世界系論

Last-modified: Sun, 11 Nov 2018 08:11:03 JST (2011d)
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■ 世界

 世界とは空間の集合である。
 

定義:世界
「同じ世界に存在する空間の全集合」

 
 ある二つの異なる空間が同じ世界に存在するということを、次のように定義する。
 

定義:同世界
①「異なる二つの空間ABについて、空間Aと空間Bを共に通過するような電磁波、または物質波が存在する場合、空間Aと空間Bは同じ世界に存在する」
②「異なる三つの空間ABCについて、空間Aと空間Bが同じ世界に存在し、空間Bと空間Cが同じ世界に存在するならば、空間Aと空間Cは同じ世界に存在する」

 
 よって、異なる世界について次の定理が成り立つ。
 

定理:異世界間でのエネルギー移動の不可能性
「それぞれ異なる世界に存在する二つの空間の間では、エネルギーをやり取りすることができない」

 
 上の定理から、世界について次のエネルギー保存則が成り立つ。
 

定理:世界内エネルギー保存則
「ある一個の世界について、任意の時刻における世界全体のエネルギー総量は常に一定である」

 
 ここで、任意の連続した空間に存在するエネルギーの総量を以下の式で質量に換算し、この質量を空間質量と定義する。
 

定義:空間質量
  :\( M_S=E_S/c^2 \)

\( E_S \):任意の連続した空間に存在するエネルギーの総量
\( c \):光速

 
 ある世界についての空間質量を、特に世界質量と定義する。
 

定義:世界質量
  :\( M_W=E_W/c^2 \)

\( E_W \):任意の時刻における世界全体のエネルギー総量
\( c \):光速

 
 世界質量について次の保存則が成立する。
 

定理:世界質量保存則
  :\( \mathrm{d}M_W/\mathrm{d}t=0 \)
「世界質量は時間経過により変わることなく常に一定である」

 
 世界質量の符号によって、世界を次のように分類する。
 

定義:正世界
「世界質量が正値であるような世界」

 

定義:負世界
「世界質量が負値であるような世界」

 

定義:零世界
「世界質量がゼロであるような世界」

 
 ただし、正世界(負世界)について、内包する空間質量に負値(正値)のものが含まれていてもよいと考える。
 また、零世界について、内包する空間質量が一様にゼロであってはならず、正値の空間質量と負値の空間質量が同量だけ存在しなければならない。これは、内包する空間質量が一様にゼロであるような連続した空間の集合について、しかし定義上、それら空間は同じ世界に存在すると認められないためだ。
 

■ 世界の機能

 次に、世界が増加したり減少したりする現象について考える。
 

定義:世界の発生
「ある時刻において、いずれの世界にも属さない空間に世界が誕生することを、世界が発生したと表現する」
「発生する世界は零世界に限られる」

 

定義:世界の蒸発
「ある時刻において、零世界における空間質量が一様にゼロとなり世界でなくなることを、世界が蒸発したと表現する」

 

定義:世界の隣接
「ある一つの連続した空間Sが、異なる二つの世界A、Bを要素として持つ場合、世界Aと世界Bは隣接しているという」

 

定義:世界の境界
「異なる二つの世界A、Bが隣接している時、これを内包する一つの連続した空間Sのうち、世界に属していない空間を世界の境界という」

 

定義:世界の分裂
「ある時刻において、世界質量\( M_A \)を持つ世界Aが、隣接した異なる二つの世界、世界質量\( M_B \)を持つ世界Bと世界質量\( M_C \)を持つ世界Cに分かれた時、世界Aは世界Bと世界Cに分裂したという」
「このとき、\( M_A=M_B+M_C \)が成り立つ」

 

定義:世界の合併
「ある時刻において、隣接した異なる二つの世界、世界質量\( M_A \)を持つ世界Aと世界質量\( M_B \)を持つ世界Bが合わさり、世界質量\( M_C \)を持つ世界Cとなった時、世界Aと世界Bは合併して世界Cになったという」
「このとき、\( M_A+M_B=M_C \)が成り立つ」