イベントストーリー /極限焼肉繁盛記! の編集 Top > イベントストーリー > 極限焼肉繁盛記! **第5話 [#story5] #region(ネタバレ注意) |包|お姉ちゃん、そこははっきり言わなきゃ。&br;僕もSNSを見てみたけど、最悪だったよ。| |包|『星1つも付けたくない』とか、&br;『この店に入ったのは人生で最悪の選択だった』とか。| |リョウ・サカザキ|む……そうか。そうだろうな……。| |ロバート・ガルシア|今の時代、悪い評判はSNSでどんどん拡散されるからなあ。| |〇×|はい。なので、お店が新しく生まれ変わるっていうことを&br;大々的にアピールしなければいけないと思うんです。| |ロバート・ガルシア|宣伝費用はワイが請け負うからきにせんでええけど、&br;ようはその中身を考えんことにはな。| |〇×|そうですね……。| |包|うーん……。| |リョウ・サカザキ|とにかく、その内容については追々考えてみよう。&br;まずは掃除をしっかり終わらせるぞ!| |〇×|(リニューアルの宣伝方法について、あれからずっと考えてるけど&br;なかなかいいアイディアが浮かばないな。)| |〇×|(リョウさんも考えることがたくさんありすぎて、&br;さすがに疲れてきてるみたいだし……。)| |ビリー・カーン|お嬢、ちょっといいか。| |〇×|あ、ビリーさん。どうしたんですか?| |ビリー・カーン|最近やたらと、考え込んでる顔してるな。&br;何かあったのか?| |〇×|実は……。| |ビリー・カーン|ふゥん……焼肉屋のリニューアルか。| |〇×|お店はだいぶ綺麗になったし、設備などは問題なさそうなんですが、&br;まだまだ問題が山積みなんです。| |ビリー・カーン|元々いた店員はどうしたんだ?&br;本来はそいつらの仕事じゃねェのか。| |〇×|5人ほどいたみたいなんですが、リョウさんたちに&br;一喝されて逃げてしまって、そのまま戻ってきていません。| |ビリー・カーン|……なるほどな。| |ビリー・カーン|だいたいの事情はわかった。邪魔したな。| |〇×|いえ……。| |〇×|(ビリーさん、どうしたんだろう? &br;何か考え込んでいたみたいだけど。)| |〇×|(それにしても鋭いなあ。&br;私が悩んでることに気付いちゃうなんて。)| |〇×|(うーん……どうにかして打開策を見つけたいけど、&br;一体どうすれば……。)| #endregion //------------------------------ ページの更新 ビジュアル編集モードに切り替える **第1話 [#story1] #region(ネタバレ注意) |>|ある日の夜――| |〇×|今日は誘っていただいてありがとうございます。&br;焼肉屋で夕食なんて、嬉しいです!| |〇×|リョウさんのお父さんが経営してるお店なんですよね?| |リョウ・サカザキ|ああ。【極限焼肉】というチェーン店で、これから行くのは &br;渋谷1号店だ。| |ロバート・ガルシア|渋谷1号店ってことは、渋谷にいくつか店があるってことやな?&br;師匠、あの人いつの間に……。| |リョウ・サカザキ|あ、いや、実は、渋谷にはまだ1店舗だけなんだ。この店が&br;成功すれば2号店3号店と続けて出店したいらしいんだが……。| |〇×|すごいですね!!| |リョウ・サカザキ|一応、世界展開を進めているチェーン店だからな。&br;今日は親父のおごりだそうだから、好きなだけ食ってくれ。| |包|やったー! 僕、焼肉大好き!| |〇×|(どんなお店なんだろう。楽しみだな。)| |〇×|(ここが、リョウさんのお父さんのお店……極限焼肉か。)| |〇×|…………。| |リョウ・サカザキ|…………。| |〇×|お店の人、出てきませんね。&br;私たちが来たことに気づいてないんでしょうか……?| |ロバート・ガルシア|ドアベルが鳴ったんやし、気づかんはずないやろ。| |包|お店の人もそうだけど、お客さんもいないよ。| |〇×|本当だね……。| |〇×|(確かにお客さん全然いないみたい。&br;よく見ると、店内もあちこち汚れてるし……。)| |リョウ・サカザキ|仕方ない。呼んでみるか。&br;……頼もう!| |〇×|……………来ないですね。| |リョウ・サカザキ|おい、誰かいないのか! 頼もう!| |店員A|あ? あ……らっしゃーせー。| |リョウ・サカザキ|4名だ。| |店員A|はあ……んじゃ、好きな席にどーぞ。| |ロバート・ガルシア|……なんや、あの店員の態度は。| |包|僕たち、歓迎されてない感じ?| |〇×|と、とりあえず、席に着きましょうか。| |リョウ・サカザキ|ああ……そうだな。| |〇×|……あ、頼んだお肉が来ましたよ!| |店員A|お待たせっしたー。| |リョウ・サカザキ|これは……。&br;4人分注文したはずだが、これで全部か?| |店員A|あ?……そーっすね。| |〇×|(……これ、本当に4人分……?)| #endregion //------------------------------ **第2話 [#story2] #region(ネタバレ注意) |〇×|(あまり文句は言いたくないけど、お肉がずいぶん薄いな。&br;量も少ないし……。)| |包|4人前でたったこれだけ?&br;全然足りないよ!| |ロバート・ガルシア|しかも、半分凍ったままやないか。&br;冷凍肉を使うなとは言わんけど、これでよう客に出せるな。| |リョウ・サカザキ|お前たちの言う通りだ。店員の態度といい、&br;店内の掃除が行き届いていないことといい……。| |リョウ・サカザキ|客商売として、これは到底許されるものではないだろう。| |〇×|(リョウさん、真面目だから余計に見過ごせないのかも &br;しれないな。何よりお父さんのお店だし…….。)| |包|あれ、この取り皿、汚れてるみたい。| |〇×|本当だ。取りかえてもらおうか。&br;すみませーん。| |店員A|……なんすか。| |〇×|お皿が汚れてるので、替えてもらってもいいですか?| |店員A|あ? それしかないっすよ。| |〇×|え? でも……。| |店員A|るっせーな。ねえって言ったらねえんだよ。&br;だいたい、それくらい汚れてるうちに入んねーだろ。| |リョウ・サカザキ|おい。なんだ、その態度は。| |店員A|なんか文句あるんすか?| |リョウ・サカザキ|先ほどから気になっていたが……肉の量や質、&br;接客の態度、店内の汚れ……。| |リョウ・サカザキ|どれも客商売として許されるようなレベルではない。| |店員A|因縁つけようってのか、てめえ。&br;……おい! お前ら、ちょっと来てくれ。| |店員B|なんだよ。| |店員C|さっきからうるせーな。| |〇×|(お、奥から店員さんがたくさん出てきた。)| |〇×|(全員、なんとなく不良っぽいというか、&br;あまり素行がよくなさそうな……。)| |店員A|こいつら、さっきから偉そうなんだよ。&br;細かいことにいちいち文句つけやがって。| |店員B|なんだと? おい、文句があるなら &br;食わなくたっていいんだぜ?| |店員C|そうそう。さっさと出てけよ。&br;ほら、そこの女! お前もだ!| |〇×|……!| |リョウ・サカザキ|〇!| |店員C|なっ……!は、離せよ!| |リョウ・サカザキ|〇に触るな。| |店員B|てめぇ!| |リョウ・サカザキ|遅い!| |店員A|お、お前ら……やっちまえ!| |ロバート・ガルシア|させるか!| |包|僕たちも相手になるよ!| |リョウ・サカザキ|一撃必殺!| |ロバート・ガルシア|龍撃拳!| |包|いくよー!| |店員A|く、くそっ……覚えてろよ……!| |店員B|あっ、おい待てって!| |店員C|オレを置いてくなよお……!| #endregion //------------------------------ **第3話 [#story3] #region(ネタバレ注意) |リョウ・サカザキ|ふぅ……口ほどにもない奴らだったな。| |ロバート・ガルシア|×ちゃん、大丈夫やったか?| |〇×|は、はい。ありがとうございます。| |包|……けど、店員さんみんな逃げてっちゃったね。&br;どうする?| |〇×|そ、そうだね……。どうしようか?| |リョウ・サカザキ|ん? ……悪い、俺の携帯だ。&br;親父からだな。| |リョウ・サカザキ|もしもし、親父か?&br;……え? ちょ、ちょっと待ってくれ。| |リョウ・サカザキ|みんな、どうやら親父は防犯カメラでさっきの様子を &br;見ていたらしい。今スピーカーにするから、話を聞いてくれるか。| |タクマ・サカザキ|やあ、諸君! うちの店員が失礼した。| |ロバート・ガルシア|師匠! もうかりまっかー……と言いたいとこやけど。&br;これはいったいどういうことですのん?| |タクマ・サカザキ|どうもこうも、渋谷1号店はご覧の有様でな。| |タクマ・サカザキ|まずは現状を知ってもらおうと思って、&br;今日、招待したというわけだ。| |タクマ・サカザキ|リョウ。お前に、この店のリニューアルオープンを任せるぞ!| |リョウ・サカザキ|…………は?| |タクマ・サカザキ|期限は10日後だ。現時点の問題を解決し、店を大繁盛させろ! &br;以上だ!| |リョウ・サカザキ|以上ってどういうことだ! おい、親父……!| |タクマ・サカザキ|おっと、ワシは忙しいからもう切るぞ。じゃあな。| |リョウ・サカザキ|切れた…………。| |ロバート・ガルシア|リニューアルやて?&br;は一。相変わらずの無茶振りやなあ、うちの師匠は。| |包|しかも、この店を大繁盛させろだって。| |リョウ・サカザキ|ぐ、ぐぬぬ……。| |〇×|(リョウさん、頭を抱えちゃった。&br;それはそうだよね。焼肉屋のリニューアルなんて……。)| |ロバート・ガルシア|どないする? リョウ。&br;このままトンズラするのも選択肢のうちやで。| |包|そうだよ。&br;たったの10日で大繁盛させるなんて無理だもん。| |リョウ・サカザキ|…………。| |リョウ・サカザキ|いや……そう簡単に投げ出すわけにはいかない。| |リョウ・サカザキ|極限焼肉は、極限流道場の経営を支えるため、&br;親父が始めたビジネスだ。| |リョウ・サカザキ|『極限』の名が付くこの店の評判を落としては、&br;極限流の名にも泥を塗ることになってしまう。| |リョウ・サカザキ|親父の思惑に乗るようで、遺憾ではあるが……。&br;これもすべて極限流のため。| |リョウ・サカザキ|己を高めるための試練と思って、その役目、引き受けよう!| |〇×|リョウさん……!| #endregion //------------------------------ **第4話 [#story4] #region(ネタバレ注意) |ロバート・ガルシア|よっしゃ! リョウがその気なら、ワイも一肌脱ごか。&br;金のことならワイがなんとかしたる。| |リョウ・サカザキ|金?| |ロバート・ガルシア|設備費用やら宣伝費やら、物入りやろ? &br;投資や、投資。| |包|はいはーい! 僕も手伝うよ。&br;なんたって同じチームなんだしね!| |〇×|私にも何か協力させてください。&br;事務的な仕事ならお手伝いできるかもしれません。| |ロバート・ガルシア|おっ。助かるなあ。&br;金だけではどうにもならんことも多いからな。| |リョウ・サカザキ|お前たち……。&br;……ありがとう、恩に着る!| |〇×|(どうなるか不安なこともあるけど…..。&br;みんなで力を合わせれば、きっとやり遂げられるはず。)| |〇×|(お店のリニューアル、頑張ろう!)| |>|翌日から、『極限焼肉渋谷1号店』は一時的に店を閉め、&br;本格的にリニューアルオープンの作業に取りかかった。| |〇×|それにしても、お店がここまで汚れてるとは…….。| |ロバート・ガルシア|ああ。こりゃ、掃除のしがいがあるってもんや。| |リョウ・サカザキ|手間をかけるな。| |包|気にしないでよ、リョウさん。&br;手伝うからには店中ピカピカにしちゃうからね!| |リョウ・サカザキ|うむ。頼りにしてるぞ、包。| |〇×|お店の清掃はしっかりやるとして……。&br;他にも考えなきゃいけないことが山積みですね。| |ロバート・ガルシア|調理器具や必要な備品は、ワイが発注しといたで。&br;リニューアルオープン前には揃うはずや。| |リョウ・サカザキ|次は、メニューの変更だな。肉の仕入れ先も変えたいし、&br;メニュー自体にも目新しさが欲しい。| |包|メニューなら、僕も考えてみたよ。ほら!| |〇×|わあ、新メニューのアイディアがたくさん…….!&br;包くん、これひとりで考えたの?| |包|うん。僕がお客さんだったらどんなのが食べたいかなって&br;考えてみたんだ。そうしたらたくさん出てきちゃって。| |リョウ・サカザキ|ほう、これはすごいな。&br;バラエティに富んでいて、新鮮味もあるぞ。| |ロバート・ガルシア|客視点で考えるってのは大事なことや。&br;やるやないか、包。| |包|えへへっ。| |ロバート・ガルシア|じゃ、このメニューを元に、原価率の計算はワイがやったるわ。&br;とにかく利益を出さんことにはな。| |ロバート・ガルシア|肉の仕入れ先も、いくつかアテがある。&br;早速見積もり出してもらおか。| |〇×|そうですね……あとは、このお店の評判をどう回復させるかも&br;課題だと思うんです。| |〇×|気になって、ネットで現時点での評判を調べてみたんですが……。| |リョウ・サカザキ|ネットの評判か。どうだった?| |〇×|その……言いにくいんですが、あまり……。| #endregion //------------------------------ **第5話 [#story5] #region(ネタバレ注意) |包|お姉ちゃん、そこははっきり言わなきゃ。&br;僕もSNSを見てみたけど、最悪だったよ。| |包|『星1つも付けたくない』とか、&br;『この店に入ったのは人生で最悪の選択だった』とか。| |リョウ・サカザキ|む……そうか。そうだろうな……。| |ロバート・ガルシア|今の時代、悪い評判はSNSでどんどん拡散されるからなあ。| |〇×|はい。なので、お店が新しく生まれ変わるっていうことを&br;大々的にアピールしなければいけないと思うんです。| |ロバート・ガルシア|宣伝費用はワイが請け負うからきにせんでええけど、&br;ようはその中身を考えんことにはな。| |〇×|そうですね……。| |包|うーん……。| |リョウ・サカザキ|とにかく、その内容については追々考えてみよう。&br;まずは掃除をしっかり終わらせるぞ!| |〇×|(リニューアルの宣伝方法について、あれからずっと考えてるけど&br;なかなかいいアイディアが浮かばないな。)| |〇×|(リョウさんも考えることがたくさんありすぎて、&br;さすがに疲れてきてるみたいだし……。)| |ビリー・カーン|お嬢、ちょっといいか。| |〇×|あ、ビリーさん。どうしたんですか?| |ビリー・カーン|最近やたらと、考え込んでる顔してるな。&br;何かあったのか?| |〇×|実は……。| |ビリー・カーン|ふゥん……焼肉屋のリニューアルか。| |〇×|お店はだいぶ綺麗になったし、設備などは問題なさそうなんですが、&br;まだまだ問題が山積みなんです。| |ビリー・カーン|元々いた店員はどうしたんだ?&br;本来はそいつらの仕事じゃねェのか。| |〇×|5人ほどいたみたいなんですが、リョウさんたちに&br;一喝されて逃げてしまって、そのまま戻ってきていません。| |ビリー・カーン|……なるほどな。| |ビリー・カーン|だいたいの事情はわかった。邪魔したな。| |〇×|いえ……。| |〇×|(ビリーさん、どうしたんだろう? &br;何か考え込んでいたみたいだけど。)| |〇×|(それにしても鋭いなあ。&br;私が悩んでることに気付いちゃうなんて。)| |〇×|(うーん……どうにかして打開策を見つけたいけど、&br;一体どうすれば……。)| #endregion //------------------------------ **第6話 [#story6] #region(ネタバレ注意) |ジョー・東|よう、×ちゃん!| |二階堂紅丸|お疲れさま。掃除、ありがとうね。| |〇×|ジョーさん、紅丸さん。&br;お疲れ様です。| |ジョー・東|……ん? ×ちゃんなんか悩みでもあんのかー?| |〇×|えっ……。| |二階堂紅丸|かわいらしい眉間にシワが寄っているよ。&br;まるでリョウみたいだ。| |〇×|リョウさん……ですか?&br;もしかして、お二人とも焼肉屋のこと……。| |ジョー・東|ああ、リョウから聞いたぜ。&br;なかなか大変みたいだな。| |二階堂紅丸|焦る気持ちも分かるけど、アイディアというのは &br;リラックスしたときほど降りてくるものだからね。| |二階堂紅丸|少し、肩の力を抜いてごらん。| |〇×|肩の力を……そうですね。| |二階堂紅丸|うん、いい笑顔だ。それでこそ×ちゃんだよ。| |ジョー・東|オレたちも協力は惜しまないぜ!&br;できることがあったらなんでも言ってくれ。| |〇×|ありがとうございます。| |ファンA|あのう……大門道場ってここですか?| |〇×|はい、そうですが……何かご用でしょうか?| |ファンB|私たち、ここの格闘家のみなさんのファンなんですけど……。| |ファンB|って、きゃああああ! 二階堂紅丸!| |二階堂紅丸|ん? 俺かい?| |ファンA|ジョー・東もいるぞ! ほ、本物だ……!| |ジョー・東|おお! まさしくオレがジョー・東だ!| |ファンA|この間のKOF見ました! チョーかっこよかったっす!&br;あの、握手してもらってもいいっすか……!| |ジョー・東|握手くらい構わないぞ!&br;ほら、いくらでも握ってくれ!| |ファンB|べ、紅丸さん……! サインくださいっ!| |二階堂紅丸|もちろんだよ。お安いご用だ。| |〇×|(相変わらず、お二人ともファンに優しいなあ。&br;ファンの人たちも嬉しそう。)| |〇×|(…そうだ!)| |リョウ・サカザキ|〇、みんなを集めてどうしたんだ?&br;しかもジョーと紅丸まで呼ぶとは。| |〇×|はい。前に話していたお店の評判を上げる方法ですが……。| |〇×|この極限焼肉渋谷1号店を『KOFのファイターが働く店』として&br;PRするのはどうでしょうか?| #endregion //------------------------------ **第7話 [#story7] #region(ネタバレ注意) |〇×|この極限焼肉渋谷1号店を『KOFのファイターが働く店』として&br;PRするのはどうでしょうか?| |リョウ・サカザキ|ほう……。| |〇×|幸い、前回のKOFのおかげでファイターのみなさんへの&br;好感度はかなり高まっています。| |〇×|今はKOFが開催されていませんが、その分、&br;ファイターたちを間近で見られるとなれば……。| |リョウ・サカザキ|この店に足を運ぶ客も増える、というわけか。| |ロバート・ガルシア|ええんやないか。ワイは大賛成や!| |二階堂紅丸|ファンサービスの一環ってことだね。&br;俺でよければ力になるよ。| |ジョー・東|もちろん、オレもだ!| |リョウ・サカザキ|なるほど……これならいけるかもしれん。&br;……ありがとう、みんな。それに、〇も。| |〇×|いえ、そんな。| |包|あ、じゃあさ。新しいメニューにも、KOFをテーマにしたものを&br;入れてみたらどうかな?| |包|それをビラにして、お店の前や駅前で僕たちが直接配ったりとか。| |包|紅丸さんが配ったら、女の子たちいーっぱい来るよ!| |二階堂紅丸|俺が?&br;それが×ちゃんの助けになるなら、手伝おうかな。| |リョウ・サカザキ|おお……いい考えだ!&br;では、その路線で行こう!| |〇×|はい!| |ロバート・ガルシア|KOFをテーマにした新メニュー、ファイターによるビラ配り。&br;どれもなかなかええとは思うが……。| |ロバート・ガルシア|欲を言えば、もう一押し、派手なPRをしたいとこやな。| |リョウ・サカザキ|これ以上、何かPRが必要か?| |ロバート・ガルシア|前にも言ったやろ。悪い評判はSNSであっという間に広まる。&br;一度悪うなったイメージを払拭するには、一筋縄ではいかんのや。| |ロバート・ガルシア|やりすぎと思われるくらい、ド派手なPRをせんとあかん。| |草薙京|……っ、邪魔するぞ!| |〇×|京さん? どうしたんですか?| |草薙京|あ? なんだお前ら、揃いも揃って。| |二階堂紅丸|ここ、極限焼肉。知らないで入ってきたのか?| |草薙京|うるせーな。こっちは八神を撒いてきたとこなんだよ。&br;身を隠すのにちょうどいいと思って飛び込んできただけだ。| |草薙京|悪いが、少し休ませてもらうぜ。| |リョウ・サカザキ|それは構わんが……。| |八神庵|……見つけたぞ、京!&br;逃げても無駄だ。今すぐ死ね!| |草薙京|相変わらずしつこい奴だな……。&br;仕方ねぇ。相手になってやるよ!| |〇×|(ああ……お店の中でお二人の戦いが始まってしまった……!)| |リョウ・サカザキ|まったく……仕方のない奴らだな。| |二階堂紅丸|×ちゃん、危ないからこっちにおいで。| |〇×|は、はい、でも……。| |ロバート・ガルシア|いつものことや。放っておけばそのうち終わるやろ。| |〇×|(本当に大丈夫かな……。)| |包|……あれ? なんか美味しそうな匂いがする!| #endregion //------------------------------ **第8話 [#story8] #region(ネタバレ注意) |ジョー・東|~~♪| |〇×|……えっ、ジョーさん!?&br;いつの間に焼肉なんて……!| |ジョー・東|ああ、悪いな、リョウ。&br;ちょっと鉄板を借りてるぞ!| |リョウ・サカザキ|それは構わないが……いきなりどうしたというんだ。| |ジョー・東|ちょっと新しいメニューをひらめいてよ!&br;試しに作ってみてるんだ。| |草薙京|……ん? なんだ?&br;すげぇ美味そうな匂いだな。| |八神庵|…………。| |ジョー・東|……よし、できた!&br;ちょうどいい。そこにいる京と八神、食ってみてくれ!| |草薙京|なんでオレが……。まぁ美味そうだし、もらえるなら食うけどよ。| |ジョー・東|おーい、八神もこっちに来い。&br;肉が固くなるぞー。| |八神庵|………なぜ俺が京と同じテーブルにつかねばならん。| |草薙京|別にオレ一人で全部食ってもいいんだぜ。| |八神庵|フン、好きにしろ。……だが覚えておけ。&br;それが貴様の最後の晩餐とな――| |ジョー・東|いいから、早く座れって!| |八神庵|お、おい……! 引っ張るな!| |草薙京|へえ。いい匂いじゃねぇか。&br;走り疲れて腹減ってたんだよな。| |八神庵|……………………。| |草薙京|んじゃ、いただき!| |八神庵|待て。こちら側の網に乗っている肉は俺の獲物だ。&br;手を出したら殺す。| |草薙京|わかったわかった。……むぐ、もぐもぐ……。| |草薙京|……うめぇ! なんだこれ! &br;信じられねぇくらい美味いぞ!| |八神庵|くっ……!?| |八神庵|なんだ、この抗いがたい衝動は……!| |〇×|(ふ、二人とも、ものすごい勢いで食べてる……!)| |草薙京|肉が柔らかくて口の中で溶けてくのに、全然脂っこくねぇ。&br;これならいくらでも食えるぞ!| |八神庵|そして肉と野菜の旨みを最大限に引き出す、芳醇なタレ…。&br;くっ……箸が止まらん……!| |包|いいなあ、二人とも。うらやましいー!| |ジョー・東|包にも後で食わせてやるぞ!| |包|ほんと? やったー!| |〇×|(京さんと八神さんの戦いを止めた焼肉……!&br;いったいどれだけ美味しいの!?)| |草薙京|ふぅ……ごちそーさん! 最高に美味かったぜ!| |八神庵|まさか、この世にこんな焼肉があるとはな……。| |草薙京|……じゃ、そういうことで。オレは帰るぜ。&br;邪魔したな!| |八神庵|京! 貴様、逃げる気か! 待て!| |〇×|あっ、二人とも……! &br;……行っちゃいましたね。| |ロバート・ガルシア|……よし! 撮影完了や。| |リョウ・サカザキ|どうしたんだ?| |包|ロバートさん、もしかして今のをずっとスマホで録画してたの?| |ロバート・ガルシア|ふっふっふ、その通りや。| |ロバート・ガルシア|草薙京VS八神庵、宿命の対決! ……せやけど、次の瞬間には&br;二人で仲良く焼肉を食べとる。| |ロバート・ガルシア|どや? なかなかインパクトあるやろ?| |〇×|はい……! すごい動画だと思います。| |ロバート・ガルシア|これをCMに編集して、ネットにアップする。&br;きっとあっちゅー間に拡散されるで。| |リョウ・サカザキ|そうか! ロバート、頼めるか?| |ロバート・ガルシア|まかせとき!| |包|それじゃあ僕は、ビラ配りに行ってこようかな。&br;紅丸さんも行こうよ!| |二階堂紅丸|それじゃあ着替えてくるよ。| |包|え!? お店の宣伝なんだから着替えちゃダメだよ!| |二階堂紅丸|なんだって!&br;俺にこのTシャツで外に出ろっていうのか……。| |〇×|ふふ。極限Tシャツを着ている紅丸さんも素敵ですよ。| |二階堂紅丸|はあ。×ちゃんのハートが掴めるなら悪くないか。&br;俺も手伝うよ。| |リョウ・サカザキ|二人とも、任せたぞ!| |〇×|(リニューアルオープンまであと少し。&br;気合いを入れて頑張らなきゃ!)| |>|そして、いよいよリニューアルオープン当日――| |〇×|す、すごい行列……! &br;リョウさん、お店の前に長蛇の列ができてます……!| |リョウ・サカザキ|あ、ああ……これは一体……。| #endregion //------------------------------ **第9話 [#story9] #region(ネタバレ注意) |包|例のCMがSNSでバズってるみたいだよ。&br;すごいね、1000万回再生だって! ほら、コメントもこんなに!| |ロバート・ガルシア|包と紅丸が配ってくれたビラも効果があったようやな。| |リョウ・サカザキ|そ、そうか……ありがたい話だが……。| |ジョー・東|どうした? もっと喜べよ!| |リョウ・サカザキ|……さしたる接客経験のない俺たちに、この人数を&br;さばききれるのか、少し不安になってな。| |〇×|(確かに……。)| |二階堂紅丸|とにかく、そろそろ店を開けないと。お客さんが待ちかねてるよ。| |リョウ・サカザキ|……そうだな。 みんな、よろしく頼むぞ!| |客A|すいませーん、注文お願いします!| |客B|さっき頼んだカルビ定食、まだですか?| |客C|こっちもずっと待ってるんだけど!| |〇×|は、はい、ただいま!&br;少々お待ちください……!| |〇×|(さっきからものすごい忙しさ。目が回りそう……!)| |包|ねえ、3番テーブルの注文まだー? &br;お客さん怒ってるよー。| |ジョー・東|ちょっと待ってくれ! 今、手が離せん!| |ロバート・ガルシア|こっち先に頼む! オーダーミスや!&br;2人前やなくて3人前!| |リョウ・サカザキ|おい、誰かレジ頼む!&br;会計のお客さんが待ってるぞ!| |二階堂紅丸|そんなこと言ったって、文 誰も手なんか空いてないぜ!| |〇×|(どうしよう、このままじゃお客さんの我慢が&br;限界を超えてしまう。)| |〇×|(せっかくこんなにたくさん来てくれてるのに……。)| |リョウ・サカザキ|……クソッ、どうすればいいんだ!&br;とにかく人手を……!| |ビリー・カーン|人手ならここにあるぜ!| |〇×|ビリーさん! それに……。&br;この前の店員さんたち!?| |ビリー・カーン|テメェら! 一度請けた仕事は最後まできっちりやれ。&br;いいな!?| |店員たち|はい! ビリーさん!| |〇×|……ええっ!?| |〇×|(一体どういうこと? あんなに素行が悪そうだったのに……。)| |店員A|オレ、厨房入るっす!| |店員B|レジ行ってきます!| |店員C|これどのテーブルに運べばいいっすか!| |リョウ・サカザキ|あ、ああ……では3番テーブルに頼む。| |店員C|オス!| |リョウ・サカザキ|どういうことなんだ……。 ビリー、何があった?| |ビリー・カーン|どうもこうも、あいつらをとっ捕まえて&br;『教育』してきただけだ。| |二階堂紅丸|はぁ……一体どんな『教育』なんだか。| |包|けど、助かっちゃうね! あの人たち元々この店にいたから &br;なんだかんだでよくわかってるみたいだし。| |ロバート・ガルシア|その通りやな。 じゃ、手が空いたワイらは皿洗いでもするか。| |〇×|私も手伝います!| |ジョー・東|包、冷蔵庫から塊肉を出してきてくれるか?| |包|りょうかーい!| #endregion //------------------------------ **第10話 [#story10] #region(ネタバレ注意) |客A|はー、美味かった……! また来るよ!| |リョウ・サカザキ|ありがとうございました!| |店員たち|ありがとうございましたー!| |〇×|今のお客さんで最後ですね。| |リョウ・サカザキ|ああ。みんな、お疲れさん!| |ロバート・ガルシア|はあ、やれやれ……やっと終わったか。| |包|疲れたー。でも、すっごく楽しかった!| |ジョー・東|ああ。こんな経験、なかなかできるものじゃないしな!| |〇×|ビリーさんも、フロアリーダーお疲れ様でした。| |ビリー・カーン|チッ……フロアリーダーなんてガラじゃねぇってのによ……| |二階堂紅丸|そうかな。結構、様になってたと思うけどね。| |店員A|あの、みなさん……ありがとうございました。&br;そんで……すんませんでした!| |店員B|オレたち、ビリーさんのおかげで目が覚めたっす。| |店員C|この店は、オレたちの力で頑張って続けようと思います!| |リョウ・サカザキ|お前ら……。&br;……そうか。ここは親父の大事な店だ。頼んだぞ!| |店員たち|はいっ!| |〇×|(よかった。この様子なら、きっと彼らだけで大丈夫そう。)| |〇×|……あれ?| |リョウ・サカザキ|ん? どうした、〇。| |〇×|でも……このお店、『KOFのファイターが働く店』として&br;PRしてしまいましたよね。| |〇×|これからも、それを期待して来るお客さんが&br;いるんじゃないでしょうか?| |ファイターたち|あ。| |リョウ・サカザキ|……確かに、言われてみればその通りだな。| |ロバート・ガルシア|ま、ええんちゃう? 手伝いってことなら。| |包|僕、また手伝いたい! まかないで焼肉も食べられるしね。| |二階堂紅丸|はは、ちゃっかりしてるな。| |ジョー・東|オレもまだまだ新しいメニューを開発したいと&br;思っていたところだ!| |ビリー・カーン|まあ……たまにならな。| |リョウ・サカザキ|……仕方ないな。乗りかかった船だ。| |店員A|みなさん……オレ、感激っす!| |店員B|あの、実はオレらも焼肉屋やりながら&br;格闘家目指そうと思ってるんす。| |店員C|オレらも、リョウさんやビリーさん……みなさんみたいに&br;強くなりてーんです!| |リョウ・サカザキ|おお、そうか!&br;極限流はいつでも弟子入り歓迎だぞ!| |〇×|ふふ……これならお店のイメージも問題なさそうですね。| |リョウ・サカザキ|よし、それじゃあみんな、さっさと片付けをして&br;打ち上げをするぞ!| |リョウ・サカザキ|今日は店のおごりだ。遠慮せず、じゃんじゃん食ってくれ!| |ジョー・東|でも、冷蔵庫の肉はほとんど使い切ってしまったぞ?| |ロバート・ガルシア|大丈夫や。打ち上げ用の肉は残してあるし、&br;明日の分はちゃんと入荷するからな。| |二階堂紅丸|やったね。何を頼もうかな。| |包|僕、CMのやつが食べたい!| |店員A|あの、オレらもいいんすか?| |リョウ・サカザキ|当たり前だ!| |店員B|あざっす! ゴチになります!| |ビリー・カーン|テメェら、ちゃんと配分考えて食えよ!| |店員C|うっす!| |リョウ・サカザキ|〇もありがとう。お前のアイディアや頑張りのおかげで、&br;この難局を乗り切ることができた。| |リョウ・サカザキ|今夜ばかりは、少し羽目を外そう。以前食べさせてやれなかった分、&br;存分に食べていってくれ!| |〇×|はいっ! ごちそうになります、リョウさん!| #endregion //------------------------------ データ参照プラグイン 入力支援ツールを表示 ▼参照先ページ選択:データを表示 元データの書式(インラインプラグイン)を継承する