〇×(主人公) | そういえば京さんの炎って、 先祖代々伝わるもの……でしたよね? |
草薙京 | ああ。草薙家の血を引いてなきゃ、 この炎を出すことはできない。 |
草薙京 | 正直な話、トレーニングとか練習とか、 そういうのでどうにかなるもんじゃねえんだ。 |
〇× | それなのに真吾くんは、 炎を出そうと頑張ってるんですよね。 |
草薙京 | そうだ。……まあ、 あいつも気づいているんだろうとは思う。 |
草薙京 | 気づいてるクセに意固地になってんのが 諦めが悪いっつーか……。 |
草薙京 | ……ま、格闘家としての腕は悪くねえと思うから、 付き合ってやってんだ。 |
ジョー・東 | 真吾もよくやるけどよ、 京も案外真面目だよなぁ。 |
ジョー・東 | まあでも、諦めないっつーのは大事だよな! |
ジョー・東 | あの調子で頑張れば、 いつかはマジで炎出せるかもしれないぜ! |
マキシマ | 炎を出す……か。 |
K' | ……んだよ、なんでこっち見やがる。 |
マキシマ | いや、さすがに草薙の炎の移植手術を するわけにはいかんなと思ってな。 |
K' | くだらねぇこと言ってんじゃねぇ。 |
草薙京 | 同感だ。てめぇと意見が合うのも珍しいな。 |
マキシマ | ははは、そう怒りなさんなおふたりさん。 ただの冗談だ。 |
K' | 笑えねぇ冗談は冗談とは言わねぇ。 |
草薙京 | そもそもお前笑うのかよ。 |
〇× | (きょ、京さんとK'さんが ちょっと険悪なムードに……。) |
矢吹真吾 | お待たせしました~! お昼買ってき…… あれ、なんか空気が重い……。 |
草薙京 | …………。 |
K' | …………。 |
〇× | お、おかえり真吾くん! 買い出しありがとう、お疲れ様。 |
矢吹真吾 | い、いえ……。あ、あの、 草薙さんとK'さんどうしたんすかね? |
矢吹真吾 | もしかして、おれが買い出し遅かったから 怒ってるんですか!? |
マキシマ | いやいや、そんなことじゃないから安心しな。 若い奴にはいろいろあるのさ。 |
矢吹真吾 | ……? はい……。 |
K' | 空気悪くした張本人が何言ってやがる……。 |
草薙京 | そんなことより真吾、 京は前回より3分遅かったな。 |
矢吹真吾 | 途中で赤信号に引っかかっちゃいまして……。 |
草薙京 | まあでも、よくやったほうだと思うぜ。 |
矢吹真吾 | ありがとうございます! それじゃあ早速、技見せてください技! |
草薙京 | ああ、何がいい? |
矢吹真吾 | 神塵(かむくら)見たいっす神塵! |
草薙京 | ……神塵やらされるんなら、もう2,3個 なんか買ってこさせりゃよかったな……。 |
草薙京 | まあ、いいか。 危ねぇからお前らちょっとオレから離れろ。 |
矢吹真吾 | 〇さん、おれの後ろに隠れててくださいね。 |
〇× | あ、うん……。 |
草薙京 | …………。 |
草薙京 | 遊びは終わりだ! オレからは逃げられねえんだよ! 響けぇえ! |
〇× | (す、すごい勢いで炎が……! 京さん、やっぱりさすがだな……。) |