カードストーリー /ナギ のバックアップ(No.5)


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幻夢の花園 Edit

カード情報
1話

+  ネタバレ注意
〇×(主人公)(ナギさんの声がしたと思って、
泉に来てみたけど、誰もいない……。)
〇×(あの声は……気のせいだったのかな。)
ナギヒメ――
〇×えっ……その声はやっぱりナ……きゃあ!?
〇×ん……んん……?
〇×こ、ここは一体……?
〇×(あの泉……じゃないよね……。花の香りがして……、
ふわふわとした不思議な空気が漂っていて……。)
〇×(ここってもしかして、ナギさんの……。)
〇×……ナギさんを捜してみよ……――!?
〇×(わ、私の体、少し浮いてる……!?
う、上手く歩けないけど……とにかくナギさんを捜そう!)
ナギふふっ、今日も花たちは美しいね……。
思わず口づけをしたくなってしまうよ。
〇×ナギさん、いた……!
ナギ……来てくれたんだね。待っていたんだよ。
〇×待っていたって……ナギさん、ここは一体どこなんですか?
もしかして、天――
ナギここがどこか、だなんて今はどうでもいいじゃないか。
君を連れて行きたいところがあるんだ。
ナギさあ、僕についておいで。こっちだよ。
〇×えっ! ちょっと、ナギさん待ってください!
ナギここにはたくさんの花々が咲いていてね。
ナギ椿に梅や桜、それに桔梗。
〇×ほんとにきれいな花がたくさん……。
こんなに一度に見るのは初めてかも……。
ナギ地上だと、季節が違えば見られる花も変わるからね。
でもここは、いつでもたくさんの花が咲いている。
〇×(ここは地上じゃない、ということはやっぱり……。)
ナギふふっ、どの花も美しいけれど、
×の可愛さには敵わないかな。
〇×そ、そんなことは……。
〇×(な、ナギさんはこういうこと平気で言うから
ドキドキする……。)
ナギあと×に見てほしい場所はここかな。
ナギ僕の一番のお気に入りなんだよ。
〇×わぁ……! すごくきれい……。
ナギここにあるもの全て蓮の花なんだ。
〇×全部ですか?
ナギそうだよ。ここは必ず×を連れて来ようと
思ってたんだ。
〇×光が当たって花が七色に輝いてる……素敵……。
ナギふふっ、みんなヒメを歓迎しているようだね。
〇×えっ、ナギさん花の言葉がわかるんですか?
ナギもちろん、花たちを見てごらん。
ヒメが来たことを喜んで歌っているよ。
ナギうん。
君たちもヒメが来てくれてうれしいよね、僕もだよ。
〇×(本当に話が出来てるみたい……。)
〇×(ナギさんは神様だし、もしかしたら私に聞こえない
言葉が聞こえるのかもしれないよね……。)

 

私も話してみたい
〇×私もいつかお話ができるといいな。
ナギふふっ、きっとヒメならすぐできるよ。
〇×はい、頑張ってみます!
〇×(もし花と話ができるようになったら……。
もっとナギさんに近づくことができるかな。)

 

耳を澄ましてみる
〇×(もしかして、よーく耳を澄ませば聞こえるのかな。)
〇×…………。
ナギ目を閉じてるヒメもかわいいね。
それは僕を誘っているのかな?
〇×ち、違います!
ナギふふっ、わかっているよ。
ヒメは照れ屋なんだよね。

 

ナギさて、じゃあヒメを次の場所に案内しようか。
〇×次はどこへ行くんですか?
ナギそれは着いてからのお楽しみだよ。
ナギさあ、ここだよ。
〇×えっ、これは……泉?
ナギそう、でもただの泉じゃないんだ。
ナギここから中を覗いてみると、面白いものが見えるからね。
〇×面白いもの……。
ナギふふっ、騙されたと思って覗いてごらん。

 
2話

+  ネタバレ注意
ナギさんから案内され、私は泉を訪れていた。
そして言われるまま泉の中を覗き込んでみると、
そこに映っていたのは――
〇×(え……この映ってるのって……渋谷、だよね……。)
〇×(ってことは、やっぱりここは天上界なんだ……。)
ナギヒメ、どうしたんだい?
〇×あ、あの……ここって、ナギさんが住んでいる
天上界……ですよね?
ナギふふっ、そうだよ。わかってもらえて嬉しいな。
ナギ僕はずっと、君にここへ来てほしいと願っていたんだ。
ヒメとここで過ごす日を夢みていたからね。
ナギそしてその願いは突如として叶えられた。
僕にとってこの上ない幸せなことだよ。
〇×(……いきなりここに飛ばされてびっくりしたけど、
喜んでもらえたなら来てよかったのかも。)
ナギ今ヒメに見てもらった花たちは僕が丹精したんだ。
ナギその他の場所は大体ヨミがやってくれてるんだけど、
ここだけは特別でね。
〇×何か理由があるんですか?
ナギここの花たちが僕を呼んでくれたんだ。
ナギもしあの時呼ばれていなかったら……僕はこの世から
消滅していたかもしれない。
ナギそう思うぐらい何もかも嫌で、絶望していたんだよ。
〇×(ナギさんはいつも明るくて優しくて、笑顔で……、
いつも私のそばにいてくれて……。)
〇×(そんなナギさんがこんな悲しそうな顔をするなんて……。)
〇×……花たちがいてくれてよかったです。
ナギ×……。
〇×花たちの呼びかけでナギさんが今ここにいてくれる……。
本当に、本当によかったです……っ。
ナギ×……泣いているの……?

 

泣いてない
〇×な、泣いてないです……。
〇×目にゴミが入っちゃって、それで……。
ナギそれは大変だ、僕がとってあげよう。
〇×だ、大丈夫です!
ナギふふっ、ヒメは本当にかわいいね。

 

嬉しくて
〇×だって嬉しくて……。
〇×私……ナギさんがいない世界なんて考えられません。
ナギ……ヒメ。ほら涙を拭って、
かわいい顔が台無しになってしまうよ。
ナギ心配しなくても、ヒメの目の前に僕はちゃんといる。
ナギふふっ、なんなら抱きしめてあげようか?
〇×な、ナギさん……。

 

ナギ僕もヒメに会うことができて、とてもうれしいんだ。
ナギ花たちがいてくれたから、今、僕たちはこうして
一緒にいられる。花たちに感謝しないとね。
〇×そうですね。……ありがとう、花のみんな。
ナギ……っふ、どういたしまして、って言ってるよ。
〇×そうなんですね。私にはやっぱり聞こえそうにないです。
ちょっと残念だな……。
ナギ君もいつか聞こえるようになるよ。
ところでヒメ、ちょっといいかい?

 

3話

+  ネタバレ注意
ナギヒメ、ちょっと目をつぶってもらえるかい。
〇×え……こう、ですか。
ナギそうそう、僕がいいと言うまで開けちゃだめだよ。
〇×ナギさん一体どこへ……。
ナギふふっ、いいところだよ。
あ、転ぶと危ないから手を繋いでようね。
〇×(っ!? 急に手を繋がれるなんて……。
こ、心の準備が……。)
ナギきっとヒメはビックリするんじゃないかな。
〇×(今のこの状態に驚かされてるんだけど……。
ドキドキが伝わっちゃいそう……。)
ナギじゃあ、ヒメ。ゆっくりと目を開けて。
〇×…………わぁ! すごい!
こんなに花で一面埋め尽くされてるなんて……。
ナギふふっ、気に入ってもらえた?
〇×はい!
〇×(どこを見てもきれいな花ばかり……。
ここもナギさんが手入れしてるのかな。)
ナギおいで、×。
〇×えっ! でも、ナギさんそこは……。
ナギ大丈夫だよ。
×も一緒に花の布団で寝てみないかい?
〇×(でもお花が……。)
ナギほら、隣にどうぞ。
〇×じゃあ、失礼しま……っ!?
〇×えっ! し、沈まない……?
ナギふふっ、花たちが歓迎して包み込んでくれているからね。
ナギだから、寝転んでも平気だよ。
〇×ほ、ほんとですか?
ナギああ、試してごらん。
〇×…………。
〇×ほんとだ……ふわふわして、何だか守られてるみたい。
ナギヒメも気に入ってくれたようで嬉しいよ。
ナギここに寝転がると、まるで自分が花の一部になった
気分になれて、僕のお気に入りの場所なんだ。
ナギそこに君とこうしていられるなんて……。
ナギ×……。

 
幻夢の花園
 

ナギ僕は幸せだよ……。
〇×ナギさん……。
ナギふふっ、急に手を握ってしまってごめんよ。
ナギでも……こうしないと、
×がいなくなってしまうような気がしてね……。
〇×(ナギさんはずっと独りだったんだよね……。
だから、寂しい気持ちが強くなることがあるのかも……。)
〇×ナギさん……大丈夫ですよ。
私はいなくなりません。ずっとそばにいます。
〇×だから安心してください。
ナギ……そうだね。ありがとう、×。
僕も絶対に、君のそばから離れないよ。
〇×……はい。
〇×(ナギさんの手が温かくて……、
なんだか少し眠くなってきたような……。)
ナギ眠いのかい? なら、×がよく眠れるよう、
僕が昔話をして寝かしつけてあげよう。
ナギ……昔々あるところに、
イザナギとイザナミという神様がいました。
〇×(あ……これ聞いたことある……。日本神話だ……。)
〇×(それにしても……ナギさんの声、すごく心地よくて……。)
〇×(もっと聞いていたいのに……眠く……なって……。)
〇×んん……んー……まぶし……い。
〇×え……ここは……私の部屋……?
〇×(ということは……あれは夢?)
〇×夢にしてはすごくリアルだったような……。
〇×そうだ! 泉に行けば何かわかるかも。
〇×んー……ただの泉だよね……。
おかしいな……昨日の夜ここに来たような……。
〇×(でも何もなさそうだし、やっぱり夢だったのかな。)
〇×あ! 大変、早く朝ごはんの支度をしなくちゃ……!
ナギ……ふふ、頑張ってね、×。
〇×――? 今、ナギさんの声がしたような……。
それに泉が光った気がしたけど……。
〇×……気のせい、かな。

 


善良なる市民に祝福を Edit

カード情報
1話

+  ネタバレ注意
人狼ゲーム終了後
ナギふふっ……ああ、楽しかった。
ヒメもそう思わない?
〇×(主人公)はい! 私も楽しかったです!
騙されそうだったのに、楽しいなんて不思議ですよね。
ナギうん、そうだね。
――人間って、本当に面白いよ。
ナギ嘘をつくことは悪いことだって知っているのに、
嘘をつく遊びがあるだなんてね。
ナギ正直最初はどうなのかなって思ってたけど……。
最後はみんな笑顔になっていた。
ナギついてもいい嘘と、いけない嘘があるのかな?
また一つ、人間のことを学べた気がするよ。
〇×ナギさん……。
〇×(初めて会ったときとは別人みたい。ナギさんなりに、
人間のことを学ぼうとしてくれているんだ……。)
ナギ次は人狼じゃなくて、騎士とかやりたいなぁ。
ナギ×を守るのに成功して、やった!
って思いたいからね。
〇×ふふっ。でも、今日のナギさんの人狼役
とっても良かったですよ。
〇×最後の最後まで迷わされて、ドキドキしちゃいました。
またやってほしいです!
ナギ……へぇ、×は
そういうのが好きなんだね。
〇×……え?
ヨミナギ様、そろそろ。
ナギええ、もうそんな時間かい?
もう少しヒメと話していたかったけど、しょうがないね。
ナギそれじゃ、おやすみ×。
ナギ……良い夢を見てね?
〇×わぁ……! すごい素敵なダンスホール……。
みんな楽しそうに踊ってる――
〇×(……あれ? でも、なんで私がダンス会場に……?)
???×。
〇×(ん? 今の声は――)
〇×ナギさん?
ナギ踊り方がわからないのかい?
教えてあげるから、こちらへおいで。

 
2話

+  ネタバレ注意
ナギさぁ、僕の手をとって。
〇×ナギさん……?
その格好は……?
ナギ気になるかい?
ふふっ、僕と踊ってくれたら、教えてあげるよ。
〇×(いったい、何がどうなっているんだろう……?
とりあえず……踊ればいいのかな?)
〇×わかりました。
その……初心者ですが、よろしくお願いします。
〇×(あ――すごい。)
〇×(ナギさんがリードしてくれてるからなのかな。
なんとなく、踊れてる気がする……。)
ナギきれいだね、×……。
時を止めて、ずっと君と踊っていたいくらいだよ。
〇×ふふっ。いくらなんでもずっと踊っていたら
疲れちゃいますよ。
ナギそうかい? 残念だなぁ。
ナギ――そうだ、この格好の理由を聞かれていたね。
これは、主催者の正装だよ。
〇×主催者、ですか?
ナギここ最近、人狼の襲撃が続いていただろう?
毎晩、市民たちが怯えている姿を見ているのは忍びなくてね。
ナギなら1日くらい、楽しい催しでも開けば
息抜きくらいにはなるかなって。
ナギもちろん×も、善良な市民のひとりだからね。
楽しんでいってほしいな。
〇×なるほど……。
〇×(市民のために、ナギさんが企画してくれたんだ。
それなら、正装をしていてもおかしく――?)
〇×(あれ? 今、納得しそうになったけど
なにか大事なことを忘れている気がする……。)
〇×う、うーん?
ナギ浮かない顔だね。……かわいそうに。
毎晩人狼に怯えていたせいで混乱しているのかな。
ナギ……大丈夫。
僕は騎士だよ。
〇×えっ、ナギさんが……!?
ナギ今晩は僕が君を守り続けるよ。
だから、安心して。
〇×ナギさん……。
ナギ手を握っていいかい。
ナギ約束するよ、×。
――僕を信じて。
〇×(ナギさんの手、温かい……。)
〇×(すごく安心する……。
今夜は人狼に怯えて眠らなくてもいいんだ……。)
〇×――はい。
ありがとうございます、ナギさん。
ナギ×、
こっちだよ、早く!
〇×(――え? なんで私、走っているの……!?)
〇×ま、待ってください、ナギさん……!
ナギ急いで、人狼に追いつかれてしまうよ!
〇×え、ええ……っ!?
〇×(人狼!? 私たち、追われているの……!?)
〇×(ど、どこだろう……!?
私じゃ、気配もわからない……っ。)
〇×あのっ……、ナギさん、人狼はどこに……!?
ナギ立ち止まっちゃダメだよ。
さぁ、もっと奥へ。
〇×え、えっと……。
〇×(ナギさん……なんだか様子がおかしい?)
〇×ど、どこまで逃げればいいんですか?
ナギ…………。
〇×(やっぱり、なにか変……。)
〇×(まるで、どんどん人気のない方へ
誘導されているような……。)
〇×(そんなまさか――ナギさんは騎士なんだし。
……でも。)
〇×……あのっ、ナギさん。

 

なにか隠していませんか?
〇×私になにか隠していませんか?
さっきからナギさん、私と目を合わせてくれませんよね。
〇×お願いです。
私の目を見て、答えてください。
ナギ……×。

 

選択肢2
〇×本当に騎士なんですか?
ナギ…………。
〇×ナギさんのこと、信じたいです。
でも何も説明してくれないと、不安になります。
〇×お願いです。
本当の事を言ってください。

 

ナギ……そろそろいいかな?
〇×ナギ、さん……?
ナギねぇ、×。
ナギ――今更気付いたって、もう遅いよ?
〇×きゃ……っ!
ナ、ナギさん……っ!?

 
善良なる市民に祝福を
 

ナギふふっ。
……×、つかまえた。

 

3話

+  ネタバレ注意
ナギやっと僕の腕の中に来てくれたね……。
ナギもう逃げられないよ、×。
――永遠に、ね。
〇×ナギさん……その姿は……!
ナギそうだよ。僕は人狼。
ヒメったら、すっかり騙されちゃったね。
ナギでも、騎士だって信じてくれて嬉しかったなぁ。
〇×ナギさん、どうして……!
ナギ僕の狙いはね、最初から君だったんだよ。
ナギすべてが×を手に入れるための伏線……。
ふふっ、うまくいってよかったよ。
〇×わ、私を食べるんですか……?
ナギうん、そうだよ。
〇×きょ、京さんは……本物の騎士さんは!?
ナギ何を言ってるの?
本物の騎士は、君たちが追放しちゃったじゃないか。
〇×そんな……!
〇×(どうしよう……!
でもこんな場所じゃ、誰も助けになんて来てくれない……。)
〇×(もう食べられるしか……ないの?)
ナギふふ、おとなしくなったね。
僕の気持ちを受け入れてくれたのかい?
ナギ素直ないい子だね。
こんないい子を丸呑みするのはもったいないから……。
ナギ少しずつ……。
少しずつ、食べてあげようね――
〇×ナギさん……っ!
〇×……え?
〇×(ここは……私の部屋?
ということは、今のは、夢……?)
〇×(うう……私、なんて夢を見ちゃったんだろう……。)
〇×(うーん、ちょっと寝不足かも……。)
〇×(って、いけないいけない! しっかり掃除しないと――)
ナギやあ、いい天気だね。
おはよう、×。
〇×あ、ナ、ナギさん……!
おはようございます。
ナギふふっ。朝からヒメの顔が見られるなんてね。
今日は良い日になりそうだよ。
〇×ナギさん……。
〇×(なんだろう。あんな夢を見たせいか、
ナギさんを見るのが少し気恥しい、かも……。)
ナギん?
どうしたの、ヒメ? ぼうっとしちゃって。
〇×え?
いえ、その……。

 

ナギに夢のことを話す
〇×少し……変な夢を見てしまって……。
ナギ変な夢?
どんな夢だい?
〇×えっと……ナギさんが人狼だった夢です。
ナギん? 人狼げーむの話かな?
夢に見るくらい楽しかったのかい?
〇×え?
ええ、そうですね……。

 

ナギに夢のことを話さない
〇×な、なんでもないです。
ナギふーん? そうなのかい?

 

ナギ……さすがに、昨夜の夢は
君には刺激が強すぎたかな?
〇×……えっ?
ナギふふ、なんでもないよ。またね、×。
ナギふふふーん♪
〇×(……昨夜の夢?)
〇×(まさか……。まさかね?)

優しき守護者 Edit

カード情報
1話

+  ネタバレ注意
〇×(主人公)ナギさん、どうでしたか? ラクダ乗り体験は、
この辺りで一番人気の催しだそうですよ。
ナギとても面白かったよ。
らくだ、という生き物は、不思議な乗り心地なんだね。
ナギ見てごらん、ヒメ! すごく綺麗な花だ。
水がないところでも咲いて、とても健気だね。
〇×ふふっ。ナギさん、楽しそうですね。
ナギうん、
ヒメと一緒に見てるからかな、何もかも新鮮に感じるよ。
ナギヒメが囚われていた時は、
観光を楽しむどころじゃなかったからね。
ナギもっと早くヒメを助け出してあげたかったけど、
思ったより準備に時間がかかってしまってね。
ナギねえ、×。あんなことがあって、疲れていないかい?
〇×え? 私なら全然大丈夫ですよ!
〇×ナギさんが雨を降らせてくれたおかげで、
街の人たちも救われて本当によかったです。
〇×そのうえ、もらったお礼でお金に余裕もできて、
観光までできるなんて。
ナギヒメが喜んでくれて、僕もすごく嬉しいよ。
僕は君のためなら、なんでもするからね。
〇×ナギさん……ありがとうございます。
マキシマそろそろ日が暮れるな。
もう少ししたら、ホテルに戻るぞ。
矢吹真吾えーっ! まだいいじゃないですか!
おれもラクダに乗りたいです!
マキシマ明日の楽しみにとっておけばいいだろう?
それに、夕食の時間もある。
矢吹真吾あっ、夕食って聞いたら急にお腹すいてきちゃいました……!
ナギ明日はどこを見て回ろうかなぁ。
ヒメ、行きたい所はある?
〇×そうですね――
〇×(こんなふうにみなさんと旅行ができるなんて、
宮殿に閉じ込められてた時は予想してなかったなぁ。)
〇×(色々あったけど、丸く収まって本当によかった。)
 
〇×ふう……今日は楽しかったなぁ。
〇×しかも、こんな素敵なホテルにも泊まれるなんて。
こんなに贅沢しちゃって、いいのかな。
ナギ×。僕だよ。
〇×あっ、ナギさん? 今、開けますね。
ナギヒメに話したいことがあるんだけど、僕の部屋に来てもらえるかな。

 
2話

+  ネタバレ注意
ナギさあ、おいでヒメ。ここに座って。
〇×ベ、ベッドにですか? でも――
ナギこのべっど、ふかふかして気持ちがいいよ?
ナギヒメには寛いでほしいんだ。
遠慮せずに……ね? おいで。

 

お言葉に甘えて……
〇×じゃあ、お言葉に甘えて……失礼します。
ナギはい、どうぞ……ふふ。
素直なヒメはかわいいね。

 

少しだけなら……
〇×なら、少しだけ……お邪魔します。
ナギふふ、ヒメが邪魔なわけないよ。
遠慮なくどうぞ。

 

ナギ寝転がってもいいんだよ。
広いし、ふたりで横になっても平気じゃないかな?
〇×い、いえ、さすがに図々しいので……!
ナギそんなこと気にしなくていいのに。
ヒメは奥ゆかしいね。
ナギじゃあ僕も、ヒメと一緒に座っていようかな。
〇×(ランプの明かりといい、こんないい雰囲気の部屋で、
ナギさんと並んでベッドに……お、落ち着かない!)
ナギ――×。
〇×は、はい!
ナギ…………。
〇×(どうしたんだろう。
なんだかナギさん、思いつめているような……。)
ナギ×が無事に戻って来てくれて、本当によかった。
〇×えっ?
ナギ僕がこの国に連れてきたせいで、
ヒメを失うようなことがあったら、どうしようかと思ったよ。
ナギそんなことになったら、僕は耐えられない……。
〇×ナギさん……。
〇×(昼間は楽しそうに見えたけど、
本当はずっと責任を感じてたんじゃ……。)
〇×(でもナギさんだって、この国に来たのは、
道場を救いたいと思ってのことだし――)
〇×私は大丈夫ですよ。ナギさんが助けてくれましたから。
ナギ×……。
〇×儀式の時、ナギさんが来てくれて
すごくほっとしたんです。もう大丈夫だって。
〇×助けに来てくれて、ありがとうございます。
ナギ言っただろう? 僕はヒメのためなら、何でもする。
ヒメが助かるならいくらでも舞うよ。
〇×ナギさん……。
〇×(時々びっくりするようなことをする人だけど、
優しくて、頼もしいな。)
ナギでも、舞は久しぶりだったから
あんまり上手に踊れなかったな……。
〇×そんなことなかったです!
すごく綺麗な舞でした。私、見惚れちゃって……。
ナギ待たせたね、ヒメ。
ここからは僕に任せて。
〇×(わっ……。ナギさんの踊りって柔らかくて、すごくきれい……。)
ナギふふ、ヒメの目を楽しませることができたなら、よかったよ。
ナギでも、ヒメの舞も見てみたかったけどね。
〇×私じゃ、ナギさんみたいに上手に踊れませんよ。
〇×一応、儀式に備えて練習はたくさんしてたんですけど、
全然上達しなくって……。
ナギちょっと待って。
〇×? どうかしました?
ナギ練習してたって、
それじゃあ他のみんなは、ヒメが踊る姿を見たっていうの?
〇×え? は、はい。ちゃんと踊れてるか
確認もしてもらいましたし……。
ナギ…………。
〇×(あ、あれ? ナギさん、急に黙り込んじゃった。
どうしたんだろう。)
〇×あの、ナギさん?
ナギ……それって、納得いかないなあ。
ナギ僕も、ヒメが踊っている姿が見たいよ。
〇×え……。
ナギねえ、踊ってみせて。僕だけのために。

 

3話

+  ネタバレ注意
〇×踊るって、そんな!
私、本当に全然上手じゃないですから……!
ナギ大丈夫。ヒメの踊りなら、素敵に決まっているよ。
〇×か、買いかぶりすぎです……!
それに、恥ずかしいですし……。
ナギふふ、恥じらうヒメも可愛いね。
ナギでも、僕はどうしても×の舞を見たいんだ。
お願いだよ。
〇×でも――
ナギそうだ。ヒメを救い出した僕へのお礼、
というのはどう?

 

ずるいです
〇×ナギさんはずるいです……。
ナギふふっ、なんのことだろう?
でも、ヒメがその気になってくれたのなら嬉しいよ。

 

そう言われると……
〇×(うっ、そう言われると断れない……!)
〇×……わかりました。期待しないでくださいね?
ナギふふっ。ヒメが僕だけのために舞ってくれる……。
それだけで僕は嬉しいんだよ。

 

ナギさあヒメ、そこに立って。僕の前に。
よく見えるようにね。
〇×は、はい……。
〇×(ナギさん、こっちをじっと見てる……。
儀式で踊るより緊張するかも……。)
〇×(でも、宮殿でけっこう練習したし、
まだ体が覚えてるはず……たぶん。)
〇×は、始めます――
ナギ……ああ、いいね。とても愛らしいよ。
ナギ足の運び方、指先の動き、ひとつひとつがヒメらしくて。
うん、想像していたよりずっと素敵だ。
〇×(うう……わ、笑わないでくれるのはありがたいけど、
褒めちぎられるのも困る……!)
〇×(えっと、確か次は、ここで一回転――)
〇×わっ! あ、足が……!
ナギおっと。

 
優しき守護者
 

〇×あ……す、すみません、ナギさん!
ナギ構わないよ。大丈夫かい?
〇×はい。ナギさんが受け止めてくれましたから。
〇×でもやっぱり、ナギさんみたいに上手には踊れないですね。
ナギそんなことないよ。
ヒメらしい素直な舞で、僕は大好きだよ。
〇×あ、ありがとうございます……。
〇×(ナギさん、ずっと支えてくれてる……。
でも、そろそろ離れなくちゃ――)
ナギお礼を言うのは僕のほうだよ。
ナギありがとう、×。
僕だけのために踊ってくれて。
〇×ナギさん……。
〇×(ナギさんの笑顔、柔らかくて、優しくて……。
見てるだけで、ほっとするなぁ。)
〇×あ、あれ……? なんだか、急に眠く――
ナギやっぱり。相当疲れていたんだね。
ナギたくさん不安な思いもして、
気も張り詰めていただろう?
〇×そう、だったんでしょうか。
全然気づかなかった……。
ナギ自分のことにも気がつかないほど一生懸命なのは、
ヒメらしいね。
ナギでも、大丈夫。
僕がヒメのことを、ちゃんと見てるからね。
〇×(昼間も、私が疲れてることに気づいて、
気にしてくれてたんだ……。)
〇×(ナギさんは、自分でも気づかない私のことを、
よく見ててくれてるんだなぁ……。)
ナギさあ、このまま横になって……ゆっくりおやすみ。
もう安心だからね。
ナギ僕が朝までこうして、ヒメのことをそばで見守っているから。
〇×(ベッドが沈み込むくらい柔らかくて、
ナギさんの声も心地よくて……。)
〇×(目を、開けていられない……。)
ナギおやすみ、×……僕のヒメ。

 
スペシャル

+  ネタバレ注意

Episode:優しき守護者(後日譚)

早朝――
〇×(う……ん。
いつの間にか眠っちゃってたみたい。)
〇×(え……隣にいるのって、ナギさん!?)
ナギおはようヒメ。
目が覚めたみたいだね。
〇×お、おはようございます。
えっと……私……。
ナギもしかして忘れてしまったのかな。
昨日の夜、僕の部屋まで来てもらったんだけど……。
〇×(そうだ、そのまま、うとうとしちゃったんだった。
まさかナギさんの部屋で一夜を明かすことになるなんて。)
ナギぐっすり眠れた?
〇×は、はい。おかげさまで……。
ナギさんは、眠れました?
ナギ僕は……あまり寝ていないよ。
朝までヒメのことを見守っているって、約束したからね。
〇×見守るって……。
も、もしかして本当に私のことずっと見ていたんですか?
ナギうん。
……実はちょっとだけ、うとうとしちゃったけど。
ナギでも、ヒメを眺めていたら、あっという間だったよ。
すごく幸せそうな顔をしていたね。
ナギ……あ、ここに寝癖が。
〇×ね、寝癖……!?
どこですか!?
ナギどうして隠そうとするの? かわいいのに。
ナギふふっ。気になるというなら、おいで。
直してあげる……。
〇×(わっ、ナギさんの手が私の髪に……。)
ナギほら。直ったよ。
ナギヒメの可愛い表情をこうやって独り占めできるなんて
毎朝こうして朝の訪れを迎えられればいいのにな。
ナギねえ、ヒメもそう思わない?
〇×(ナギさん、
いつもよりもずっと距離が近いです……!)
ナギふふ。焦っている顔も可愛いね。
ナギ……ふぁ。
ん。どうしたんだろう……瞼が重くなってきた……。
〇×(ナギさん、ずっと起きていてくれたみたいだし、
寝不足なんじゃないかな。)
〇×ナギさん、よかったら少し休んでください。
ナギ……うん。
ねえ、ヒメ。寝ている間も僕のそばにいてくれる?
〇×(あっ……ナギさん、私の手を握って……。)
ナギ……こうしていてくれれば、夢の中でも
一緒にいられる気がする。
ナギヒメ、今だけ少しおやすみ。夢の中でも、
また目が覚めた後もたくさん僕に笑いかけて……。

 


SR Edit

舞う花影 Edit

カード情報
1話

+  ネタバレ注意
 

 

選択肢1

 

選択肢2

 

 
2話

+  ネタバレ注意
 

 

選択肢1

 

選択肢2

 

 


神秘の主催者 Edit

カード情報
1話

+  ネタバレ注意
 

 

選択肢1

 

選択肢2

 

 
2話

+  ネタバレ注意
 

 

選択肢1

 

選択肢2

 

 


温泉合宿 Edit

カード情報
1話

+  ネタバレ注意
ナギ×?
そんなところでどうしたんだい?
〇×(主人公)ナギさん。ちょっとお風呂に入って
暑くなっちゃったので、外で涼んでました。
ナギ姿がみえないから心配したよ。
見つかってよかった。
〇×あ! すみません……。
誰かに伝えればよかったですね。
ナギいや、僕が落ち着かなかっただけなんだ。
×の姿がみえなくて……。
〇×ナギさん……。
〇×……お隣どうですか?
一緒に涼みません?
ナギふふ。そうだね。
じゃあ、失礼しようかな。
〇×みなさんといっぱいお話できましたか?
ナギえ? ……うん、そうだね。
ナギ合宿、温泉、宴……。
本当に賑やかで楽しかったな。
〇×よかった。
ナギでも、こうやって×と二人で
過ごせる時間が何より嬉しいよ。

 
2話

+  ネタバレ注意
ナギねえ、×。
〇×(ナギさんの頭が私の肩に……。)
ナギこの先も僕とこうやって一緒に居てくれる?
〇×(あ。手が……。)
ナギこうやって手をつないで、どこまでもずっと一緒に。
〇×はい、私も……。
ずっとこうしていられたら良いですね。
ナギふふ、ありがとう。
あのナギの木は願いを聞いてくれたんだね。
〇×え?
ナギさっき、あの木に願ったんだ。
×とずっと一緒にいられますようにって。
ナギ縁結びの木だから、たくさんの幸せを願う絵馬が
かけられていたよ。
〇×素敵ですね。
私も絵馬を書きにいこうかな。
ナギなんて書くのか、教えてくれる?
〇×それは秘密ですけど……。
ナギさんなら分かっちゃいそうですね。
ナギふふ。僕の気持ちと君の気持ちが同じなら、
きっと分かる気がするよ。
ナギああ……。
×が側にいてくれると、とても安心する。
〇×私も……。ナギさんと一緒にいると
心が穏やかで、とても安心します。
〇×これからも、ずっと一緒に居たいです。
ナギありがとう、×。
これからも、よろしくね。

 


流転ノ君 Edit

カード情報
1話

+  ネタバレ注意

 

選択肢1

 

選択肢2

 

 
2話

+  ネタバレ注意

 

選択肢1

 

選択肢2

 

 


夜デート Edit

カード情報
1話

+  ネタバレ注意
ナギヒメ、待たせてごめん。
ナギこの、すーつ……という着物が、
なかなか上手く着られなくてね。
ナギヨミが手伝ってくれなかったら、
朝になっていたところだったよ。
〇×(主人公)た、大変だったみたいですね……。
〇×でもスーツ姿のナギさん、とても素敵です。
ナギ本当かい? ヒメに褒めてもらえると嬉しいな。
ナギそれに、なんだかくすぐったい感じがする。
どうしてだろう?
〇×(ふふ、ナギさんも新鮮な気分なのかな。)
〇×でも、急にどうしたんですか?
スーツで一緒に出掛けたいなんて。
ナギ女性はすーつ姿の男性がえすこーと、というのをすると、
とても喜ぶものだって聞いてね。
ナギ僕も、ヒメのことを喜ばせたいと思ったんだ。
ナギそれで、ふぁっしょん雑誌、という書物で、
すーつを選んだり、でえとすぽっと、というのを調べたんだよ。
ナギないとでえと、というのが流行ってるって書いてあったから、
ヒメも好きかなって考えたりしながらね。
〇×ふふっ、私のために色々考えてくれたんですね。
ナギヒメがいる今の世界には、
まだまだ僕の知らないものがたくさんあるからね。
ナギ×が愛するこの世界のことを、
もっと知りたいし、もっと好きになりたいんだよ。
〇×ナギさん……。
ナギさて、それじゃあ行こうか。
ないとでえと、というやつに。

 
2話

+  ネタバレ注意
ナギわぁ、×、見て。夜なのに、
たくさんのお店に明かりが灯っている……。
ナギそれに、こんなに大勢の人たちが、
まだ出歩いているなんて。まるでお祭りみたいだ。
〇×ナギさん、楽しそうですね。
ナギうん、楽しいよ。
夜にこういった街に遊びに来たことは、あまりないからね。
ナギヒメにとっては、見慣れた街並みなのかな?
〇×私も、新鮮な気分です。ナギさんが一緒ですから。
ナギヒメ……。
ナギいつか僕にとっても、君と歩く街並みが、
馴染みのあるものになるのかな。
〇×早くそうなってくれたら、嬉しいです。
ナギ――ヒメ、お願いがあるんだ。
聞いてくれるかい?
〇×お願い、ですか?
私にできることであればなんでも。
ナギ僕と、腕を組んで歩いてくれるかい?
ナギ親しい男女は、そうやって歩くと聞いたんだ。
〇×(腕を組んで……! ナギさんにそんなにくっつくなんて、
ちょっと恥ずかしいけど……嬉しいな。)
〇×じゃあ、失礼しますね。
ナギありがとう、×……。
ナギああ……不思議だね。×が触れてくれるだけで、
こんなにも心が踊る。
ナギ今夜は、楽しい夜になりそうだね。
〇×はい。私も、そう思います。
ナギあっ! あの看板、
たぴおかどりんく、のお店だろう?
ナギ一度飲んでみたかったんだ。
行こう、ヒメ!

 


KOFG学園 Edit

カード情報
1話

+  ネタバレ注意
〇×(主人公)ふう……これでここの花壇には、
ひととおり、お水をあげられたかな。
〇×最近ずっと雨が降ってなかったけど、大丈夫かな?
元気になってね。
???――ああ、素敵だなぁ。
〇×え? あ、あの……?
???花たちに水をあげる姿……。
優しく語り掛ける横顔……。
???うん、君は本当に素敵だよ……。
〇×え、ええっ!?
???君の名前は? 園芸部の子かな?
〇×あ……2年の〇×です。
部員じゃないんですが、今日は園芸部のお手伝いをしていて……。
???じゃあ、まだ部活には入っていないのかな?
それなら、華道部においでよ。
???君なら、とてもきれいに花を生けられる。
花たちもきっと喜ぶよ。
???だってほら、君が水をあげた花たちも、
こんなに嬉しそうにしてるんだから。
〇×えっと……華道部の人、ですか?
ナギうん、そうだよ。僕はナギ。3年生だ。
ナギ×も華道部に入って、僕と一緒に花と語り合おう?
〇×語り合う……!?
ナギそう。花を愛し、花に愛される……。
さあ、おいで。
〇×えっと、その……す、すみません!
私、まだ手伝いが残っているので……!
ナギあ……。
〇×(思わず逃げちゃった……。
ナギ先輩……なんだか不思議な雰囲気の人だったなあ。)

 
2話

+  ネタバレ注意
女子生徒Aああ、生徒会長様……今日も素敵!
女子生徒Bきゃーっ! 今、こっちを見て微笑んでくださったわ!
〇×(生徒会長って、すごい人気なんだなあ。
――って、あれ? あの人って、もしかして……。)
ナギやぁ。ヒメ、おはよう。
〇×ヒメ……!?
ナギうん。昨日はあのまま別れちゃったけど、
また会えてうれしいよ、ヒメ。
女子生徒Cせ、生徒会長様のヒメですって……!?
女子生徒Dあの子、いったい何者!?
〇×わっ……ちょっとナギ先輩、こっちへ!
ナギヒメ、そんなに僕と二人きりになりたかったのかい?
嬉しいなあ。
〇×あ、あの、人前でヒメって呼ばれると、困ります。
ナギどうして? ×は僕のヒメじゃないか。
〇×(先輩の中で、それは決定事項なんだ……。)
〇×どうして私なんかを……。
ナギ先輩、あんなに色んな女の子たちに人気なのに。
ナギええっ? どうしてそんなことを言うの?
ナギ君こそ、僕がずっと探し求めていたヒメなのに……。
×は僕のことが嫌いなのかな……?
〇×き、嫌いじゃないですけど、
私、まだナギ先輩のことをよく知らないですし……。
ナギあっそうか、×はもっと僕のことを知りたかったんだね。
嬉しいなあ、そんなふうに思ってくれているなんて……。
〇×(あれ、なんだかちょっと違うふうに伝わってる気が……。)
〇×(でも、ナギ先輩の嬉しそうな顔を見てると、
これでいいかって思っちゃう。本当に不思議な人……。)
ナギ僕も、ヒメのことをもっとたくさん知りたいな。
だから、華道部で一緒に花を愛でて、お互いを知り合おう?
〇×えっと……とりあえず、体験入部なら……。
ナギありがとう!
じゃあ早速、部室に案内するね。
〇×え!? もうすぐ朝のホームルームが始まるんじゃ……!
ナギほーむるーむより、ヒメとの時間の方が大切だよ。
ナギさあ、行こう? 花と、僕と君だけの世界へ……。

 


誘いの悪魔 Edit

カード情報
1話

+  ネタバレ注意
スタッフ――では、段取りはそういう感じで。
機材を準備するので、もう少々お待ちください。
〇×(主人公)は、はい……!
ナギヒメ、緊張している?
〇×はい。まさか、こんな大掛かりな撮影だとは
思ってなかったので。
〇×(紅丸さんに頼まれて、
ブライダルフェアのモデルの代役を引き受けてみたけど……。)
〇×撮影じゃなくて、本物の結婚式みたいですね。
こんなにちゃんと準備するなんて知りませんでした……。
〇×あ、そうだ。
今日は付き合わせてしまって、すみません。
〇×新郎役の代役も探して欲しいって言われて、
真っ先にナギさんの顔が浮かんでしまって。
ナギどうして謝るの?
ヒメに頼ってもらえて、とても嬉しかったよ。
ナギそれに、ヒメの世界の婚儀というのにも、興味あったしね。
僕のたきしーど……姿はどう?
〇×とっても素敵です!
ナギヒメも、どれす、とてもよく似合っているよ。
こんなに綺麗なヒメが見れるなんて……幸せだな。
〇×ナギさんってば……ふふ。
〇×そう言えば、天界にも結婚式ってあるんですか?
ナギうん。こういうぱーてぃー、のようなものではないけどね。
〇×どんなふうに行うんですか?
ナギ知りたい?
〇×はい。
私の知っているものと、どう違うのかなって。
ナギそうだね……近いうちに執り行うかもしれないし、
君は知っておいた方がいいかもしれないね。
ナギそれにしても、魔界の婚儀のやり方が知りたいだなんて、
ヒメは本当に面白い子だね………………。
〇×えっ、魔界って……あの……。
〇×(どういうこと? ナギさんは天界の……。)
〇×え……ナギさん、あっ……!?

 
2話

+  ネタバレ注意
ナギ教えてあげるよ、ヒメ。
悪魔の婚儀が、どんなものなのかをね。
〇×え……どうしたんですか!?
その黒い羽根……!
〇×(まるで悪魔みたい……?
でもまさか、そんなことって……!)
ナギ混乱しているようだね。
まぁ、仕方ないか。
ナギ君が今まで信じてくれた僕という存在は、
すべて嘘だったんだから。
〇×嘘って、それじゃナギさんは……?
ナギ僕の正体は、魔界を支配する帝王さ。
〇×そんな……!
だってナギさんは神様だって……。
ナギぜーんぶ嘘だよ。だって最初に明かしていたら、
ヒメは僕の元に、還って来てはくれなかったよね?
ナギ悪魔だなんて言ったら君はきっと……
僕を遠ざけていたはずだよ。
ナギそれに人を騙すことは、
悪魔の僕にとってはこの上ない快感だからね。
ナギフフフ、君のその絶望に満ちた不安げな顔……たまらないよ。
さあ、おいで……×……。
〇×(あ、体が勝手に引き寄せられてく……!)
ナギもう逃がさないよ、ヒメ。
君は僕だけのものなんだ。永遠に、ね――
ナギ僕が何者であれ、
君と結ばれることは、古の時から受け継いだ宿命なんだ。
〇×逃げるだなんて、そんなこと……、
私がするはず……ないじゃないですか。
ナギえ……?
〇×(たとえナギさんが悪魔でも……。
私の大切な人に変わりはないんだから……。)
ナギ君は……自分の意志で、僕を選んでくれるっていうの?
〇×……はい。だってナギさんは、ナギさんですから。
ナギ……驚いたよ。でも、とても嬉しいな。
ナギ今……ものすごく幸せな気分だよ。
悪魔が幸福を得るなんて、なんだか滑稽だけどね。
ナギさすがは僕のヒメだ。さぁ、行こう……。
〇×(少し怖いけど、でも、これでいいんだ……よね?)
ナギ漆黒の闇に包まれた魔界で、今度こそ――
誰にも邪魔されずに二人だけの愛を育もう。
ナギ君は僕だけの……ヒメになるんだ。
永遠にね――

 


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