~|~ヨミ|……少し驚いただけだ。|
 
|②|>|CENTER:~私の顔に何かついてますか?|
|~|~〇×|私の顔に何かついてますか?|
|~|~ヨミ|いや。何もついてはいない。だが……。|
|~|~〇×|(……?)|
|~|~ヨミ|いつも以上に、お前の顔がよく見えて。……その。|
 
|~ヨミ|こんなにきれいだとは思わなかった……。|
|~〇×|……っ。|
|~〇×|(ヨミさん。今、きれいって――)|
|~ヨミ|眼鏡をかけただけで、こんなにもきれいに見えるものだとは。|
|~〇×|……あ。|
|~〇×|(そっか。きれいって、『きれいに見える』って意味か!)|
|~ヨミ|? どうした。|
|~〇×|! い、いえ! なんでもないです……!|
|~店員|よろしければ、こちらの鏡でご確認になりますか?|
|~〇×|そうですよ。せっかく眼鏡作ったんですから、自分がつけた姿も&br;見ましょう。とても似合ってますから。ほら。|
|~ヨミ|……っ。|
|~〇×|(あれ?)|
|~ヨミ|…………。|
|~ヨミ|……どうやら、こういうものは俺には似合わないらしい。|
|~〇×|え?|
|~ヨミ|視力は鍛えて治す|
|~〇×|(鍛えて!? な、治るのかな……?)|
|~ヨミ|……こんな軟弱な姿を、ナギ様やお前に晒すわけには……。|
|~〇×|え?|
|~ヨミ|いや。なんでもない。|
|>|その後、ヨミは本当に視力を回復させたという――|
#endregion

 


-----

**KOFG学園 [#SR07]
''1話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×(主人公)|(先生から生徒会への書類を届けるように頼まれたけど、&br;生徒会ってどんな人たちなんだろう……ちょっと緊張する。)|
|~〇×|生徒会執行部……ここだ。失礼します。|
|~???|…………。|
|~〇×|(あれ? あの人しかいないみたい。)|
|~〇×|(すごく集中して机に向かってる……。&br;声をかけたら、邪魔になるかな?)|
|~???|……何か用か。|
|~〇×|っ! あ、あの、「生徒会のヨミさん」に&br;書類を届けに来たんですけど……。|
|~ヨミ|そうか、ご苦労だった。ヨミは俺だ。|
|~ヨミ|確認しておく。そこに置いておいてくれ。|
|~〇×|は、はい。|
|~ヨミ|…………。|
|~〇×|(すぐ机に向きなおっちゃった。生徒会の仕事かな。&br;真剣な顔……。)|
|~〇×|(わ、机の上にあんなに書類が積みあがってる!&br;まさかあれ、一人でやるつもりなのかな?)|
|~ヨミ|……まだ何か用か。|
|~〇×|えっ! いえ、あの……お忙しそうだなと思って。&br;他の人は、もう帰っちゃったんですか?|
|~ヨミ|生徒会の者は、それぞれ他の仕事をしている。&br;俺も、己の仕事をしているだけだ。|
|~〇×|一人で全部こなすのは、大変なんじゃ……。|
|~ヨミ|任された役目は、必ず果たす。&br;副会長として当然だ。|
|~ヨミ|……お前はなぜ、そう色々と尋ねてくる?|
|~〇×|あ……す、すみません! お邪魔しちゃいましたよね。&br;失礼します!|
|~ヨミ|…………。|
#endregion


 
''2話''
#region(ネタバレ注意)
|~ヨミ|……残りは、あと半分ほどか。|
|~ヨミ|……? 入るがいい。|
|~〇×|失礼します。|
|~ヨミ|お前は、先程の……まだ何か用か?|
|~〇×|生徒会にというより、ヨミさんに……。&br;これ、よかったらどうぞ。|
|~ヨミ|これは……缶コーヒー?|
|~〇×|ヨミさん、まだお仕事中だろうなと思って、差し入れを……。&br;ご迷惑だったらすみません……。|
|~ヨミ|…………。|
|~ヨミ|――いや、恩に着る。|
|~〇×|(あ……笑った。無口で静かな人だけど、&br;笑うと優しそうな顔になるんだ……。)|
|~ヨミ|ちょうど、一息つこうと思っていたところだ。|
|~〇×|お仕事、まだこんなに残ってるんですね。|
|~〇×|あの、出しゃばりかもしれないんですが……。&br;私にできることがあれば、お手伝いさせてくれませんか?|
|~ヨミ|何……? 生徒会の一員でもないお前が、何故だ。|
|~〇×|真剣に頑張っている姿を見ていると、&br;なんだか放っておけなくて……。|
|~〇×|もちろん、できることは少ないでしょうし&br;部外秘のものもあるとは思うんですが……。|
|~ヨミ|…………。|
|~ヨミ|……本来であれば、生徒会の者以外に仕事を手伝わせるのは、&br;不本意だが――|
|~ヨミ|確かに俺一人で、今日中に片づけるのは難しいものがある……。|
|~ヨミ|……まだ、名前を聞いていなかったな。|
|~〇×|あ、2年の〇×です。|
|~ヨミ|〇×。&br;すまないが、手伝ってくれると助かる。|
|~〇×|もちろんです。一緒に頑張りましょう!|
|~ヨミ|……恩に着る。|
|~ヨミ|仕事を終えたら、お前に茶を点てよう。|
|~〇×|お茶?|
|~ヨミ|ああ、そうだ。&br;俺がナギ様以外に茶を点てることはそうない。|
|~〇×|(お茶を点てるってことはもしかして茶道部なのかな……?)|
|~〇×|ふふ、楽しみです。|
|~ヨミ|……ふっ。|
|~〇×|ヨミさん?|
|~ヨミ|いや……お前がいると、俺は普段より口数が多くなるらしい。|
|~ヨミ|己のことを話すというのも、なかなか悪くない気分だ……。|
#endregion
 


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**誘いの悪魔 [#SR08]
''1話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×(主人公)|ウェディングフェアの広告塔だなんて、&br;ヨミさん、すごいですね。|
|~ヨミ|ああ……。&br;しかし、なぜ俺にそんな依頼が……。|
|~〇×|ふふっ。でも、とってもお似合いです。&br;ヨミさんに頼んだ人の目に間違いはなかったですね。|
|~ヨミ|……ああ。&br;その……お前も、似合っている。|
|~〇×|え、本当ですか?&br;ウェディングドレスなんてまだ早いと思っていたんですけど……。|
|~ヨミ|いや、よく似合っている。&br;それに、練習に付き合ってもらっていたし――|
|~ヨミ|台本の流れも、よく知っているだろう。|
|~〇×|(そう、さっきヨミさんの相手役をやるはずのモデルさんが&br;急病で来られなくなっちゃって……。)|
|~〇×|(ヨミさんの練習に付き合っていた私が流れも知っているし、&br;代役としていいだろうってヨミさんが推薦してくれたんだよね。)|
|~〇×|それにしても、本当に&br;代理の相手役は私でよかったんですか?|
|~ヨミ|ああ。&br;自分の知っている人間がいるだけで、少しは心強い。|
|~ヨミ|それに、お前とであれば、練習通りにできそうだ。|
|~〇×|ふふっ、確かにそうですね。&br;役に立っているのならよかったです。|
|~ヨミ|それにしても――|
|~〇×|あ、撮影始まるみたいですよ!|
|~ヨミ|よし、行くか。&br;……×。手を貸せ。|
|~〇×|えっ……。|
|~ヨミ|そのドレスはずいぶん歩きづらそうだ。それに――|
|~ヨミ|こういう時はエスコートするものだと聞いた。|
|~〇×|(びっくりした……。でも、ヨミさんにエスコートされるなんて&br;なんだかちょっとドキドキしちゃうかも……。)|
|~神父|――それでは、指輪の交換を。|
|~ヨミ|×。左手を――|
|~〇×|は、はいっ。|
|~〇×|(演技だってわかってても、&br;ドキドキするな。)|
|~神父|これで二人は晴れて夫婦となりました。&br;それでは、誓いのキスを――|
|~〇×|(えっと、ここはベールを上げてもらって終わりだっけ。&br;少ししゃがんで……。)|
|~ヨミ|……。|
|~ヨミ|×、こういうときは目を伏せるようだ。|
|~〇×|(こういうときって……。&br;も、もしかしてヨミさん、本当にキスするつもりじゃ……!)|
|>||
|~〇×|(はぁ……やっと全部終わったみたい。&br;カメラマンさんも行っちゃったし、ヨミさんと2人きりに……。)|
|~ヨミ|……顔が赤いな。|
|~〇×|その、本当にされるんじゃないかと……。&br;当然、寸止めですよね。撮影ですし。|
|~〇×|(うぅ、まさかヨミさんがアドリブを入れてくるなんて……!&br;カメラマンさんは喜んでいたから結果的によかったけど……。)|
|~ヨミ|寸止め、か……。&br;×、相手が俺以外の男だったらどうするつもりだ?|
|~〇×|ヨ、ヨミさん以外ですか?&br;それは……。|
|~ヨミ|他の男であれば遠慮なく奪われていただろう。&br;お前の唇と――魂を。|
|~〇×|え……?|
|~ヨミ|悪魔に口づけを許すなど、人としてあるまじき行為。&br;あと一歩で、お前も悪魔になりさがっていたのだからな。|
#endregion

 
''2話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×|(悪魔に口づけを許すって……。)|
|~〇×|どういうことですか?&br;それじゃあまるでヨミさんが悪魔みたいです。|
|~ヨミ|この姿を見ればわかるだろう。|
|~〇×|(あれ、ヨミさんの姿、本当に悪魔みたいになってる……?&br;私、夢でも見てるのかな。)|
|~〇×|あの、えっと……ヨミさんって人間ですよね……?&br;どうしてそんな姿に……?|
|~ヨミ|……神に仕える身でありながら、&br;かつて殺したいほど人を憎んだからだ。|
|~〇×|(それって、もしかして……私のこと?)|
|~ヨミ|その時に悪魔と契約をしてしまった。&br;そして俺は悪魔となったのだ。|
|~ヨミ|憎しみは消えても、&br;悪魔の証であるこの姿は、戒めとして残り続けている。|
|~ヨミ|どうやっても、戻れない。&br;俺は自分の浅はかさを呪い、悪魔として生きていくしか術がない。|
|~ヨミ|堕ちてしまったことを、ナギ様にだけは悟られたくない。&br;この姿をどうにか隠して生きていくしかない……。|
|~〇×|(私のせいで、そんな苦しみを背負っていたんだ……。)|
|~〇×|ヨミさん。&br;だったらその戒め、私にも背負わせてください。|
|~〇×|憎むだけの理由が私にあったんです。&br;ヨミさんが全部背負う必要ありません。|
|~ヨミ|悪魔に、手を差し伸べる気か。&br;……二度も機会を逃すほど俺は甘くない。|
|~ヨミ|その魂を汚してしまっていいのか?&br;俺と同じように――|
|~〇×|悪魔でもヨミさんです。&br;ヨミさんと、一緒に乗り越えたいんです。|
|~ヨミ|…………。|
|~ヨミ|……後悔するなよ。|
|~〇×|(これは誓いの口づけなんかじゃない。&br;私が悪魔になるための儀式……。)|
|~ヨミ|これでお前の魂も俺と同じように汚れ果てた。&br;もう、逃げることはできない……。|
#endregion
 


-----
**無人島ロマンス [#SR09]
''1話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×|リゾートに招待っていう話だったのに、&br;まさか肝試しをすることになるとは思いませんでしたね。|
|~ヨミ|ああ。|
|~〇×|そ、それにしても誰がこんな計画を立ててたんでしょうね。&br;いつ準備したんでしょう……。|
|~〇×|二人一組を手錠でつないで……なんて、&br;妙に手が込んでますよね。|
|~ヨミ|そうだな。|
|~〇×|あの、ヨミさんはこういうの怖いとか思わないんですか?|
|~ヨミ|怖い……?何故だ。|
|~〇×|えっと……知らない場所ですし、&br;それにどんな仕掛けがあるかわからないですし……。|
|~ヨミ|いや。仕掛けがあることはすでにわかっている以上、警戒を&br;怠らなければいいだけの話だ。恐れる理由はないと思うが。|
|~〇×|それはそうなんですが……。|
|~ヨミ|……お前は怖いのか。|
|~〇×|は、はい。すみません、つい口数が&br;多くなってしまっていたみたいです。うるさかったですか?|
|~ヨミ|いや。それでお前の気が紛れるのなら構わない。|
|~〇×|ありがとうございます……あの、&br;ついでに、気になってたことをもうひとつ聞いてもいいですか?|
|~ヨミ|なんだ?|
|~〇×|ヨミさんが手に持ってる、そのバケツって&br;潮干狩りの道具ですよね?それどうしたんですか?|
|~ヨミ|潮干狩り?|
|~ヨミ|これはナギ様が用意されたものだ。&br;リゾートに行くなら必要だろうと。|
|~〇×|(ナギさん、テレビか何かで潮干狩り見たのかな。)|
|~ヨミ|……必要なかったか?|
|~〇×|ええと……。|
|~〇×|(な、何。今、変な音が……。)|
#endregion

//----------
 
''2話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×|(や、やっぱりこの音、気のせいじゃない……!)|
|~〇×|きゃっ……!|
|~ヨミ|!×、無事か?|
|~〇×|は、はい。変な音に驚いて転んじゃっただけです。&br;すみません。あ……。|
|~〇×|(転んだ拍子に、手錠の鎖が……。)|
|~ヨミ|なんだ……?鎖がちぎれたな。|
|~〇×|気付かなかったけど、もともと&br;壊れかけていたのかもしれません。|
|~ヨミ|……人騒がせな。&br;×、立てるか?|
|~〇×|はい……っ。|
|~ヨミ|どこか痛むのか?|
|~〇×|軽く足を捻ったみたいで……。あ、でも大丈夫ですよ。&br;ゆっくり歩くのでヨミさんは先にゴールへ|
|~ヨミ|…………。|
|~〇×|ヨミさん?|
|~ヨミ|俺の背中に乗れ。|
|~〇×|で、でも悪いですよ。|
|~ヨミ|俺とお前はペアなんだろう?&br;共にゴールをしなくては意味がない。違うか?|
|~〇×|(手錠の鎖はもう切れたのに……。&br;それでも、ヨミさんは私と一緒にいてくれる……。)|
|~〇×|……じゃあ、お言葉に甘えて。|
|~〇×|(ヨミさんの背中、大きいな……。)|
|~ヨミ|そのまま掴まっていろ。|
|~〇×|はい。|
|~〇×|(あ、これはヨミさんが持ってるバケツの音かな。)|
|~〇×|ヨミさん、無事にゴールしてリゾートに行けたら&br;潮干狩りですね。|
|~〇×|たくさん貝が取れたらいいですね。&br;楽しみです。|
|~ヨミ|……潮干狩り、か。&br;なあ、×、そのことなんだが――|
|~ヨミ|ナギ様をお誘いする前に&br;二人で潮干狩りとやらをさせてくれないか?|
|~〇×|二人で、ですか?|
|~ヨミ|ああ。潮干狩りがどういうものか知らなければ&br;ナギ様に楽しんでもらうこともできないからな。|
|~〇×|なるほど、そうですね!&br;教えるのが私でよければ、喜んで。|
|~ヨミ|……そうか。&br;リゾートとやらが少し、楽しみになってきたな。|
|~〇×|え?|
|~ヨミ|……なんでもない。行くぞ。|
|~〇×|は、はい!|
|~〇×|(それにしても、ヨミさんと潮干狩りかぁ……。&br;ふふっ、想像しただけで楽しそうだな……。)|
#endregion
 


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**夢見Night [#SR10]
''1話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×(主人公)|――あの、ヨミさん。&br;そろそろ帰らなくて大丈夫なんですか?|
|~ヨミ|今日はこのまま道場に泊まる予定だ。&br;大門五郎には既に話を通してある。|
|~〇×|えっ。|
|~ヨミ|ナギ様が不在だからな。&br;何か問題があったか?|
|~〇×|いえ……! それなら、夕飯のメニューは&br;ヨミさんの好きなものにしましょう。|
|~|何か食べたいものはありますか?|
|~ヨミ|お前が作るなら、なんでもかまわない。|
|~〇×|じゃあ、腕によりをかけて作りますね!&br;その間に、先にお風呂を済ませておいてもらえますか?|
|~ヨミ|…………。|
|~〇×|ヨミさん? どうしたんですか?|
|~ヨミ|いや……。&br;随分楽しそうだと思っただけだ。|
|~〇×|……そ、そんな風に見えましたか?|
|~ヨミ|……?&br;今度は何を慌てているんだ……?|
|~|まあいい。&br;俺は汗を流してくる。|
|~〇×|あ、着替えの準備をしますね。&br;あとタオルも――|
|~ヨミ|タオルだけでいい。&br;着替えは自分で持ってきた。|
|~|それと、お前に渡すものがある。&br;少しここで待っていろ。|
|~|ナギ様から預かってきたお前の着替えだ。&br;今日はこれを着るといい。|
|~〇×|え、私の分もあるんですか?|
|~ヨミ|道場に泊まると伝えたら&br;世話になる礼にとナギ様が用意してくださった。|
|~〇×|ふふ、ありがとうございます。&br;でも私はヨミさんとこうして会えるだけで、充分嬉しいですよ。|
|~ヨミ|……そうか。|
|~|ではまた後でな。|
|~〇×|(今日の夕飯は&br;ヨミさんも喜んでくれて嬉しかったな。)|
|~|(ナギさんからもらったパジャマも可愛いし&br;なんだか素敵な夢が見られそう。)|
|~ヨミ|――×、俺だ。|
|~〇×|(ヨミさん? こんな夜遅くにどうしたんだろう?)|
|~|今、開けますね。|
|~ヨミ|×――頼みごとがある。|
|~〇×|え……?|
 
#endregion

//----------
 
''2話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×|わ、私にしか頼めないことってなんですか?|
|~ヨミ|お前の意見が聞きたいんだ。|
|~|最近、ナギ様は絵本に熱中しておられるのだが……。&br;次は何の絵本をお薦めすればいいだろうか?|
|~〇×|絵本……。&br;なるほど、そういうことでしたか。|
|~|(ヨミさんが頼み事っていうから何かと思ったら……。)|
|~ヨミ|なんだ?|
|~〇×|な、なんでもありません。|
|~ヨミ|一人で考えてはみたのだが、俺は幼い頃にも&br;絵本を読んだことがなくてな……。|
|~〇×|それなら――|
|~ヨミ|そうか……。&br;動く絵本というものもあるのだな。|
|~|では、次はお前が薦めてくれた&br;2冊を買ってみるとしよう。|
|~〇×|はい、ぜひ……あ。|
|~ヨミ|どうした?|
|~〇×|い、いえ……!&br;ヨミさんと私のパジャマ、お揃いだな、と思って。|
|~ヨミ|ああ。しかし今さらどうしたんだ?|
|~〇×|そ、それはその……。|
|~|ヨミさんってお揃いの格好とかに&br;抵抗がないタイプなんですか?|
|~ヨミ|ナギ様から渡されたものを着ることに&br;俺が抵抗することはない。|
|~〇×|ふふ。&br;じゃあ、ナギさんに感謝しないとですね。|
|~ヨミ|どうした、急に。|
|~〇×|ヨミさんとお揃いのパジャマが着られて&br;とても嬉しいので。|
|~ヨミ|……。&br;そういうものなのか?|
|~〇×|そういうものなんです。|
|~ヨミ|そうか……。|
|~|お前が喜ぶなら……。&br;何でも「お揃い」にしよう。|
 
#endregion
 


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**マイ・ヒーロー! [#SR11]
''1話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×|(ヨミさんがスーツアクターとしてヒーローショーに&br;出演することになって、私も現場に来てしまったけど――)|
|~〇×|(リハーサルも終わって、あとは本番を待つだけか……。)|
|~〇×|そろそろ私、観客席に行きますね。&br;ヨミさん、ステージ頑張ってください!|
|~ヨミ|問題ない。|
|~|ステージ本番|
|~悪役|『フッ……ハハッ!&br;ここにいる子供たち全員、怪獣にしてくれるわ!』|
|~ファイティンジャー|『そうはさせるか!ファイティン・ビーーーーム!』|
|~悪役|『ぐおっ!』|
|~子供たち|いいぞ!やっつけちゃえー!&br;ファイティンジャー、がんばって!|
|~〇×|(子供たち、夢中になって応援してる。&br;ヨミさんも、意外とノリノリ?)|
|~〇×|(あの時はちょっと心配だったけど……ね。)|
|~〇×|スーツアクター……ですか?|
|~二階堂紅丸|芸能関係の知人に、ヒーローショーに出演できそうな人を&br;紹介してくれって頼まれてね。|
|~二階堂紅丸|ちゃんとギャラは出るし、顔はマスクで隠れるから問題ないよ。&br;誰かやりたい奴はいないか?|
|~ナギ|だったら、僕が立候補するよ。&br;その、す一つあくたーというの、やってみたい!|
|~〇×|(え!?)|
|~ヨミ|……いけません、ナギ様。&br;そのような得体のしれないことは……。|
|~ナギ|でも、ぎゃらって、お金のことでしょ?|
|~ナギ|いつも食事を作ってくれる×にお礼をしたいから、&br;自分で稼いでみたいんだ。|
|~ヨミ|……ナギ様に労働はさせられません。&br;だったら、私が。|
|~〇×|(ナギさんの代わりに自分が出演するって言いだした時は&br;驚いたけど……。)|
|~〇×|(ヨミさん、完全にファイティンジャーになりきってる。)|
|~〇×|(リハーサルも完璧にこなしたし、&br;さすがというか、なんというか……。)|
|~〇×|(あ、ショーが終わった。ヨミさん、ステージ裏かな?&br;行ってみよう。)|
#endregion

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''2話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×|ヨミさん、お疲れさまでした!|
|~ヨミ|…………。|
|~〇×|(ヨミさん、早速マスクを外してる。&br;ここなら関係者以外入ってこないし、問題ないか……。)|
 
|①|>|CENTER:~ステージ最高でした|
|~|~〇×|ステージ最高でした。&br;子供たちもみんな笑顔で、とても楽しそうでしたね。|
|~|~ヨミ|そうか。与えられた役割を果たせたのなら、それでいい。|
 
|②|>|CENTER:~カッコよかったです|
|~|~〇×|ヨミさん、とてもカッコよかったです。&br;夢中で応援しちゃいました!|
|~|~ヨミ|……子供のような感想だな。|
 
|~ヨミ|帰るぞ。|
|~〇×|あ、はい!|
|~男の子|……あ、ファイティンジャーだ!待ってー!|
|~〇×|え!?|
|~〇×|(あの子、勝手に入ってきちゃったの?&br;マスクを外してる姿を見られたらまずいんじゃ……!)|
|~男の子|わー、すごい!本物のファイティンジャーだ!|
|~男の子|ショー、すっごくカッコよかったよ!サイコーだった!|
|~ヨミ|…………。&br;……そうか。|
|~〇×|(あれ?あの子、ヨミさんがマスク外してるの&br;気にしていないみたい。)|
|~〇×|(キラキラした目で、ずっとヨミさんを見つめてる……。)|
|~男の子|僕も大きくなったら、&br;ファイティンジャーみたいなヒーローになるんだ!|
|~男の子|強くなりたい!|
|~ヨミ|……!|
|~男の子|これからも、悪いヤツをたくさんやっつけてね。&br;約束!|
|~ヨミ|……?その手は?|
|~男の子|男と男は、こうやって拳をぶつけて約束するんだ!|
|~男の子|ファイティンジャーがテレビで言ってたんだよ!忘れちゃったの?|
|~ヨミ|…………。|
|~ヨミ|……そうだったな。約束だ。|
|~男の子|ありがとう、ファイティンジャー!じゃあね、バイバーイ!|
|~ヨミ|強くなりたい、か。|
|~ヨミ|……あんなに輝いた目を向けられたのは、初めてだ。|
|~ヨミ|あの子は、俺とは違うんだな。|
|~〇×|(そうか。ヨミさんはお父さんに捨てられないように、&br;強くなりたいと思っていたから……。)|
|~〇×|……あの子と約束をしたときのヨミさんも、&br;素敵な笑顔をしていましたよ。|
|~〇×|あの子にとって、ヨミさんは本物のヒーローなんですね。|
|~ヨミ|…………。|
|~ヨミ|ただの仕事だ。俺は、ヒーローなどではない。|
|~ヨミ|……もう帰るぞ。|
|~〇×|は、はいっ。|
|~〇×|(ヨミさんの頬がほんのり赤く見えるの、&br;気のせいじゃない……よね?)|

#endregion
 


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**ハロウィン [#SR12]
''1話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×|洗濯物はたたみ終わったし、&br;次は……と、もうこんな時間かぁ。|
|~〇×|そろそろみなさんのトレーニングが終わるころだよね。&br;お風呂の掃除をしてお湯を沸かしておこうっと。|
|~???|失礼する。|
|~〇×|わっ……ヨミさん!いつの間に部屋に……?&br;全然気がつきませんでした。|
|~ヨミ|死神だからな。|
|~〇×|えっ?|
|~ヨミ|ナギ様のご下命で今日一日俺は死神らしい。&br;よって気配を悟られないのは当然のことだ。|
|~〇×|そ、そうなんですね。|
|~ヨミ|トリックオアトリート。|
|~〇×|あ……ふふ、なるほど。&br;今日はハロウィンでしたね。|
|~ヨミ|そうだ。ナギ様にしっかりと&br;その儀を執り行うようにと言われた。|
|~〇×|お菓子を渡したいのは山々なんですが、&br;あいにく今は手元になくて……。|
|~ヨミ|……。|
|~〇×|す、すみません。|
|~ヨミ|菓子が無いというならば、悪戯をしなくてはならないな……。|
|~〇×|悪戯……ですか?|
|~ヨミ|そうだ。&br;今からお前の困ることをさせてもらう。|
|~〇×|(な、何をするつもりなんだろう……。)|
|~ヨミ|……よし。&br;この後のお前の予定はなんだ?|
|~〇×|えっと、お風呂掃除をしようかと...|
|~ヨミ|なるほどな。|
|~〇×|あっ、よ、ヨミさん……!|
|~〇×|(一体何をするつもりなんだろう……?)|

#endregion

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''2話''
#region(ネタバレ注意)
|~ヨミ|×、どうだ。&br;もうお前がここですることなど何もない。|
|~ヨミ|余すところなく磨ききったからな。|
|~〇×|本当にピカピカですね……!|
|~〇×|(どうしよう、結局お手伝いも断られてしまったし、&br;ヨミさんに最後までお風呂掃除してもらっちゃった……。|
|~〇×|あの、ありがとうございます。|
|~ヨミ|なに……?|
|~〇×|(あれ?ヨミさんがなんだか&br;難しい顔をしてるような……。)|
|~〇×|ヨミさん、どうしました?|
|~ヨミ|礼を言われては悪戯にならない。|
|~〇×|あっ、そうでした。すみません。&br;とても助かってしまったので、つい……。|
|~ヨミ|やろうとしていた仕事を&br;俺に奪われれば困るかと思ったが――|
|~ヨミ|なかなか手ごわいな、×は。&br;一体どうすればいい?|
|~〇×|(ヨミさん、本当に困ってる。&br;何かいい案はないかな?)|
|~〇×|悪戯……そうですね……。あ、そういえば&br;今日包くんにも悪戯!ってくすぐられて……。|
|~ヨミ|くすぐる?&br;そうか。|
|~ヨミ|覚悟するんだな、×。|
|~〇×|えっ、あの、ま、待ってください!|
|~〇×|……!|
|~〇×|ふっ、ふふふ、&br;や、やめてくださ……くすぐったいです……!|
|~ヨミ|ダメだ。これでは困っているというより&br;笑っている。|
|~〇×|すみません……。|
|~ヨミ|他に何か案はないものか……。|
|~〇×|(ヨミさんの顔が近い……。&br;こんな至近距離で見つめられると、心臓が……。)|
|~〇×|あ、あの……ひとまず離れてもらえると助かります。&br;緊張してしまうので……。|
|~ヨミ|……。|
|~〇×|ヨミさん?|
|~ヨミ|なるほど。|
|~〇×|えっ!?|
|~ヨミ|もう少し、こうしていよう。&br;やっとお前にできる悪戯を見つけたんだからな。|
#endregion
 
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**1stアニバーサリー [#SR13]
''1話''
#region(ネタバレ注意)
|~ヨミ|×、聞きたいことがあるのだが、いいか?|
|~〇×|はい、なんでしょう?|
|~ヨミ|今週末は休日だと聞いた。&br;何かやりたいことはないか?|
|~〇×|ええと、そうですね……。&br;普段できないところの掃除とか、でしょうか?|
|~ヨミ|掃除か……。×らしいな。&br;しかし、それでは休んでいるとは言えないのではないか?|
|~〇×|う、そう言われるとそうですね……。&br;でもやりたいことがぱっと浮かばなくって。|
|~ヨミ|そうか。休日くらい好きなことをして &br;羽を伸ばしてもらおうと思ったのだが……。|
|~〇×|そうだったんですね……!&br;気を遣っていただいて、ありがとうございます。|
|~ヨミ|いや。お前はもっと自分を優先してもいいはずだ。|
|~ヨミ|良ければ、何かお前の休日に相応しいことを考えておく。&br;だから、週末は空けておいてくれないか?|
|~〇×|わかりました。&br;それじゃあ、楽しみにしてますね!|
|~〇×|あの、ヨミさん。ここって?|
|~ヨミ|料理教室だ。お前と二名で予約をしておいた。|
|~ヨミ|休日に家事はどうなのかとも考えたが、&br;お前の意見も無下にすべきではないと思ってな。|
|~ヨミ|これなら非日常を味わいつつ、&br;料理という家事もできるだろう。|
#endregion

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''2話''
#region(ネタバレ注意)
|~〇×|(ヨミさん、私の気持ちも尊重して考えてくれたんだ……。)|
|~〇×|ありがとうございます。&br;ヨミさんとお料理教室に来られて、嬉しいです!|
|~ヨミ|それなら良かった。……調べた甲斐があったな。|
|~〇×|わざわざ調べてくださったんですね。|
|~ヨミ|何が良いのかわからなかったからな。休日の過ごし方、で &br;検索して出てきたものの一つが料理教室だった。|
|~ヨミ|×の分のエプロンも用意してある。&br;ひとまず、受付を済ませるか。|
|~〇×|はい!|
|~〇×|この煮物、彩りもきれいだし、&br;すごく美味しそうにできましたね!|
|~ヨミ|ああ、そうだな。&br;さっそく食べてみてくれ。|
|~〇×|じゃあ、お先に失礼して……いただきます。&br;……ん、味が染みてて美味しい!|
|~ヨミ|そうか。それは良かった。&br;……良い休日になったか?|
|~〇×|はい、とっても! &br;今日は連れてきてくださってありがとうございました!|
|~〇×|こうして、お料理の先生からきちんと教わることって &br;なかったので、勉強にもなりました。|
|~〇×|それに、ヨミさんと一緒にお料理ができて、&br;楽しかったです!|
|~ヨミ|そうか。&br;……俺も×と過ごすことができて、楽しかったと思う。|
|~〇×|ふふ。……今日教わったレシピ、&br;他のみなさんにも食べてほしいな。|
|~ヨミ|それなら、また一緒に作るか? &br;俺もナギ様に食べてもらいたい。|
|~〇×|いいんですか? ぜひ!|
|~ヨミ|ああ。|
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**新年'21 [#SR14]
''1話''
#region(ネタバレ注意)
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|①|>|CENTER:~選択肢1|
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|②|>|CENTER:~選択肢2|
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''2話''
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|①|>|CENTER:~選択肢1|
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|②|>|CENTER:~選択肢2|
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