カードストーリー /ナギ の編集 Top > カードストーリー > ナギ **神秘の主催者 [#SR02] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |>|空には雲一つない、温かな日差しが差し込むある日。| |>|神泉の道場の庭でくつろぐ影が二つあった。&br;その正体は――| |~ナギ|今日はいい天気だね、ヨミ。| |~ヨミ|はい。| |~ナギ|ここには木々も多く植わっていて、&br;木漏れ日がとても心地いい。| |~ヨミ|ナギ様に気に入っていただけたようで、何よりです。| |~ナギ|こんな場所で、ヨミの入れる'''(原文ママ)'''お茶が飲めるのは&br;至福のひとときだね。| |~ヨミ|はっ。有難きお言葉。| |~〇×(主人公)|ふぅ……あとはこの窓拭きで終わりだ。&br;掃除も慣れてくると早くなるよね。| |~〇×|ん? 何か楽しそうな声が聞こえるなぁ。| |~〇×|ちょっとナギさん、ヨミさん!?&br;何してるんですか!?| |~ヨミ|…………。| |~ナギ|おや、ヒメじゃないか。どうかしたの?| |~〇×|それは私が聞きたくて――| |~〇×|(ヨミさんがナギさんの髪を結って、ナギさんはお茶を……。&br;って、その椅子とお茶はどこから持ってきたの!?)| |~ナギ|あ、もしかしてヒメもお茶の時間かな。&br;ヨミ、ヒメの分のお茶を……。| |~〇×|い、いえ! 私はまだ仕事がありますから。| |~ナギ|そうなの? 一緒にお茶したかったけど……。&br;仕事なら仕方ないね。| |~〇×|(まぁ、迷惑にはなってないし……いいのかな。)| |~草薙京|おい、あんた。| |~〇×|あ、京さん。どうしました?| |~草薙京|ちょっとこっちに来い。| |~〇×|なんでしょうか?| |~草薙京|何って……あいつら庭で何やってんだ。| |~〇×|お、お茶会……ですかね?| |~草薙京|はぁ? たっく'''(原文ママ)'''……、あんなところに居られると気が散って&br;しょうがねえ。| |~〇×|あはは……私、ちょっと聞いてきますね。| |~ナギ|おかえり、ヒメ。| |~〇×|えっと……あの、ナギさん……。| |~ナギ|ふふっ、今日もヒメはかわいいね。| |~〇×|あ、ありがとうございます。| |~ナギ|いつ見ても素敵で、魅入ってしまうよ。| |~〇×|わ、私よりナギさんのほうが素敵です!&br;髪もサラサラで綺麗だし――| |~〇×|じゃなくて!| |~ナギ|どうしたんだい?| |~〇×|あのですね……、&br;庭でお茶や髪を結うのは遠慮してほしいんです。| |~ナギ|そうか……お茶はだめだったのか……。| |~〇×|はい! わかってもらえてよかったです。| |~ナギ|うん、それなら紅茶にしよう!| |~〇×|えっ? ナギさん?| |~ナギ|お茶がだめなら、紅茶ということだよね。&br;ヨミ、すぐに紅茶の準備を……。| |~ヨミ|はっ……。| |~〇×|そういうことでもなくて……!| |~〇×|(ど、どうしよう……。&br;まさかこんな解釈をされるなんて……。)| |~〇×|(それに――あぁ……。&br;京さんも困った顔してる……。)| |~ナギ|そうだ、ヒメも紅茶を飲んでいくよね?| |~〇×|えっ……。| |~ナギ|ヒメにはみるくてぃーが似合いそうだね。&br;それに合う茶菓子も用意しようか。| |~ヨミ|…………。| |~〇×|いえ、えっと……私は……。| |~〇×|(うーん……これはもう、はっきり言うしかないよね!)| #endregion ''2話'' #region(ネタバレ注意) |>|道場の庭の使用について、はっきりさせるため&br;私はくつろいでいるナギさんと向かい合っていた。| |~〇×|あの、はっきりと言わせてもらいますが……!| |~ナギ|うん、そんなはっきり言わなくとも&br;君が僕を愛していることは知っているよ。| |~〇×|いえ、そっちのほうではなくてですね……。| |~ナギ|でもヒメはなかなか言ってくれないから……。| |~〇×|だから、私が言いたいのは――| |~ナギ|照れてるヒメもかわいいけど、&br;たまには口に出してくれてもいいんだよ。| |~〇×|(困ったな……話が全く伝わらない……。)| |~〇×|(一体どうしたら……。)| |①|>|CENTER:~好きだと言ってみる| |~|~〇×|ナギさん……。| |~|~ナギ|なんだい、ヒメ。| |~|~〇×|その一回しか言いませんからね。&br;ナギさんのこと……好き……ですよ。| |~|~ナギ|っ!? ヨミ、聞いたかい!| |~|~ヨミ|…………。| |~|~〇×|だから、ナギさん私の話を聞いて――| |~|~ナギ|ヒメが僕のことを……。| |~|~〇×|な、ナギさーん!| |~|~〇×|(うぅ……言いたいことは聞こえないみたいだし、&br;これじゃいつまでたってもらちが明かない……。)| |②|>|CENTER:~どうしてここにいるのか聞く| |~|~〇×|それにしても、なぜここで髪を結ったり&br;お茶したりしてるんですか?| |~|~ナギ|ああ、それはね、ここが天上界に似ているんだよ。| |~|~ナギ|木々の囁きを感じながら、心地いい日差しを浴び……。&br;そして、時折聞こえてくる鳥のさえずりとかね。| |~|~〇×|天上界にもこんな場所があるなんて……。&br;一度見てみたいです。| |~|~ナギ|ふふっ、きっと気に入ると思うよ。| |~|~〇×|(いつかナギさんとふたりで、ゆっくり見れるといいな……。)| |~|~〇×|(って、考えてる場合じゃなくて、&br;今はここをどうにかしないと……。)| |~〇×|(ナギさんに直接伝えるより、&br;ヨミさんにお願いしたほうが早いかも……。)| |~〇×|あ、あの――| |~ヨミ|主の言葉に従うだけだ。| |~〇×|うっ……。| |~〇×|(そういえば、ヨミさんってこういう人だった……。)| |~ナギ|あ、わかったよ!&br;ヒメもヨミに髪を手入れしてもらいたいんだよね。| |~〇×|えっ……。| |~ヨミ|なるほど。&br;しかし、私は女性の髪を手入れしたことなど……。| |~ナギ|大丈夫だよ。僕の髪と同じようにすればいいんだからね。| |~〇×|ち、違います!| |~ナギ|そうか……ヒメは手入れの仕方が違うんだね。&br;それなら、どうしたらいいのかヨミに伝えるといいよ。| |~〇×|だから、そうじゃなくて……。| |~ヨミ|ナギ様、髪の手入れが終わりました。| |~〇×|(よかった……これで庭から出て行ってくれるよね。)| |~〇×|(京さん、もう大丈夫です……って、いなくなってる……。)| |~ナギ|ありがとう、ヨミ。| |~ナギ|さて、では戻るとしようか。| |~ヨミ|はっ。| |~ナギ|いつかヒメを空中庭園に招待するから待っててね。| |~〇×|ありがとうございます。楽しみにしてますね!| |~ナギ|そんな嬉しそうな顔されると、今すぐさらってしまいたくなるね。| |~〇×|もう、ナギさんったら……。| |~ナギ|ふふっ、なんてね。| |~ナギ|ヒメも僕と離れるのは寂しいかもしれないけど、&br;毎日会いにくるから、寂しがらなくて大丈夫だよ。| |~ヨミ|ナギ様、準備が整いました。| |~ナギ|ああ。ヒメ、また明日ね。| |~〇×|(あれはわかってないよね……。&br;たしかに毎日会えるのはうれしいけど……。)| #endregion ----- ページの更新 ビジュアル編集モードに切り替える &aname(top); #contents *SSR [#SSR_story] **幻夢の花園 [#SSR01] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |~〇×(主人公)|(ナギさんの声がしたと思って、&br;泉に来てみたけど、誰もいない……。)| |~〇×|(あの声は……気のせいだったのかな。)| |~ナギ|ヒメ――| |~〇×|えっ……その声はやっぱりナ……きゃあ!?| |~〇×|ん……んん……?| |~〇×|こ、ここは一体……?| |~〇×|(あの泉……じゃないよね……。花の香りがして……、&br;ふわふわとした不思議な空気が漂っていて……。)| |~〇×|(ここってもしかして、ナギさんの……。)| |~〇×|……ナギさんを捜してみよ……――!?| |~〇×|(わ、私の体、少し浮いてる……!?&br;う、上手く歩けないけど……とにかくナギさんを捜そう!)| |~ナギ|ふふっ、今日も花たちは美しいね……。&br;思わず口づけをしたくなってしまうよ。| |~〇×|ナギさん、いた……!| |~ナギ|……来てくれたんだね。待っていたんだよ。| |~〇×|待っていたって……ナギさん、ここは一体どこなんですか?&br;もしかして、天――| |~ナギ|ここがどこか、だなんて今はどうでもいいじゃないか。&br;君を連れて行きたいところがあるんだ。| |~ナギ|さあ、僕についておいで。こっちだよ。| |~〇×|えっ! ちょっと、ナギさん待ってください!| |~ナギ|ここにはたくさんの花々が咲いていてね。| |~ナギ|椿に梅や桜、それに桔梗。| |~〇×|ほんとにきれいな花がたくさん……。&br;こんなに一度に見るのは初めてかも……。| |~ナギ|地上だと、季節が違えば見られる花も変わるからね。&br;でもここは、いつでもたくさんの花が咲いている。| |~〇×|(ここは地上じゃない、ということはやっぱり……。)| |~ナギ|ふふっ、どの花も美しいけれど、&br;×の可愛さには敵わないかな。| |~〇×|そ、そんなことは……。| |~〇×|(な、ナギさんはこういうこと平気で言うから&br;ドキドキする……。)| |~ナギ|あと×に見てほしい場所はここかな。| |~ナギ|僕の一番のお気に入りなんだよ。| |~〇×|わぁ……! すごくきれい……。| |~ナギ|ここにあるもの全て蓮の花なんだ。| |~〇×|全部ですか?| |~ナギ|そうだよ。ここは必ず×を連れて来ようと&br;思ってたんだ。| |~〇×|光が当たって花が七色に輝いてる……素敵……。| |~ナギ|ふふっ、みんなヒメを歓迎しているようだね。| |~〇×|えっ、ナギさん花の言葉がわかるんですか?| |~ナギ|もちろん、花たちを見てごらん。&br;ヒメが来たことを喜んで歌っているよ。| |~ナギ|うん。&br;君たちもヒメが来てくれてうれしいよね、僕もだよ。| |~〇×|(本当に話が出来てるみたい……。)| |~〇×|(ナギさんは神様だし、もしかしたら私に聞こえない&br;言葉が聞こえるのかもしれないよね……。)| |①|>|CENTER:~私も話してみたい| |~|~〇×|私もいつかお話ができるといいな。| |~|~ナギ|ふふっ、きっとヒメならすぐできるよ。| |~|~〇×|はい、頑張ってみます!| |~|~〇×|(もし花と話ができるようになったら……。&br;もっとナギさんに近づくことができるかな。)| |②|>|CENTER:~耳を澄ましてみる| |~|~〇×|(もしかして、よーく耳を澄ませば聞こえるのかな。)| |~|~〇×|…………。| |~|~ナギ|目を閉じてるヒメもかわいいね。&br;それは僕を誘っているのかな?| |~|~〇×|ち、違います!| |~|~ナギ|ふふっ、わかっているよ。&br;ヒメは照れ屋なんだよね。| |~ナギ|さて、じゃあヒメを次の場所に案内しようか。| |~〇×|次はどこへ行くんですか?| |~ナギ|それは着いてからのお楽しみだよ。| |~ナギ|さあ、ここだよ。| |~〇×|えっ、これは……泉?| |~ナギ|そう、でもただの泉じゃないんだ。| |~ナギ|ここから中を覗いてみると、面白いものが見えるからね。| |~〇×|面白いもの……。| |~ナギ|ふふっ、騙されたと思って覗いてごらん。| #endregion ''2話'' #region(ネタバレ注意) |>|ナギさんから案内され、私は泉を訪れていた。| |>|そして言われるまま泉の中を覗き込んでみると、&br;そこに映っていたのは――| |~〇×|(え……この映ってるのって……渋谷、だよね……。)| |~〇×|(ってことは、やっぱりここは天上界なんだ……。)| |~ナギ|ヒメ、どうしたんだい?| |~〇×|あ、あの……ここって、ナギさんが住んでいる&br;天上界……ですよね?| |~ナギ|ふふっ、そうだよ。わかってもらえて嬉しいな。| |~ナギ|僕はずっと、君にここへ来てほしいと願っていたんだ。&br;ヒメとここで過ごす日を夢みていたからね。| |~ナギ|そしてその願いは突如として叶えられた。&br;僕にとってこの上ない幸せなことだよ。| |~〇×|(……いきなりここに飛ばされてびっくりしたけど、&br;喜んでもらえたなら来てよかったのかも。)| |~ナギ|今ヒメに見てもらった花たちは僕が丹精したんだ。| |~ナギ|その他の場所は大体ヨミがやってくれてるんだけど、&br;ここだけは特別でね。| |~〇×|何か理由があるんですか?| |~ナギ|ここの花たちが僕を呼んでくれたんだ。| |~ナギ|もしあの時呼ばれていなかったら……僕はこの世から&br;消滅していたかもしれない。| |~ナギ|そう思うぐらい何もかも嫌で、絶望していたんだよ。| |~〇×|(ナギさんはいつも明るくて優しくて、笑顔で……、&br;いつも私のそばにいてくれて……。)| |~〇×|(そんなナギさんがこんな悲しそうな顔をするなんて……。)| |~〇×|……花たちがいてくれてよかったです。| |~ナギ|×……。| |~〇×|花たちの呼びかけでナギさんが今ここにいてくれる……。&br;本当に、本当によかったです……っ。| |~ナギ|×……泣いているの……?| |①|>|CENTER:~泣いてない| |~|~〇×|な、泣いてないです……。| |~|~〇×|目にゴミが入っちゃって、それで……。| |~|~ナギ|それは大変だ、僕がとってあげよう。| |~|~〇×|だ、大丈夫です!| |~|~ナギ|ふふっ、ヒメは本当にかわいいね。| |②|>|CENTER:~嬉しくて| |~|~〇×|だって嬉しくて……。| |~|~〇×|私……ナギさんがいない世界なんて考えられません。| |~|~ナギ|……ヒメ。ほら涙を拭って、&br;かわいい顔が台無しになってしまうよ。| |~|~ナギ|心配しなくても、ヒメの目の前に僕はちゃんといる。| |~|~ナギ|ふふっ、なんなら抱きしめてあげようか?| |~|~〇×|な、ナギさん……。| |~ナギ|僕もヒメに会うことができて、とてもうれしいんだ。| |~ナギ|花たちがいてくれたから、今、僕たちはこうして&br;一緒にいられる。花たちに感謝しないとね。| |~〇×|そうですね。……ありがとう、花のみんな。| |~ナギ|……っふ、どういたしまして、って言ってるよ。| |~〇×|そうなんですね。私にはやっぱり聞こえそうにないです。&br;ちょっと残念だな……。| |~ナギ|君もいつか聞こえるようになるよ。&br;ところでヒメ、ちょっといいかい?| #endregion ''3話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|ヒメ、ちょっと目をつぶってもらえるかい。| |~〇×|え……こう、ですか。| |~ナギ|そうそう、僕がいいと言うまで開けちゃだめだよ。| |~〇×|ナギさん一体どこへ……。| |~ナギ|ふふっ、いいところだよ。&br;あ、転ぶと危ないから手を繋いでようね。| |~〇×|(っ!? 急に手を繋がれるなんて……。&br;こ、心の準備が……。)| |~ナギ|きっとヒメはビックリするんじゃないかな。| |~〇×|(今のこの状態に驚かされてるんだけど……。&br;ドキドキが伝わっちゃいそう……。)| |~ナギ|じゃあ、ヒメ。ゆっくりと目を開けて。| |~〇×|…………わぁ! すごい!&br;こんなに花で一面埋め尽くされてるなんて……。| |~ナギ|ふふっ、気に入ってもらえた?| |~〇×|はい!| |~〇×|(どこを見てもきれいな花ばかり……。&br;ここもナギさんが手入れしてるのかな。)| |~ナギ|おいで、×。| |~〇×|えっ! でも、ナギさんそこは……。| |~ナギ|大丈夫だよ。&br;×も一緒に花の布団で寝てみないかい?| |~〇×|(でもお花が……。)| |~ナギ|ほら、隣にどうぞ。| |~〇×|じゃあ、失礼しま……っ!?| |~〇×|えっ! し、沈まない……?| |~ナギ|ふふっ、花たちが歓迎して包み込んでくれているからね。| |~ナギ|だから、寝転んでも平気だよ。| |~〇×|ほ、ほんとですか?| |~ナギ|ああ、試してごらん。| |~〇×|…………。| |~〇×|ほんとだ……ふわふわして、何だか守られてるみたい。| |~ナギ|ヒメも気に入ってくれたようで嬉しいよ。| |~ナギ|ここに寝転がると、まるで自分が花の一部になった&br;気分になれて、僕のお気に入りの場所なんだ。| |~ナギ|そこに君とこうしていられるなんて……。| |~ナギ|×……。| &attachref(アルバム /カードスチル/カードスチル_ナギ_幻夢の花園.jpg,zoom,幻夢の花園,259x200); |~ナギ|僕は幸せだよ……。| |~〇×|ナギさん……。| |~ナギ|ふふっ、急に手を握ってしまってごめんよ。| |~ナギ|でも……こうしないと、&br;×がいなくなってしまうような気がしてね……。| |~〇×|(ナギさんはずっと独りだったんだよね……。&br;だから、寂しい気持ちが強くなることがあるのかも……。)| |~〇×|ナギさん……大丈夫ですよ。&br;私はいなくなりません。ずっとそばにいます。| |~〇×|だから安心してください。| |~ナギ|……そうだね。ありがとう、×。&br;僕も絶対に、君のそばから離れないよ。| |~〇×|……はい。| |~〇×|(ナギさんの手が温かくて……、&br;なんだか少し眠くなってきたような……。)| |~ナギ|眠いのかい? なら、×がよく眠れるよう、&br;僕が昔話をして寝かしつけてあげよう。| |~ナギ|……昔々あるところに、&br;イザナギとイザナミという神様がいました。| |~〇×|(あ……これ聞いたことある……。日本神話だ……。)| |~〇×|(それにしても……ナギさんの声、すごく心地よくて……。)| |~〇×|(もっと聞いていたいのに……眠く……なって……。)| |~〇×|んん……んー……まぶし……い。| |~〇×|え……ここは……私の部屋……?| |~〇×|(ということは……あれは夢?)| |~〇×|夢にしてはすごくリアルだったような……。| |~〇×|そうだ! 泉に行けば何かわかるかも。| |~〇×|んー……ただの泉だよね……。| |~|おかしいな……昨日の夜ここに来たような……。| |~〇×|(でも何もなさそうだし、やっぱり夢だったのかな。)| |~〇×|あ! 大変、早く朝ごはんの支度をしなくちゃ……!| |~ナギ|……ふふ、頑張ってね、×。| |~〇×|――? 今、ナギさんの声がしたような……。&br;それに泉が光った気がしたけど……。| |~〇×|……気のせい、かな。| #endregion ----- **善良なる市民に祝福を [#SSR02] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |>|人狼ゲーム終了後| |~ナギ|ふふっ……ああ、楽しかった。&br;ヒメもそう思わない?| |~〇×(主人公)|はい! 私も楽しかったです!&br;騙されそうだったのに、楽しいなんて不思議ですよね。| |~ナギ|うん、そうだね。&br;――人間って、本当に面白いよ。| |~ナギ|嘘をつくことは悪いことだって知っているのに、&br;嘘をつく遊びがあるだなんてね。| |~ナギ|正直最初はどうなのかなって思ってたけど……。&br;最後はみんな笑顔になっていた。| |~ナギ|ついてもいい嘘と、いけない嘘があるのかな?&br;また一つ、人間のことを学べた気がするよ。| |~〇×|ナギさん……。| |~〇×|(初めて会ったときとは別人みたい。ナギさんなりに、&br;人間のことを学ぼうとしてくれているんだ……。)| |~ナギ|次は人狼じゃなくて、騎士とかやりたいなぁ。| |~ナギ|×を守るのに成功して、やった!&br;って思いたいからね。| |~〇×|ふふっ。でも、今日のナギさんの人狼役&br;とっても良かったですよ。| |~〇×|最後の最後まで迷わされて、ドキドキしちゃいました。&br;またやってほしいです!| |~ナギ|……へぇ、×は&br;そういうのが好きなんだね。| |~〇×|……え?| |~ヨミ|ナギ様、そろそろ。| |~ナギ|ええ、もうそんな時間かい?&br;もう少しヒメと話していたかったけど、しょうがないね。| |~ナギ|それじゃ、おやすみ×。| |~ナギ|……良い夢を見てね?| |~〇×|わぁ……! すごい素敵なダンスホール……。&br;みんな楽しそうに踊ってる――| |~〇×|(……あれ? でも、なんで私がダンス会場に……?)| |~???|×。| |~〇×|(ん? 今の声は――)| |~〇×|ナギさん?| |~ナギ|踊り方がわからないのかい?&br;教えてあげるから、こちらへおいで。| #endregion ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|さぁ、僕の手をとって。| |~〇×|ナギさん……?&br;その格好は……?| |~ナギ|気になるかい?&br;ふふっ、僕と踊ってくれたら、教えてあげるよ。| |~〇×|(いったい、何がどうなっているんだろう……?&br;とりあえず……踊ればいいのかな?)| |~〇×|わかりました。&br;その……初心者ですが、よろしくお願いします。| |~〇×|(あ――すごい。)| |~〇×|(ナギさんがリードしてくれてるからなのかな。&br;なんとなく、踊れてる気がする……。)| |~ナギ|きれいだね、×……。&br;時を止めて、ずっと君と踊っていたいくらいだよ。| |~〇×|ふふっ。いくらなんでもずっと踊っていたら&br;疲れちゃいますよ。| |~ナギ|そうかい? 残念だなぁ。| |~ナギ|――そうだ、この格好の理由を聞かれていたね。&br;これは、主催者の正装だよ。| |~〇×|主催者、ですか?| |~ナギ|ここ最近、人狼の襲撃が続いていただろう?&br;毎晩、市民たちが怯えている姿を見ているのは忍びなくてね。| |~ナギ|なら1日くらい、楽しい催しでも開けば&br;息抜きくらいにはなるかなって。| |~ナギ|もちろん×も、善良な市民のひとりだからね。&br;楽しんでいってほしいな。| |~〇×|なるほど……。| |~〇×|(市民のために、ナギさんが企画してくれたんだ。&br;それなら、正装をしていてもおかしく――?)| |~〇×|(あれ? 今、納得しそうになったけど&br;なにか大事なことを忘れている気がする……。)| |~〇×|う、うーん?| |~ナギ|浮かない顔だね。……かわいそうに。&br;毎晩人狼に怯えていたせいで混乱しているのかな。| |~ナギ|……大丈夫。&br;僕は騎士だよ。| |~〇×|えっ、ナギさんが……!?| |~ナギ|今晩は僕が君を守り続けるよ。&br;だから、安心して。| |~〇×|ナギさん……。| |~ナギ|手を握っていいかい。| |~ナギ|約束するよ、×。&br;――僕を信じて。| |~〇×|(ナギさんの手、温かい……。)| |~〇×|(すごく安心する……。&br;今夜は人狼に怯えて眠らなくてもいいんだ……。)| |~〇×|――はい。&br;ありがとうございます、ナギさん。| |~ナギ|×、&br;こっちだよ、早く!| |~〇×|(――え? なんで私、走っているの……!?)| |~〇×|ま、待ってください、ナギさん……!| |~ナギ|急いで、人狼に追いつかれてしまうよ!| |~〇×|え、ええ……っ!?| |~〇×|(人狼!? 私たち、追われているの……!?)| |~〇×|(ど、どこだろう……!?&br;私じゃ、気配もわからない……っ。)| |~〇×|あのっ……、ナギさん、人狼はどこに……!?| |~ナギ|立ち止まっちゃダメだよ。&br;さぁ、もっと奥へ。| |~〇×|え、えっと……。| |~〇×|(ナギさん……なんだか様子がおかしい?)| |~〇×|ど、どこまで逃げればいいんですか?| |~ナギ|…………。| |~〇×|(やっぱり、なにか変……。)| |~〇×|(まるで、どんどん人気のない方へ&br;誘導されているような……。)| |~〇×|(そんなまさか――ナギさんは騎士なんだし。&br;……でも。)| |~〇×|……あのっ、ナギさん。| |①|>|CENTER:~なにか隠していませんか?| |~|~〇×|私になにか隠していませんか?&br;さっきからナギさん、私と目を合わせてくれませんよね。| |~|~〇×|お願いです。&br;私の目を見て、答えてください。| |~|~ナギ|……×。| |②|>|CENTER:~選択肢2| |~|~〇×|本当に騎士なんですか?| |~|~ナギ|…………。| |~|~〇×|ナギさんのこと、信じたいです。&br;でも何も説明してくれないと、不安になります。| |~|~〇×|お願いです。&br;本当の事を言ってください。| |~ナギ|……そろそろいいかな?| |~〇×|ナギ、さん……?| |~ナギ|ねぇ、×。| |~ナギ|――今更気付いたって、もう遅いよ?| |~〇×|きゃ……っ!&br;ナ、ナギさん……っ!?| &attachref(アルバム /カードスチル/カードスチル_ナギ_善良なる市民に祝福を.jpg,zoom,善良なる市民に祝福を,259x200); |~ナギ|ふふっ。&br;……×、つかまえた。| #endregion ''3話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|やっと僕の腕の中に来てくれたね……。| |~ナギ|もう逃げられないよ、×。&br;――永遠に、ね。| |~〇×|ナギさん……その姿は……!| |~ナギ|そうだよ。僕は人狼。&br;ヒメったら、すっかり騙されちゃったね。| |~ナギ|でも、騎士だって信じてくれて嬉しかったなぁ。| |~〇×|ナギさん、どうして……!| |~ナギ|僕の狙いはね、最初から君だったんだよ。| |~ナギ|すべてが×を手に入れるための伏線……。&br;ふふっ、うまくいってよかったよ。| |~〇×|わ、私を食べるんですか……?| |~ナギ|うん、そうだよ。| |~〇×|きょ、京さんは……本物の騎士さんは!?| |~ナギ|何を言ってるの?&br;本物の騎士は、君たちが追放しちゃったじゃないか。| |~〇×|そんな……!| |~〇×|(どうしよう……!&br;でもこんな場所じゃ、誰も助けになんて来てくれない……。)| |~〇×|(もう食べられるしか……ないの?)| |~ナギ|ふふ、おとなしくなったね。&br;僕の気持ちを受け入れてくれたのかい?| |~ナギ|素直ないい子だね。&br;こんないい子を丸呑みするのはもったいないから……。| |~ナギ|少しずつ……。&br;少しずつ、食べてあげようね――| |~〇×|ナギさん……っ!| |~〇×|……え?| |~〇×|(ここは……私の部屋?&br;ということは、今のは、夢……?)| |~〇×|(うう……私、なんて夢を見ちゃったんだろう……。)| |~〇×|(うーん、ちょっと寝不足かも……。)| |~〇×|(って、いけないいけない! しっかり掃除しないと――)| |~ナギ|やあ、いい天気だね。&br;おはよう、×。| |~〇×|あ、ナ、ナギさん……!&br;おはようございます。| |~ナギ|ふふっ。朝からヒメの顔が見られるなんてね。&br;今日は良い日になりそうだよ。| |~〇×|ナギさん……。| |~〇×|(なんだろう。あんな夢を見たせいか、&br;ナギさんを見るのが少し気恥しい、かも……。)| |~ナギ|ん?&br;どうしたの、ヒメ? ぼうっとしちゃって。| |~〇×|え?&br;いえ、その……。| |①|>|CENTER:~ナギに夢のことを話す| |~|~〇×|少し……変な夢を見てしまって……。| |~|~ナギ|変な夢?&br;どんな夢だい?| |~|~〇×|えっと……ナギさんが人狼だった夢です。| |~|~ナギ|ん? 人狼げーむの話かな?&br;夢に見るくらい楽しかったのかい?| |~|~〇×|え?&br;ええ、そうですね……。| |②|>|CENTER:~ナギに夢のことを話さない| |~|~〇×|な、なんでもないです。| |~|~ナギ|ふーん? そうなのかい?| |~ナギ|……さすがに、昨夜の夢は&br;君には刺激が強すぎたかな?| |~〇×|……えっ?| |~ナギ|ふふ、なんでもないよ。またね、×。| |~ナギ|ふふふーん♪| |~〇×|(……昨夜の夢?)| |~〇×|(まさか……。まさかね?)| #endregion ----- **優しき守護者 [#SSR03] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |~〇×(主人公)|ナギさん、どうでしたか? ラクダ乗り体験は、&br;この辺りで一番人気の催しだそうですよ。| |~ナギ|とても面白かったよ。&br;らくだ、という生き物は、不思議な乗り心地なんだね。| |~ナギ|見てごらん、ヒメ! すごく綺麗な花だ。&br;水がないところでも咲いて、とても健気だね。| |~〇×|ふふっ。ナギさん、楽しそうですね。| |~ナギ|うん、&br;ヒメと一緒に見てるからかな、何もかも新鮮に感じるよ。| |~ナギ|ヒメが囚われていた時は、&br;観光を楽しむどころじゃなかったからね。| |~ナギ|もっと早くヒメを助け出してあげたかったけど、&br;思ったより準備に時間がかかってしまってね。| |~ナギ|ねえ、×。あんなことがあって、疲れていないかい?| |~〇×|え? 私なら全然大丈夫ですよ!| |~〇×|ナギさんが雨を降らせてくれたおかげで、&br;街の人たちも救われて本当によかったです。| |~〇×|そのうえ、もらったお礼でお金に余裕もできて、&br;観光までできるなんて。| |~ナギ|ヒメが喜んでくれて、僕もすごく嬉しいよ。&br;僕は君のためなら、なんでもするからね。| |~〇×|ナギさん……ありがとうございます。| |~マキシマ|そろそろ日が暮れるな。&br;もう少ししたら、ホテルに戻るぞ。| |~矢吹真吾|えーっ! まだいいじゃないですか!&br;おれもラクダに乗りたいです!| |~マキシマ|明日の楽しみにとっておけばいいだろう?&br;それに、夕食の時間もある。| |~矢吹真吾|あっ、夕食って聞いたら急にお腹すいてきちゃいました……!| |~ナギ|明日はどこを見て回ろうかなぁ。&br;ヒメ、行きたい所はある?| |~〇×|そうですね――| |~〇×|(こんなふうにみなさんと旅行ができるなんて、&br;宮殿に閉じ込められてた時は予想してなかったなぁ。)| |~〇×|(色々あったけど、丸く収まって本当によかった。)| |>| | |~〇×|ふう……今日は楽しかったなぁ。| |~〇×|しかも、こんな素敵なホテルにも泊まれるなんて。&br;こんなに贅沢しちゃって、いいのかな。| |~ナギ|×。僕だよ。| |~〇×|あっ、ナギさん? 今、開けますね。| |~ナギ|ヒメに話したいことがあるんだけど、僕の部屋に来てもらえるかな。| #endregion ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|さあ、おいでヒメ。ここに座って。| |~〇×|ベ、ベッドにですか? でも――| |~ナギ|このべっど、ふかふかして気持ちがいいよ?| |~ナギ|ヒメには寛いでほしいんだ。&br;遠慮せずに……ね? おいで。| |①|>|CENTER:~お言葉に甘えて……| |~|~〇×|じゃあ、お言葉に甘えて……失礼します。| |~|~ナギ|はい、どうぞ……ふふ。&br;素直なヒメはかわいいね。| |②|>|CENTER:~少しだけなら……| |~|~〇×|なら、少しだけ……お邪魔します。| |~|~ナギ|ふふ、ヒメが邪魔なわけないよ。&br;遠慮なくどうぞ。| |~ナギ|寝転がってもいいんだよ。&br;広いし、ふたりで横になっても平気じゃないかな?| |~〇×|い、いえ、さすがに図々しいので……!| |~ナギ|そんなこと気にしなくていいのに。&br;ヒメは奥ゆかしいね。| |~ナギ|じゃあ僕も、ヒメと一緒に座っていようかな。| |~〇×|(ランプの明かりといい、こんないい雰囲気の部屋で、&br;ナギさんと並んでベッドに……お、落ち着かない!)| |~ナギ|――×。| |~〇×|は、はい!| |~ナギ|…………。| |~〇×|(どうしたんだろう。&br;なんだかナギさん、思いつめているような……。)| |~ナギ|×が無事に戻って来てくれて、本当によかった。| |~〇×|えっ?| |~ナギ|僕がこの国に連れてきたせいで、&br;ヒメを失うようなことがあったら、どうしようかと思ったよ。| |~ナギ|そんなことになったら、僕は耐えられない……。| |~〇×|ナギさん……。| |~〇×|(昼間は楽しそうに見えたけど、&br;本当はずっと責任を感じてたんじゃ……。)| |~〇×|(でもナギさんだって、この国に来たのは、&br;道場を救いたいと思ってのことだし――)| |~〇×|私は大丈夫ですよ。ナギさんが助けてくれましたから。| |~ナギ|×……。| |~〇×|儀式の時、ナギさんが来てくれて&br;すごくほっとしたんです。もう大丈夫だって。| |~〇×|助けに来てくれて、ありがとうございます。| |~ナギ|言っただろう? 僕はヒメのためなら、何でもする。&br;ヒメが助かるならいくらでも舞うよ。| |~〇×|ナギさん……。| |~〇×|(時々びっくりするようなことをする人だけど、&br;優しくて、頼もしいな。)| |~ナギ|でも、舞は久しぶりだったから&br;あんまり上手に踊れなかったな……。| |~〇×|そんなことなかったです!&br;すごく綺麗な舞でした。私、見惚れちゃって……。| |~'''ナギ'''|'''待たせたね、ヒメ。&br;ここからは僕に任せて。'''| |~'''〇×'''|'''(わっ……。ナギさんの踊りって柔らかくて、すごくきれい……。)'''| |~ナギ|ふふ、ヒメの目を楽しませることができたなら、よかったよ。| |~ナギ|でも、ヒメの舞も見てみたかったけどね。| |~〇×|私じゃ、ナギさんみたいに上手に踊れませんよ。| |~〇×|一応、儀式に備えて練習はたくさんしてたんですけど、&br;全然上達しなくって……。| |~ナギ|ちょっと待って。| |~〇×|? どうかしました?| |~ナギ|練習してたって、&br;それじゃあ他のみんなは、ヒメが踊る姿を見たっていうの?| |~〇×|え? は、はい。ちゃんと踊れてるか&br;確認もしてもらいましたし……。| |~ナギ|…………。| |~〇×|(あ、あれ? ナギさん、急に黙り込んじゃった。&br;どうしたんだろう。)| |~〇×|あの、ナギさん?| |~ナギ|……それって、納得いかないなあ。| |~ナギ|僕も、ヒメが踊っている姿が見たいよ。| |~〇×|え……。| |~ナギ|ねえ、踊ってみせて。僕だけのために。| #endregion ''3話'' #region(ネタバレ注意) |~〇×|踊るって、そんな!&br;私、本当に全然上手じゃないですから……!| |~ナギ|大丈夫。ヒメの踊りなら、素敵に決まっているよ。| |~〇×|か、買いかぶりすぎです……!&br;それに、恥ずかしいですし……。| |~ナギ|ふふ、恥じらうヒメも可愛いね。| |~ナギ|でも、僕はどうしても×の舞を見たいんだ。&br;お願いだよ。| |~〇×|でも――| |~ナギ|そうだ。ヒメを救い出した僕へのお礼、&br;というのはどう?| |①|>|CENTER:~ずるいです| |~|~〇×|ナギさんはずるいです……。| |~|~ナギ|ふふっ、なんのことだろう?&br;でも、ヒメがその気になってくれたのなら嬉しいよ。| |②|>|CENTER:~そう言われると……| |~|~〇×|(うっ、そう言われると断れない……!)| |~|~〇×|……わかりました。期待しないでくださいね?| |~|~ナギ|ふふっ。ヒメが僕だけのために舞ってくれる……。&br;それだけで僕は嬉しいんだよ。| |~ナギ|さあヒメ、そこに立って。僕の前に。&br;よく見えるようにね。| |~〇×|は、はい……。| |~〇×|(ナギさん、こっちをじっと見てる……。&br;儀式で踊るより緊張するかも……。)| |~〇×|(でも、宮殿でけっこう練習したし、&br;まだ体が覚えてるはず……たぶん。)| |~〇×|は、始めます――| |~ナギ|……ああ、いいね。とても愛らしいよ。| |~ナギ|足の運び方、指先の動き、ひとつひとつがヒメらしくて。&br;うん、想像していたよりずっと素敵だ。| |~〇×|(うう……わ、笑わないでくれるのはありがたいけど、&br;褒めちぎられるのも困る……!)| |~〇×|(えっと、確か次は、ここで一回転――)| |~〇×|わっ! あ、足が……!| |~ナギ|おっと。| &attachref(アルバム /カードスチル/カードスチル_ナギ_優しき守護者.jpg,zoom,優しき守護者,259x200); |~〇×|あ……す、すみません、ナギさん!| |~ナギ|構わないよ。大丈夫かい?| |~〇×|はい。ナギさんが受け止めてくれましたから。| |~〇×|でもやっぱり、ナギさんみたいに上手には踊れないですね。| |~ナギ|そんなことないよ。&br;ヒメらしい素直な舞で、僕は大好きだよ。| |~〇×|あ、ありがとうございます……。| |~〇×|(ナギさん、ずっと支えてくれてる……。&br;でも、そろそろ離れなくちゃ――)| |~ナギ|お礼を言うのは僕のほうだよ。| |~ナギ|ありがとう、×。&br;僕だけのために踊ってくれて。| |~〇×|ナギさん……。| |~〇×|(ナギさんの笑顔、柔らかくて、優しくて……。&br;見てるだけで、ほっとするなぁ。)| |~〇×|あ、あれ……? なんだか、急に眠く――| |~ナギ|やっぱり。相当疲れていたんだね。| |~ナギ|たくさん不安な思いもして、&br;気も張り詰めていただろう?| |~〇×|そう、だったんでしょうか。&br;全然気づかなかった……。| |~ナギ|自分のことにも気がつかないほど一生懸命なのは、&br;ヒメらしいね。| |~ナギ|でも、大丈夫。&br;僕がヒメのことを、ちゃんと見てるからね。| |~〇×|(昼間も、私が疲れてることに気づいて、&br;気にしてくれてたんだ……。)| |~〇×|(ナギさんは、自分でも気づかない私のことを、&br;よく見ててくれてるんだなぁ……。)| |~ナギ|さあ、このまま横になって……ゆっくりおやすみ。&br;もう安心だからね。| |~ナギ|僕が朝までこうして、ヒメのことをそばで見守っているから。| |~〇×|(ベッドが沈み込むくらい柔らかくて、&br;ナギさんの声も心地よくて……。)| |~〇×|(目を、開けていられない……。)| |~ナギ|おやすみ、×……僕のヒメ。| #endregion ''スペシャル'' #region(ネタバレ注意) Episode:優しき守護者(後日譚) |>|早朝――| |~〇×|(う……ん。&br;いつの間にか眠っちゃってたみたい。)| |~〇×|(え……隣にいるのって、ナギさん!?)| |~ナギ|おはようヒメ。&br;目が覚めたみたいだね。| |~〇×|お、おはようございます。&br;えっと……私……。| |~ナギ|もしかして忘れてしまったのかな。&br;昨日の夜、僕の部屋まで来てもらったんだけど……。| |~〇×|(そうだ、そのまま、うとうとしちゃったんだった。&br;まさかナギさんの部屋で一夜を明かすことになるなんて。)| |~ナギ|ぐっすり眠れた?| |~〇×|は、はい。おかげさまで……。&br;ナギさんは、眠れました?| |~ナギ|僕は……あまり寝ていないよ。&br;朝までヒメのことを見守っているって、約束したからね。| |~〇×|見守るって……。&br;も、もしかして本当に私のことずっと見ていたんですか?| |~ナギ|うん。&br;……実はちょっとだけ、うとうとしちゃったけど。| |~ナギ|でも、ヒメを眺めていたら、あっという間だったよ。&br;すごく幸せそうな顔をしていたね。| |~ナギ|……あ、ここに寝癖が。| |~〇×|ね、寝癖……!?&br;どこですか!?| |~ナギ|どうして隠そうとするの? かわいいのに。| |~ナギ|ふふっ。気になるというなら、おいで。&br;直してあげる……。| |~〇×|(わっ、ナギさんの手が私の髪に……。)| |~ナギ|ほら。直ったよ。| |~ナギ|ヒメの可愛い表情をこうやって独り占めできるなんて&br;毎朝こうして朝の訪れを迎えられればいいのにな。| |~ナギ|ねえ、ヒメもそう思わない?| |~〇×|(ナギさん、&br;いつもよりもずっと距離が近いです……!)| |~ナギ|ふふ。焦っている顔も可愛いね。| |~ナギ|……ふぁ。&br;ん。どうしたんだろう……瞼が重くなってきた……。| |~〇×|(ナギさん、ずっと起きていてくれたみたいだし、&br;寝不足なんじゃないかな。)| |~〇×|ナギさん、よかったら少し休んでください。| |~ナギ|……うん。&br;ねえ、ヒメ。寝ている間も僕のそばにいてくれる?| |~〇×|(あっ……ナギさん、私の手を握って……。)| |~ナギ|……こうしていてくれれば、夢の中でも&br;一緒にいられる気がする。| |~ナギ|ヒメ、今だけ少しおやすみ。夢の中でも、&br;また目が覚めた後もたくさん僕に笑いかけて……。| #endregion ----- **旅LOG![#SSR04] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |>| | |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|&br;| |①|>|CENTER:~選択肢1| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |②|>|CENTER:~選択肢2| |~|~|| |~|~|| |~|~|| #endregion //---------- ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~| | |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|&br;| |①|>|CENTER:~選択肢1| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |②|>|CENTER:~選択肢2| |~|~|| |~|~|| |~|~|| #endregion //---------- ''3話'' #region(ネタバレ注意) |~| | |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|&br;| &attachref(アルバム /カードスチル/カードスチル_ナギ_旅LOG!.jpg,zoom,旅LOG!,259x200); |①|>|CENTER:~選択肢1| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |②|>|CENTER:~選択肢2| |~|~|| |~|~|| |~|~|| #endregion ----- *SR [#SR_story] **舞う花影 [#SR01] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |>|ある日の朝――| |>|道場では組手の音とともに、声が響き渡っていた。| |~リョウ・サカザキ|ハッ! ハアアアア!| |~ジョー・東|おいおい! ちと動きが甘めえんじゃねえかぁ!?| |~リョウ・サカザキ|フッ……お前こそ、そんな油断してていいのか?| |~ジョー・東|何ッ!?| |~包|後ろががら空きだよ~!| |~ジョー・東|うわっ!? おい包、卑怯だぞ!| |~ナギ|うんうん。| |~ジョー・東|……ッ。| |~リョウ・サカザキ|…………。| |~ジョー・東|なあ、ここらでちょっと休憩しないか。| |~包|うん、いいよ。| |~ナギ|…………。| |~ジョー・東|なあ……あれなんだが……。| |~リョウ・サカザキ|ああ……どうもやりづらいな。| |~ジョー・東|全くだぜ……何か企んでるんじゃねえか?| |~リョウ・サカザキ|まあ、前ならともかく、今はその気はないらしいがな。| |~包|怪しい気は出してないみたいだし、&br;大丈夫そうではあるけど……。| |~ジョー・東|だったらなんで、じろじろこっち見てんだよ。| |~ナギ|ふふっ、仲よきことはいいことだね。| |~ジョー・東|はあ……あれをどうにかしねえと、どうも身が入らねえ……。| |~〇×(主人公)|みなさん、お疲れ様です! お茶をお持ちしましたよ。| |~リョウ・サカザキ|お、ちょうどいいところに来たな。| |~ジョー・東|これは頼むしかねえな。| |~包|うん。| |~〇×|えっ? どうしたんですか。| |~〇×|なるほど……ナギさんにずっと見られていて&br;集中できないんですね。| |~リョウ・サカザキ|ああ、そこで頼みたいんだが……稽古の間、&br;あいつをどこかに連れ出してくれないか。| |~包|頼めるのはお姉ちゃんしかいないんだよ。| |~ジョー・東|頼む。| |~〇×|……わかりました。| |~〇×|じゃあ、私はナギさんを連れて……って、あれ?&br;ナギさんがいない。| |~ナギ|ヒメ、僕ならここにいるよ。| |~〇×|な、ナギさん! いつの間にお茶を!| |~ナギ|ヒメが淹れてくれたと聞いたからね。&br;これは飲まずにはいられないだろう?| |~〇×|は、はぁ……。| |~ジョー・東|じゃ、あとは頼んだぞ!| |~〇×|あ……。| |~〇×|(みなさん稽古に戻っちゃった……。それにしても……。)| |①|>|CENTER:~なぜここにいるのか聞く| |~|~〇×|ナギさんはどうしてここに?| |~|~ナギ|ああ、ここにいればヒメに会えると思ったからね。| |~|~〇×|(私に会いにきてくれたんだ。ちょっとうれしいな。)| |~|~ナギ|それに――| |~|~ナギ|彼らがどんな稽古をしているのか&br;興味があったから……かな。| |~|~〇×|(今まで戦ってきた相手だもんね……。&br;どんな人なのか気になるのかも……。)| |~|~〇×|ナギさん、ちょっと私と気分転換に何かしませんか?| |~|~ナギ|いいよ。ヒメの仰せのままに……ってね。| |②|>|CENTER:~どこかに出かけようと誘う| |~|~〇×|(どうやってここから、ナギさんを連れ出そう……。&br;あ! そうだ!)| |~|~〇×|ナギさん、今から一緒に出かけませんか?| |~|~ナギ|ふふっ、ヒメからのお誘いなんてうれしいね。&br;こういうの、でーと、って言うんだっけ?| |~|~〇×|で、デート……そう! 私とデートしてください!| |~|~ナギ|もちろんヒメからの誘いを断る僕ではない。&br;喜んで一緒に行くよ。| |~〇×|(誘ったのはいいけど……どこに行こう……。)| |~〇×|(うーん……ナギさんと行くところ……。&br;とりあえず、母屋を案内して考えよう。)| |~〇×|えっと、こっちが母屋なんですけど――| |~ナギ|ヒメ、僕は母屋より、街に出てみたいな。| |~〇×|街ですか?| |~ナギ|あまり見たことがないんだよ。&br;せっかくならヒメと一緒に歩いてみたくて。| |~〇×|わかりました。じゃあ、街へいきましょうか。| |~ナギ|うん。はぐれないように手を繋いで行こう。| |~〇×|え、あ……。| |~〇×|(手を握られちゃった……。ナギさんの手、&br;柔らかくて綺麗だな……。)| |~ナギ|さあ、行くよヒメ。| |~〇×|あ、はい!| #endregion ''2話'' #region(ネタバレ注意) |>|手を繋ぎ向かったのは、見慣れたお店が立ち並ぶ街――| |>|いつもと同じ風景でも、違っているのは&br;隣にナギさんがいるということだった。| |~ナギ|ヒメと一緒だと風景も全然違って見えるね。| |~〇×|ふふっ、私も同じこと思ってました。| |~ナギ|同じことを感じるなんて、&br;やはり僕たちは運命で繋がっているということかもしれないよ。| |~〇×|繋がっている……そうですね、&br;同じ気持ちでいられるのは嬉しいです。| |~〇×|ところでナギさん、ずっと道場にいたみたいですが、&br;もしかして稽古に参加したかったんですか?| |~ナギ|んー……参加したかったというより、&br;ヨミの稽古してるところしか見たことなかったなと思ってね。| |~ナギ|だから、他の人間がどんな稽古をしているのか&br;興味深かったんだ。| |~〇×|それで、稽古の様子を見てたんですね。| |~ナギ|だけど、やっぱり僕に見られながらだと緊張するのかな?&br;少し動きが固い気がしたんだ。| |~〇×|(緊張……なのかな? それもあるかもしれないけど……。)| |~ナギ|みんな気にせずやってくれていいのに……。&br;その辺はヨミとは違うんだろうね。| |~〇×|ナギさんはヨミさんの稽古もよく見ているんですか?| |~ナギ|そうだね。ヨミは鍛錬を怠らないから、&br;僕も昔は相手をしていたんだよ。| |~〇×|えっ! ナギさんが?| |~ナギ|ふふっ、そんなに驚くことかな。| |~〇×|あ、いえ……。ナギさんっていつもおしとやかで柔らかい印象が&br;あるので、ヨミさんと一緒に稽古してる姿は想像できなくて……。| |~ナギ|それなら一度ヒメに見せてあげないとね。| |~〇×|ふふ、楽しみにしています。| |~〇×|マネージャーになって、はじめて格闘家の稽古を&br;間近でみましたけど、真剣に戦う姿って素敵ですよね。| |~〇×|(きっとナギさんもかっこいいんだろうな……。)| |~ナギ|……ヒメは、強い男が好き?| |~〇×|えっ?| |~〇×|(急にどうしたんだろう……真剣な顔して、&br;いつもの柔らかい雰囲気と違う。)| |~ナギ|やっぱり、強い男が素敵だって思うのかな。| |~〇×|え、えっと……強い人が好きというか……。&br;その……弱いのがだめというわけではなくて……。| |~〇×|(もしかして、創りたかった世界のことを&br;思い出したのかな……。)| |~〇×|(私が言いたいのは、そういうのじゃなくて、ええと……。)| |~ナギ|ヒメ……?| |~〇×|私は強い人が好きというより、&br;そんな人たちの毎日努力している姿に、励まされるんです。| |~ナギ|そうか……ヒメは努力をする男が好きなんだね。| |~〇×|はい! だから、強い人が好きというだけでは――| |~ナギ|ヒメ! わかったよ。| |~〇×|は、はい……!?| |~ナギ|よく考えてみたら、僕は毎日何かを努力し続けたことは&br;なかったかもしれないな。| |~ナギ|毎朝毎晩、稽古をする姿にヒメが惹かれてくれるというなら&br;僕もやるしかない。| |~〇×|えっ……ナギさん?| |~〇×|(なんか、ナギさんの目がとてつもなくキラキラしてる……!)| |~ナギ|ヒメには今以上に僕のことを好きになってもらわないとね。| |~ナギ|そうだ、明日からの稽古に僕も混ぜてもらえないか&br;京に尋ねてみよう。| |~〇×|ふふ、ナギさんも稽古に参加したら&br;腕によりをかけて美味しいご飯つくりますね!| |~〇×|(ふぅ。よかった……私の早とちりだったみたい。&br;創りたかった世界のことじゃなかったんだ。)| |~ナギ|そうと決まれば、善は急げだね!| |~〇×|へっ?| |~ナギ|さあヒメ! 道場へ帰るよ。| |~〇×|ええっ! もう帰るんですか!? まだ来たばかりなのに……。&br;ちょっとナギさん! ま、待ってくださーい!| #endregion ----- **神秘の主催者 [#SR02] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |>|空には雲一つない、温かな日差しが差し込むある日。| |>|神泉の道場の庭でくつろぐ影が二つあった。&br;その正体は――| |~ナギ|今日はいい天気だね、ヨミ。| |~ヨミ|はい。| |~ナギ|ここには木々も多く植わっていて、&br;木漏れ日がとても心地いい。| |~ヨミ|ナギ様に気に入っていただけたようで、何よりです。| |~ナギ|こんな場所で、ヨミの入れる'''(原文ママ)'''お茶が飲めるのは&br;至福のひとときだね。| |~ヨミ|はっ。有難きお言葉。| |~〇×(主人公)|ふぅ……あとはこの窓拭きで終わりだ。&br;掃除も慣れてくると早くなるよね。| |~〇×|ん? 何か楽しそうな声が聞こえるなぁ。| |~〇×|ちょっとナギさん、ヨミさん!?&br;何してるんですか!?| |~ヨミ|…………。| |~ナギ|おや、ヒメじゃないか。どうかしたの?| |~〇×|それは私が聞きたくて――| |~〇×|(ヨミさんがナギさんの髪を結って、ナギさんはお茶を……。&br;って、その椅子とお茶はどこから持ってきたの!?)| |~ナギ|あ、もしかしてヒメもお茶の時間かな。&br;ヨミ、ヒメの分のお茶を……。| |~〇×|い、いえ! 私はまだ仕事がありますから。| |~ナギ|そうなの? 一緒にお茶したかったけど……。&br;仕事なら仕方ないね。| |~〇×|(まぁ、迷惑にはなってないし……いいのかな。)| |~草薙京|おい、あんた。| |~〇×|あ、京さん。どうしました?| |~草薙京|ちょっとこっちに来い。| |~〇×|なんでしょうか?| |~草薙京|何って……あいつら庭で何やってんだ。| |~〇×|お、お茶会……ですかね?| |~草薙京|はぁ? たっく'''(原文ママ)'''……、あんなところに居られると気が散って&br;しょうがねえ。| |~〇×|あはは……私、ちょっと聞いてきますね。| |~ナギ|おかえり、ヒメ。| |~〇×|えっと……あの、ナギさん……。| |~ナギ|ふふっ、今日もヒメはかわいいね。| |~〇×|あ、ありがとうございます。| |~ナギ|いつ見ても素敵で、魅入ってしまうよ。| |~〇×|わ、私よりナギさんのほうが素敵です!&br;髪もサラサラで綺麗だし――| |~〇×|じゃなくて!| |~ナギ|どうしたんだい?| |~〇×|あのですね……、&br;庭でお茶や髪を結うのは遠慮してほしいんです。| |~ナギ|そうか……お茶はだめだったのか……。| |~〇×|はい! わかってもらえてよかったです。| |~ナギ|うん、それなら紅茶にしよう!| |~〇×|えっ? ナギさん?| |~ナギ|お茶がだめなら、紅茶ということだよね。&br;ヨミ、すぐに紅茶の準備を……。| |~ヨミ|はっ……。| |~〇×|そういうことでもなくて……!| |~〇×|(ど、どうしよう……。&br;まさかこんな解釈をされるなんて……。)| |~〇×|(それに――あぁ……。&br;京さんも困った顔してる……。)| |~ナギ|そうだ、ヒメも紅茶を飲んでいくよね?| |~〇×|えっ……。| |~ナギ|ヒメにはみるくてぃーが似合いそうだね。&br;それに合う茶菓子も用意しようか。| |~ヨミ|…………。| |~〇×|いえ、えっと……私は……。| |~〇×|(うーん……これはもう、はっきり言うしかないよね!)| #endregion ''2話'' #region(ネタバレ注意) |>|道場の庭の使用について、はっきりさせるため&br;私はくつろいでいるナギさんと向かい合っていた。| |~〇×|あの、はっきりと言わせてもらいますが……!| |~ナギ|うん、そんなはっきり言わなくとも&br;君が僕を愛していることは知っているよ。| |~〇×|いえ、そっちのほうではなくてですね……。| |~ナギ|でもヒメはなかなか言ってくれないから……。| |~〇×|だから、私が言いたいのは――| |~ナギ|照れてるヒメもかわいいけど、&br;たまには口に出してくれてもいいんだよ。| |~〇×|(困ったな……話が全く伝わらない……。)| |~〇×|(一体どうしたら……。)| |①|>|CENTER:~好きだと言ってみる| |~|~〇×|ナギさん……。| |~|~ナギ|なんだい、ヒメ。| |~|~〇×|その一回しか言いませんからね。&br;ナギさんのこと……好き……ですよ。| |~|~ナギ|っ!? ヨミ、聞いたかい!| |~|~ヨミ|…………。| |~|~〇×|だから、ナギさん私の話を聞いて――| |~|~ナギ|ヒメが僕のことを……。| |~|~〇×|な、ナギさーん!| |~|~〇×|(うぅ……言いたいことは聞こえないみたいだし、&br;これじゃいつまでたってもらちが明かない……。)| |②|>|CENTER:~どうしてここにいるのか聞く| |~|~〇×|それにしても、なぜここで髪を結ったり&br;お茶したりしてるんですか?| |~|~ナギ|ああ、それはね、ここが天上界に似ているんだよ。| |~|~ナギ|木々の囁きを感じながら、心地いい日差しを浴び……。&br;そして、時折聞こえてくる鳥のさえずりとかね。| |~|~〇×|天上界にもこんな場所があるなんて……。&br;一度見てみたいです。| |~|~ナギ|ふふっ、きっと気に入ると思うよ。| |~|~〇×|(いつかナギさんとふたりで、ゆっくり見れるといいな……。)| |~|~〇×|(って、考えてる場合じゃなくて、&br;今はここをどうにかしないと……。)| |~〇×|(ナギさんに直接伝えるより、&br;ヨミさんにお願いしたほうが早いかも……。)| |~〇×|あ、あの――| |~ヨミ|主の言葉に従うだけだ。| |~〇×|うっ……。| |~〇×|(そういえば、ヨミさんってこういう人だった……。)| |~ナギ|あ、わかったよ!&br;ヒメもヨミに髪を手入れしてもらいたいんだよね。| |~〇×|えっ……。| |~ヨミ|なるほど。&br;しかし、私は女性の髪を手入れしたことなど……。| |~ナギ|大丈夫だよ。僕の髪と同じようにすればいいんだからね。| |~〇×|ち、違います!| |~ナギ|そうか……ヒメは手入れの仕方が違うんだね。&br;それなら、どうしたらいいのかヨミに伝えるといいよ。| |~〇×|だから、そうじゃなくて……。| |~ヨミ|ナギ様、髪の手入れが終わりました。| |~〇×|(よかった……これで庭から出て行ってくれるよね。)| |~〇×|(京さん、もう大丈夫です……って、いなくなってる……。)| |~ナギ|ありがとう、ヨミ。| |~ナギ|さて、では戻るとしようか。| |~ヨミ|はっ。| |~ナギ|いつかヒメを空中庭園に招待するから待っててね。| |~〇×|ありがとうございます。楽しみにしてますね!| |~ナギ|そんな嬉しそうな顔されると、今すぐさらってしまいたくなるね。| |~〇×|もう、ナギさんったら……。| |~ナギ|ふふっ、なんてね。| |~ナギ|ヒメも僕と離れるのは寂しいかもしれないけど、&br;毎日会いにくるから、寂しがらなくて大丈夫だよ。| |~ヨミ|ナギ様、準備が整いました。| |~ナギ|ああ。ヒメ、また明日ね。| |~〇×|(あれはわかってないよね……。&br;たしかに毎日会えるのはうれしいけど……。)| #endregion ----- **温泉合宿 [#SR03] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|×?&br;そんなところでどうしたんだい?| |~〇×(主人公)|ナギさん。ちょっとお風呂に入って&br;暑くなっちゃったので、外で涼んでました。| |~ナギ|姿がみえないから心配したよ。&br;見つかってよかった。| |~〇×|あ! すみません……。&br;誰かに伝えればよかったですね。| |~ナギ|いや、僕が落ち着かなかっただけなんだ。&br;×の姿がみえなくて……。| |~〇×|ナギさん……。| |~〇×|……お隣どうですか?&br;一緒に涼みません?| |~ナギ|ふふ。そうだね。&br;じゃあ、失礼しようかな。| |~〇×|みなさんといっぱいお話できましたか?| |~ナギ|え? ……うん、そうだね。| |~ナギ|合宿、温泉、宴……。&br;本当に賑やかで楽しかったな。| |~〇×|よかった。| |~ナギ|でも、こうやって×と二人で&br;過ごせる時間が何より嬉しいよ。| #endregion ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|ねえ、×。| |~〇×|(ナギさんの頭が私の肩に……。)| |~ナギ|この先も僕とこうやって一緒に居てくれる?| |~〇×|(あ。手が……。)| |~ナギ|こうやって手をつないで、どこまでもずっと一緒に。| |~〇×|はい、私も……。&br;ずっとこうしていられたら良いですね。| |~ナギ|ふふ、ありがとう。&br;あのナギの木は願いを聞いてくれたんだね。| |~〇×|え?| |~ナギ|さっき、あの木に願ったんだ。&br;×とずっと一緒にいられますようにって。| |~ナギ|縁結びの木だから、たくさんの幸せを願う絵馬が&br;かけられていたよ。| |~〇×|素敵ですね。&br;私も絵馬を書きにいこうかな。| |~ナギ|なんて書くのか、教えてくれる?| |~〇×|それは秘密ですけど……。&br;ナギさんなら分かっちゃいそうですね。| |~ナギ|ふふ。僕の気持ちと君の気持ちが同じなら、&br;きっと分かる気がするよ。| |~ナギ|ああ……。&br;×が側にいてくれると、とても安心する。| |~〇×|私も……。ナギさんと一緒にいると&br;心が穏やかで、とても安心します。| |~〇×|これからも、ずっと一緒に居たいです。| |~ナギ|ありがとう、×。&br;これからも、よろしくね。| #endregion ----- **流転ノ君 [#SR04] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |>|ある日の午後のこと。道場の庭にて――| |~〇×(主人公)|え……必殺技、ですか?| |~ナギ|うん、そう。&br;僕にはそれが足りないってわかったんだ。| |~ナギ|この間、ここで君たちと沖縄KOFのときの話をして&br;思い出したんだよ。| |~〇×|(手合わせ中のヨミさんとビリーさんから離れて、&br;珍しく一人で難しい顔をしてるなと思ったら……。)| |~〇×|でも、必殺技って言えるものがなくても&br;ナギさんはすごく強いと思いますよ。| |~〇×|なんというか……全部が必殺技みたいな?&br;そのくらい!| |~ナギ|あはは。ありがとう、×。| |~ナギ|……でも、KOFを戦うにはそれだけじゃだめなんだ。| |~〇×|えっ……?| |~ナギ|例えばなんだけど……×は、&br;格闘家・草薙京といえば何だと思う?| |~〇×|京さんと言えば……炎の技、大蛇薙とかでしょうか。| |~ナギ|そう。大蛇薙。| |~ナギ|KOFで戦う格闘家たちは、己の代名詞とも、&br;時には二つ名とも呼ぶべき必殺技を持っている。| |~ナギ|そして格闘家の武勇は、その技の名とともに人々の記憶に刻まれ、&br;熱狂や、感動や、憧れを生み出す。| |~ナギ|熱狂、感動、憧れ……それはこの世を良くする感情だ。| |~ナギ|そういう感情をこの国に与えたくて、&br;僕は、お祭りとしてのKOFを主催した。| |~ナギ|けど……。&br;その僕自身に、人々を熱狂させるすべがないって気づいたんだ。| |~〇×|(あ……。)| |~ナギ|ただKOFを勝ち抜きたいだけなら、必殺技なんてなくても&br;いいのかもしれないけどね。| |~ナギ|でも、僕はそういう格闘家じゃなくて……自分自身も、仲間も、&br;この国の人々も楽しませることができる格闘家になりたいんだよ。| |~ナギ|テリーも言ってた。&br;『ヒーローには必殺技がつきものだろ?』ってね。| |~〇×|なるほど……そういうことだったんですね。| |~〇×|(確かに、『ナギさんと言えば』っていう技は、&br;すぐには思いつかないかも。)| |~〇×|(水も炎も風も、あらゆる自然を操ってみせる神の力。&br;それだけで十分すごいとは思うけど……。)| |~〇×|(ナギさんの言う通り、わかりやすい必殺技がひとつあれば&br;ナギさんは今よりもっと『格闘家』になれるのかもしれない。)| |~〇×|(……私になにか、協力できることはあるかな?)| |①|>|CENTER:~みなさんに手伝ってもらいましょうか| |~|~〇×|……あの。それだったら&br;格闘家のみなさんに声をかけて、手伝ってもらいましょうか。| |~|~ナギ|えっ……? みんなに?| |~|~〇×|自分の必殺技を持ってるみなさんの意見は、&br;きっと参考になると思うんです!| |~|~〇×|よかったら、私がみなさんに声をかけてみますけど……。&br;どうですか?| |~|~ナギ|×……。| |~|~ナギ|……実は、そうできたらいいなって、&br;ちょっと思っていたんだ。| |~|~ナギ|ありがとう。&br;そう言ってもらえて助かるよ、×。| |②|>|CENTER:~私が必殺技を考えます!| |~|~〇×|それじゃあ、私が必殺技を考えます!| |~|~ナギ|えっ、×が?| |~|~〇×|……って、思いましたけど。&br;やっぱり私じゃ経験不足ですよね……。| |~|~ナギ|……ふふっ。あははっ!| |~|~ナギ|ありがとう、×。&br;君がそう言ってくれるのは、とても嬉しいよ。| |~ナギ|本当に……君には助けられてばっかりだ。| #endregion ''2話'' #region(ネタバレ注意) |>|数日後の夕方――| |~〇×|(ナギさん、あれからあんまり道場に来ないけど……。&br;どうしてるかな。)| |~〇×|(格闘家のみなさんにも相談に乗ってもらって、&br;何かヒントを得たみたいだったけど――)| |>|数日前、ナギの部屋にて――| |~ジョー・東|いいか、ナギ!&br;こういうときはまず、技名を考えるところから入るべし!| |~リョウ・サカザキ|おいおい、まだどういう技にするかも決めていないんだぞ?| |~ロバート・ガルシア|そういうんは後回しや後回し!&br;ナギは魅せる技を作りたいんやろ? な?| |~ナギ|う、うん!| |~アンディ・ボガード|いいのかなぁ……。| |~テリー・ボガード|いいんじゃないか?| |~矢吹真吾|はい! はい!&br;必殺技には、自分の名前を入れるのがかっこいいと思いまーす!| |~草薙京|お前、それ本気でかっこいいと思ってやってたのか?| |~矢吹真吾|えっ。| |~二階堂紅丸|えっ。| |~ジョー・東|えっ。| |~包|技の魅力に重点を置くなら、その技名を叫ぶときに&br;かっこよく聞こえたほうがいいと思うんだよね~。| |~〇×|……前から思ってたんですが、&br;技を出すときに技名を叫ぶ必要性って……?| |~包|しー! お姉ちゃん、それは言っちゃいけないお約束!| |~ナギ|……そっか。&br;名前から入る、か――| |>|| |~???|×。ここにいたんだね。| |~〇×|あ、ナギさん! ……って。| |~〇×|ど、どうしたんですか、その体!?&br;火傷だらけじゃないですか!| |~ナギ|あはは……ちょっと、道場で京と手合わせをしててね。| |~〇×|その様子じゃ手合わせってレベルじゃないですよ……!&br;今、手当てしますから、そこに座ってください!| |~ナギ|×、聞いて。&br;もうちょっとでできそうなんだ、僕の必殺技。| |~〇×|……えっ?| |~ナギ|見てて。いくよ――| |~〇×|……!!| |~〇×|(ナギさんが払った右手から、水流……!?)| |~〇×|(すごい。鋭くて、力強くて。&br;なのに、とっても綺麗な技――)| |~ナギ|――『流転ノ君』。| |~〇×|るてん……?| |~ナギ|この技の名前だよ。まだ(仮)、だけどね。| |~ナギ|名前から決めて、こういう技にしてみたんだ。| |~〇×|……。&br;どういう意味の名前なんですか?| |~ナギ|…………。| |~ナギ|×。&br;君は、僕にたくさんのものを与えてくれた。| |~ナギ|現世に生きる勇気を。人間として暮らす何でもない日々を。&br;かけがえのない仲間たちを。| |~ナギ|君が、僕に運命を受け入れて生きる強さを与えてくれたんだ。| |~ナギ|水のように、己の運命の流れに身を任せるとも、&br;時には岩をも流し、炎を制す……そんな、静かな強さを。| |~ナギ|……『流転ノ君』。&br;これは、君からもらったすべてを体現した技だ。| |~〇×|……ナギさん……。| |~ナギ|僕は、君から与えられたものを永遠に忘れない。&br;そしてこれを、僕の武勇として永遠に語りついでみせる。| |~ナギ|まだ、未完成の技だけど……。&br;いつかこの技をKOFの舞台で披露するから。| |~ナギ|だから……。| |~〇×|……っ。&br;はい……!| |~〇×|私、楽しみにしています。&br;KOFで、ナギさんがその技を見せてくれるのを!| |~ナギ|×……。| |~ナギ|……うん。絶対に見ててね!| |~ナギ|『流転ノ君』を、&br;きっと、きっと僕の最高の技にしてみせるから!| #endregion ''スペシャル'' #region(ネタバレ注意) Episode:バレンタイン ~ナギ編~ |>|バレンタイン当日・夜――| |~???|こんこん。&br;ヒメ、起きているかな?| |~〇×|この声は……ナギさん?&br;どうぞ、入ってください。| |~ナギ|ふふ、ありがとう。でも……。&br;良かったら、外に出てきて欲しいんだ。| |~ナギ|君に見せたいものがあってね。| |~〇×|(何だろう……?)| |~ナギ|見てごらん、ヒメ。| |~〇×|わぁ……!&br;庭が、光ってる……?| |~ナギ|驚いてくれた?&br;いるみねーしょん、と言うんだろう。| |~ナギ|君からもらったちょこれーと、が&br;とても嬉しくて……お礼をしたかったんだ。| |~ナギ|天上界のように美しい風景を&br;君にも見せてあげたいと思ってね。| |~〇×|きれいな青色の光……。&br;これ、ナギさんが飾り付けてくれたんですか?| |~ナギ|うん、ヨミにも少し手伝ってもらって&br;準備したんだよ。えるいーでぃー、の光でね。| |~ナギ|……喜んでくれる?| |~〇×|……はいっ!&br;つい見惚れてしまいました。| |~〇×|普段見ている庭が、&br;きれいな青の光になって……すごく、素敵です。| |~ナギ|ヒメの喜んでいる顔を見ると、&br;僕も嬉しくなるよ。| |~ナギ|僕がちょこれーと、をもらったときの&br;嬉しい気持ちが君にも伝わるといいな。| |~〇×|私のほうこそ、素敵な景色をありがとうございます。| |~ナギ|ちょこれーと、ずっと大事にするね。| |~〇×|あ……!&br;でも、チョコレートは手作りなので賞味期限が短くて……。| |~ナギ|えっ。&br;すぐに食べなくてはいけないのかい……?| |~ナギ|ずっと残しておきたかったんだけど&br;どうしよう……ああ、悩ましいな。| |~〇×|ふふ、そんなに喜んでもらえるなら&br;毎日でも作りたくなっちゃいますね。| |~ナギ|そうだ、&br;僕たち毎日ばれんたいんをしよう。| |~〇×|毎日、ですか!?| |~ナギ|うん、きっと素敵だよ。&br;毎日嬉しい気持ちを交換していこうね。| #endregion ----- **夜デート [#SR05] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|ヒメ、待たせてごめん。| |~ナギ|この、すーつ……という着物が、&br;なかなか上手く着られなくてね。| |~ナギ|ヨミが手伝ってくれなかったら、&br;朝になっていたところだったよ。| |~〇×(主人公)|た、大変だったみたいですね……。| |~〇×|でもスーツ姿のナギさん、とても素敵です。| |~ナギ|本当かい? ヒメに褒めてもらえると嬉しいな。| |~ナギ|それに、なんだかくすぐったい感じがする。&br;どうしてだろう?| |~〇×|(ふふ、ナギさんも新鮮な気分なのかな。)| |~〇×|でも、急にどうしたんですか?&br;スーツで一緒に出掛けたいなんて。| |~ナギ|女性はすーつ姿の男性がえすこーと、というのをすると、&br;とても喜ぶものだって聞いてね。| |~ナギ|僕も、ヒメのことを喜ばせたいと思ったんだ。| |~ナギ|それで、ふぁっしょん雑誌、という書物で、&br;すーつを選んだり、でえとすぽっと、というのを調べたんだよ。| |~ナギ|ないとでえと、というのが流行ってるって書いてあったから、&br;ヒメも好きかなって考えたりしながらね。| |~〇×|ふふっ、私のために色々考えてくれたんですね。| |~ナギ|ヒメがいる今の世界には、&br;まだまだ僕の知らないものがたくさんあるからね。| |~ナギ|×が愛するこの世界のことを、&br;もっと知りたいし、もっと好きになりたいんだよ。| |~〇×|ナギさん……。| |~ナギ|さて、それじゃあ行こうか。&br;ないとでえと、というやつに。| #endregion ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|わぁ、×、見て。夜なのに、&br;たくさんのお店に明かりが灯っている……。| |~ナギ|それに、こんなに大勢の人たちが、&br;まだ出歩いているなんて。まるでお祭りみたいだ。| |~〇×|ナギさん、楽しそうですね。| |~ナギ|うん、楽しいよ。&br;夜にこういった街に遊びに来たことは、あまりないからね。| |~ナギ|ヒメにとっては、見慣れた街並みなのかな?| |~〇×|私も、新鮮な気分です。ナギさんが一緒ですから。| |~ナギ|ヒメ……。| |~ナギ|いつか僕にとっても、君と歩く街並みが、&br;馴染みのあるものになるのかな。| |~〇×|早くそうなってくれたら、嬉しいです。| |~ナギ|――ヒメ、お願いがあるんだ。&br;聞いてくれるかい?| |~〇×|お願い、ですか?&br;私にできることであればなんでも。| |~ナギ|僕と、腕を組んで歩いてくれるかい?| |~ナギ|親しい男女は、そうやって歩くと聞いたんだ。| |~〇×|(腕を組んで……! ナギさんにそんなにくっつくなんて、&br;ちょっと恥ずかしいけど……嬉しいな。)| |~〇×|じゃあ、失礼しますね。| |~ナギ|ありがとう、×……。| |~ナギ|ああ……不思議だね。×が触れてくれるだけで、&br;こんなにも心が踊る。| |~ナギ|今夜は、楽しい夜になりそうだね。| |~〇×|はい。私も、そう思います。| |~ナギ|あっ! あの看板、&br;たぴおかどりんく、のお店だろう?| |~ナギ|一度飲んでみたかったんだ。&br;行こう、ヒメ!| #endregion ----- **KOFG学園 [#SR06] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |~〇×(主人公)|ふう……これでここの花壇には、&br;ひととおり、お水をあげられたかな。| |~〇×|最近ずっと雨が降ってなかったけど、大丈夫かな?&br;元気になってね。| |~???|――ああ、素敵だなぁ。| |~〇×|え? あ、あの……?| |~???|花たちに水をあげる姿……。&br;優しく語り掛ける横顔……。| |~???|うん、君は本当に素敵だよ……。| |~〇×|え、ええっ!?| |~???|君の名前は? 園芸部の子かな?| |~〇×|あ……2年の〇×です。&br;部員じゃないんですが、今日は園芸部のお手伝いをしていて……。| |~???|じゃあ、まだ部活には入っていないのかな?&br;それなら、華道部においでよ。| |~???|君なら、とてもきれいに花を生けられる。&br;花たちもきっと喜ぶよ。| |~???|だってほら、君が水をあげた花たちも、&br;こんなに嬉しそうにしてるんだから。| |~〇×|えっと……華道部の人、ですか?| |~ナギ|うん、そうだよ。僕はナギ。3年生だ。| |~ナギ|×も華道部に入って、僕と一緒に花と語り合おう?| |~〇×|語り合う……!?| |~ナギ|そう。花を愛し、花に愛される……。&br;さあ、おいで。| |~〇×|えっと、その……す、すみません!&br;私、まだ手伝いが残っているので……!| |~ナギ|あ……。| |~〇×|(思わず逃げちゃった……。&br;ナギ先輩……なんだか不思議な雰囲気の人だったなあ。)| #endregion ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~女子生徒A|ああ、生徒会長様……今日も素敵!| |~女子生徒B|きゃーっ! 今、こっちを見て微笑んでくださったわ!| |~〇×|(生徒会長って、すごい人気なんだなあ。&br;――って、あれ? あの人って、もしかして……。)| |~ナギ|やぁ。ヒメ、おはよう。| |~〇×|ヒメ……!?| |~ナギ|うん。昨日はあのまま別れちゃったけど、&br;また会えてうれしいよ、ヒメ。| |~女子生徒C|せ、生徒会長様のヒメですって……!?| |~女子生徒D|あの子、いったい何者!?| |~〇×|わっ……ちょっとナギ先輩、こっちへ!| |~ナギ|ヒメ、そんなに僕と二人きりになりたかったのかい?&br;嬉しいなあ。| |~〇×|あ、あの、人前でヒメって呼ばれると、困ります。| |~ナギ|どうして? ×は僕のヒメじゃないか。| |~〇×|(先輩の中で、それは決定事項なんだ……。)| |~〇×|どうして私なんかを……。&br;ナギ先輩、あんなに色んな女の子たちに人気なのに。| |~ナギ|ええっ? どうしてそんなことを言うの?| |~ナギ|君こそ、僕がずっと探し求めていたヒメなのに……。&br;×は僕のことが嫌いなのかな……?| |~〇×|き、嫌いじゃないですけど、&br;私、まだナギ先輩のことをよく知らないですし……。| |~ナギ|あっそうか、×はもっと僕のことを知りたかったんだね。&br;嬉しいなあ、そんなふうに思ってくれているなんて……。| |~〇×|(あれ、なんだかちょっと違うふうに伝わってる気が……。)| |~〇×|(でも、ナギ先輩の嬉しそうな顔を見てると、&br;これでいいかって思っちゃう。本当に不思議な人……。)| |~ナギ|僕も、ヒメのことをもっとたくさん知りたいな。&br;だから、華道部で一緒に花を愛でて、お互いを知り合おう?| |~〇×|えっと……とりあえず、体験入部なら……。| |~ナギ|ありがとう!&br;じゃあ早速、部室に案内するね。| |~〇×|え!? もうすぐ朝のホームルームが始まるんじゃ……!| |~ナギ|ほーむるーむより、ヒメとの時間の方が大切だよ。| |~ナギ|さあ、行こう? 花と、僕と君だけの世界へ……。| #endregion ----- **誘いの悪魔 [#SR07] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |~スタッフ|――では、段取りはそういう感じで。&br;機材を準備するので、もう少々お待ちください。| |~〇×(主人公)|は、はい……!| |~ナギ|ヒメ、緊張している?| |~〇×|はい。まさか、こんな大掛かりな撮影だとは&br;思ってなかったので。| |~〇×|(紅丸さんに頼まれて、&br;ブライダルフェアのモデルの代役を引き受けてみたけど……。)| |~〇×|撮影じゃなくて、本物の結婚式みたいですね。&br;こんなにちゃんと準備するなんて知りませんでした……。| |~〇×|あ、そうだ。&br;今日は付き合わせてしまって、すみません。| |~〇×|新郎役の代役も探して欲しいって言われて、&br;真っ先にナギさんの顔が浮かんでしまって。| |~ナギ|どうして謝るの?&br;ヒメに頼ってもらえて、とても嬉しかったよ。| |~ナギ|それに、ヒメの世界の婚儀というのにも、興味あったしね。&br;僕のたきしーど……姿はどう?| |~〇×|とっても素敵です!| |~ナギ|ヒメも、どれす、とてもよく似合っているよ。&br;こんなに綺麗なヒメが見れるなんて……幸せだな。| |~〇×|ナギさんってば……ふふ。| |~〇×|そう言えば、天界にも結婚式ってあるんですか?| |~ナギ|うん。こういうぱーてぃー、のようなものではないけどね。| |~〇×|どんなふうに行うんですか?| |~ナギ|知りたい?| |~〇×|はい。&br;私の知っているものと、どう違うのかなって。| |~ナギ|そうだね……近いうちに執り行うかもしれないし、&br;君は知っておいた方がいいかもしれないね。| |~ナギ|それにしても、魔界の婚儀のやり方が知りたいだなんて、&br;ヒメは本当に面白い子だね………………。| |~〇×|えっ、魔界って……あの……。| |~〇×|(どういうこと? ナギさんは天界の……。)| |~〇×|え……ナギさん、あっ……!?| #endregion ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|教えてあげるよ、ヒメ。&br;悪魔の婚儀が、どんなものなのかをね。| |~〇×|え……どうしたんですか!?&br;その黒い羽根……!| |~〇×|(まるで悪魔みたい……?&br;でもまさか、そんなことって……!)| |~ナギ|混乱しているようだね。&br;まぁ、仕方ないか。| |~ナギ|君が今まで信じてくれた僕という存在は、&br;すべて嘘だったんだから。| |~〇×|嘘って、それじゃナギさんは……?| |~ナギ|僕の正体は、魔界を支配する帝王さ。| |~〇×|そんな……!&br;だってナギさんは神様だって……。| |~ナギ|ぜーんぶ嘘だよ。だって最初に明かしていたら、&br;ヒメは僕の元に、還って来てはくれなかったよね?| |~ナギ|悪魔だなんて言ったら君はきっと……&br;僕を遠ざけていたはずだよ。| |~ナギ|それに人を騙すことは、&br;悪魔の僕にとってはこの上ない快感だからね。| |~ナギ|フフフ、君のその絶望に満ちた不安げな顔……たまらないよ。&br;さあ、おいで……×……。| |~〇×|(あ、体が勝手に引き寄せられてく……!)| |~ナギ|もう逃がさないよ、ヒメ。&br;君は僕だけのものなんだ。永遠に、ね――| |~ナギ|僕が何者であれ、&br;君と結ばれることは、古の時から受け継いだ宿命なんだ。| |~〇×|逃げるだなんて、そんなこと……、&br;私がするはず……ないじゃないですか。| |~ナギ|え……?| |~〇×|(たとえナギさんが悪魔でも……。&br;私の大切な人に変わりはないんだから……。)| |~ナギ|君は……自分の意志で、僕を選んでくれるっていうの?| |~〇×|……はい。だってナギさんは、ナギさんですから。| |~ナギ|……驚いたよ。でも、とても嬉しいな。| |~ナギ|今……ものすごく幸せな気分だよ。&br;悪魔が幸福を得るなんて、なんだか滑稽だけどね。| |~ナギ|さすがは僕のヒメだ。さぁ、行こう……。| |~〇×|(少し怖いけど、でも、これでいいんだ……よね?)| |~ナギ|漆黒の闇に包まれた魔界で、今度こそ――&br;誰にも邪魔されずに二人だけの愛を育もう。| |~ナギ|君は僕だけの……ヒメになるんだ。&br;永遠にね――| #endregion ----- **無人島ロマンス [#SR08] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |~〇×|(リゾートに招待されたはずが、着いた先は無人島で、&br;肝試しをすることになるなんて……。)| |~〇×|きゃあああっ!| |~ナギ|落ち着いて、ヒメ。これは布だよ。&br;それに――| |~ナギ|僕とヒメはこうして赤い糸で繋がっているんだから、&br;怖がらなくていいんだよ。| |~〇×|(あ、赤い糸っていうか、&br;手錠でナギさんと繋がっているんだよね……。)| |~〇×|(だけど、きっとナギさんは私を勇気づけるために&br;そう言ってくれてるんだし……。)| |~〇×|そ、そうでした。&br;ナギさん、ありがとうございます。| |~〇×|(なんだか恥ずかしいけど、ナギさんが近くにいるおかげで&br;あまり怖くないし、手錠があってよかったかも?)| |~ナギ|……。&br;ねえ、ヒメ。| |~〇×|なんですか?| |~ナギ|赤い糸は運命で結ばれたふたりを繋ぐものなんだよね。| |~〇×|はい。そう言われてます。| |~ナギ|僕たちにはきっと運命の赤い糸があるけど、&br;こうやって目に見えてるとなんだかちょっと嬉しいね。| |~ナギ|ごーるをしたら外すみたいだけど、もったいないな。&br;簡単に壊れそうにないし、くっついていられるし。| |~〇×|……!| |~ナギ|ふふ、それに、今みたいな&br;ヒメの可愛い反応がたくさん見られる。| |~〇×|(やっぱり、恥ずかしいかも……。)| |~〇×|そ、それより、お化けはなかなか見つからないですね。| |~ナギ|うーん、そうだね。お化け、会ってみたいんだけどな。| |~〇×|(そう、ナギさんはこの肝試しで&br;絶対にお化けに会いたいって言ってるんだよね……。)| |~〇×|(ナギさんのお願いは叶えてあげたいけれど、お化けが&br;もし本当にいたら……うう、あまり考えないようにしよう!)| |~ナギ|ん?これは……。| |~〇×|布?誰かの落とし物でしょうか。| |~ナギ|もしかしたら、お化けの落とし物かもしれないね。&br;そうだ!これ、届けてあげよう。| |~〇×|え?| |~ナギ|お化けも困っているかもしれないしね。| |~〇×|……ふふ、そうですね。| |~〇×|(ナギさん、優しいな。なんだかナギさんと話していると&br;お化けも怖いものじゃないって思えてくるかも……。)| #endregion //---------- ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|うーん、お化けは隠れるのが得意みたいだね。&br;全然、見つからないよ。| |~〇×|そうですね……。| |~ナギ|あっ!| |~〇×|(な、なに!?また新しい仕掛け?&br;それともまさか本当に――!?)| |~ナギ|来て、ヒメ。&br;ほら、こっち。| |~〇×|え……?これって、ハイビスカスの花?| |~ナギ|うん、すごく綺麗に咲いているね。&br;まるでヒメに見てもらうために咲いていたみたいだよ。| |~〇×|わ、私にですか?| |~ナギ|うん、きっとそうだよ。&br;だからこんなに綺麗に咲いているんじゃないかな。| |~〇×|(確かに、夜空の下で見るハイビスカスの花は&br;見たことないくらい綺麗だけど……。)| |~〇×|お化けの忘れ物を届けようとしているナギさんの優しさへの&br;ご褒美、なんじゃないですか?| |~ナギ|僕へのご褒美?| |~ナギ|ふふふ。本当にヒメはもう……。| |~ナギ|そうだとしたら、ご褒美をくれた誰かさんに&br;感謝しなくちゃね。| |~〇×|感謝、ですか?| |~ナギ|うん。こうやって&br;ヒメと一緒に眺める機会を与えてくれたからね。| |~〇×|ナギさん。| |~〇×|(花を眺めるナギさんの横顔、月の光のせいか&br;いつもよりも神秘的で、すごく綺麗だな……。)| |~ナギ|だけど、この花よりもずっとヒメのほうが綺麗だ。| |~〇×|(ナギさんの手が頬に。)| |~〇×|ナ、ナギさん……。その……。| |~〇×|!?&br;な、なに!?| |~ナギ|ふふ、嬉しいなあ。&br;ヒメが僕の腕の中に自分から来てくれて。| |~〇×|あっ。| |~〇×|(物音に驚いて思わず腕にしがみついちゃった。&br;ここで離れても不自然じゃないけど……。)| |~〇×|えっと……。&br;少しだけ、このままでもいいですか……?| |~ナギ|ふふ、変なヒメ。僕が断るはずないのに。| |~ナギ|だけど、お願いしてくれるヒメは&br;今日の中で一番可愛いね。| |~〇×|……あ、あの!やっぱり予定より&br;時間がかかってると思うので、ゴールを目指しませんか!?| |~ナギ|ふふっ、そうだね。&br;そろそろごーるに向かおうか。| |~ナギ|りぞーとについたらたくさん遊ぼうね、ヒメ。| #endregion ----- **花を育てる手 [#SR09] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |>| | |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|&br;| |①|>|CENTER:~選択肢1| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |②|>|CENTER:~選択肢2| |~|~|| |~|~|| |~|~|| #endregion //---------- ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~| | |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|&br;| |①|>|CENTER:~選択肢1| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |②|>|CENTER:~選択肢2| |~|~|| |~|~|| |~|~|| #endregion ----- **夢見Night [#SR10] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|ヒメ、まだ起きてるかな?| |~〇×|……ナギさん? こんな夜中にどうしたんですか?| |~ナギ|いや……たいしたことじゃないんだけど……。&br;気になることがあってね。| |~ナギ|すこし、いいかな?| |~〇×|(なんだろう、こんな夜中に話だなんて。&br;やっぱりなにか大変なことが起きたんじゃ?)| |~ナギ|ふふっ、ヒメ、すごく心配そうだね。&br;でも、そんなにたいした話じゃないから大丈夫だよ。| |~〇×|で、でも、トラブルがあったとかじゃ……。| |~ナギ|とらぶる? そうじゃなくて――&br;昼間、皆が話をしていたよね?| |~〇×|(昼間って……あ。&br;みなさんが怖い話をしていたんだっけ……。)| |~〇×|もしかして、怖い話のことですか?| |~ナギ|そうそう、それだよ。| |~ナギ|最後まで聞けなかったから、&br;あの後どうなったんだろう、って思って。| |~ナギ|それで気になって眠れなくなっちゃって……。&br;よかったら、続きを聞かせてくれないかな。| |~〇×|ふふ、そういうことだったんですね。&br;まだあの後も長いので……よかったら部屋にどうぞ。| |~ナギ|ありがとう、お邪魔させてもらうよ。| |~ナギ|ところで、ヒメ。&br;そのかわいい服はなに?| |~〇×|え? これですか?&br;パジャマですよ。| |~ナギ|ぱじゃま……?| |~〇×|はい。寝る時に着るもので――&br;ナギさんは着たことありませんか?| |~ナギ|うん。すごく柔らかそうで……。&br;動きやすそうだね。| |~〇×|(ナギさん、パジャマに興味があるのかな?&br;あ、それなら――)| |~〇×|ナギさん、よかったらもう一着あるんですが、&br;着てみませんか?| |~ナギ|同じものがあるの?| |~〇×|はい。これ、どうぞ。| |~ナギ|これは……ヒメが着ているのと同じ柄だね。| |~〇×|はい。今このパジャマしかなくて……。&br;お揃いになっちゃいますけど。| |~〇×|あ、でも……男性用にしては、&br;少し可愛すぎましたか……?| |~ナギ|ううん。ヒメとお揃いだなんて、嬉しいよ。&br;さっそく着てみるね。| #endregion //---------- ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|どうかな?| |~〇×|ふふ、すごくよく似合ってます。| |~ナギ|着心地も悪くないし、なにより――ヒメからの&br;贈り物だっていうのが、嬉しいな。| |~〇×|(喜んでくれているみたいで、よかった!)| |~ナギ|それで、さっきの話だけど……。| |~〇×|怖い話ですね。&br;あれは、あの後、| |~ナギ|そっか。&br;そういう話なんだね。| |~ナギ|でも……僕は怖いというより、&br;その幽霊の気持ちもわかる気がするなあ。| |~〇×|そうですか?| |~〇×|(私が知ってる中では、&br;かなり怖いほうだと思ったんだけどな……。| |~ナギ|ヒメは、もっと怖い話を知ってるの?| |~〇×|たくさんありますよ。&br;例えば――| |~ナギ|なるほど……うん。&br;すごく興味深い話だったよ。| |~〇×|全然怖くなかったですか?| |~ナギ|うーん……ヒメが話してくれたお化けより、&br;生きている人間の方が恐ろしいこともあるよ。| |~〇×|たしかに……。| |~ナギ|それに、一生懸命話してくれるヒメが可愛くて&br;怖くなかったよ。| |~〇×|え……! そ、それはなんだか&br;嬉しいようながっかりしたような複雑な気持ちに……。| |~ナギ|ふふふ。ごめん。&br;ヒメのお話を聞けるのが楽しくて。| |~ナギ|ねえ、ヒメ。他にもあるなら、もっと聞かせて。| |~〇×|わかりました。……でも、私ばかり話すのも申し訳ないので、&br;ナギさんの話もたくさん聞かせてください。| |~ナギ|僕の? うん、ヒメが聞きたいって言うなら、喜んで。| |~ナギ|例えば僕が本当に見た霊たちに聞いた、&br;実録・怖い話とか……。| |~〇×|そ、それは眠れなくなりそう……。| |~ナギ|ふふ、今夜は夜通しお話していようか。&br;楽しみだね、ヒメ。| #endregion ----- **ハロウィン [#SR11] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|ヒメ、もう平気かい?| |~〇×|ご心配おかけしてすみません。&br;大丈夫です……。| |~ナギ|それならよかった。| |~ナギ|それにしても、まさか僕の姿を見た瞬間、&br;腰を抜かすとは思わなかったよ。| |~〇×|だって、ナギさんがそんな本格的な&br;死神の仮装をしてくるとは思わないじゃないですか。| |~〇×|しかも夜、突然部屋をノックして来たから……。| |~ナギ|ふふ……そうだね、ごめんね。| |~ナギ|はろうぃんと言えば、仮装って聞いたんだよ。&br;だから僕も気合を入れて準備したんだ。| |~ナギ|それにしてもあんなに驚いてくれるなんて……| |~〇×|(ナギさん嬉しそう……驚きすぎて少し恥ずかしかったけど、&br;そんなに準備したのなら、結果的によかったかも。)| |~ナギ|あっ……そういえば、これを言い忘れてた。| |~ナギ|とりっくおあとりーと。&br;お菓子をくれないといたずらするよ。| |~〇×|もういたずらされたような気分なんですけど……。| |~〇×|(ナギさんのいたずらって何されるかわからないから、&br;ちゃんとお菓子を渡した方がいいかもしれないな。)| |~ナギ|お菓子、用意しているかい?| |~〇×|はい、ちょうどありますよ。どうぞ!| |~ナギ|ありがとう、ヒメ。&br;じゃあ次はいたずらするね。| |~〇×|えっ?| #endregion //---------- ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|……あれ? ヒメ、どうしてそんなに驚いているんだい?| |~〇×|ちゃんとお菓子を渡したのに、&br;ナギさんがいたずらもするって言うからですよ。| |~ナギ|お菓子もいたずらもどちらも欲しいんだ。| |~ナギ|ふふ、せっかく死神の衣装を着ているから、&br;死神になりきっていたずらしてみようかな。| |~〇×|死神っぽいいたずらって、いったい何を……きゃっ!?| |~ナギ|はろうぃんの、西洋の死神は、&br;鎌を持った姿で描かれていることが多いんだ。| |~ナギ|僕の指先を鎌だと思ってほしい。&br;ヒメの肌の上を、切るように、指を滑らせて……。| |~〇×|く、くすぐったいです。| |~ナギ|ふふ、死神の鎌から逃れるためには、&br;何か別の魂を捧げなければいけないんだ。| |~ナギ|ヒメの代わりの魂だよ。&br;愛おしくて、見ているだけで甘く溶けそうな……。| |~〇×|甘く溶けそうな……?| |~〇×|あっ、そういえばさっき渡したお菓子の中に飴が……。| |~ナギ|……あはは! これはヒメに一本取られちゃったな。| |~ナギ|だけどね、ヒメ。ヒメは飴なんかよりも&br;ずーっと甘いんだよ。| |~〇×|そ、そうなんですか……? でも、どうしたら……。| |~ナギ|うーん、そうだね……。あ、ヒメが食べさせてくれたら、&br;少しだけヒメの魂に近付くかも。| |~〇×|た、食べさせる、ですか?| |~ナギ|うん、そうだよ。&br;はい、あーん。| |~〇×|あーん……。&br;あっ……!| |~〇×|(ナギさん、私の指を……!)| |~ナギ|……うん、甘い。| |~ナギ|ねえ、もっとちょうだい……?| #endregion ----- **かけがえのない時間 [#SR12] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |>|1周年パーティーから数日後――| |~〇×|あ、見てください、ナギさん!海が見えますよ!| |~ナギ|本当だね。もっと近くまで行ってみようか。| |~〇×|はい!| |~〇×|(今日はナギさんに誘われるまま、「でーと」に連れて来て&br;もらったけど……。)| |~ナギ|……。| |~〇×|……どうしたんですか、ナギさん。| |~ナギ|ん?何が?| |~〇×|さっきから、すごく見つめられている気がするので……。| |~ナギ|見ていたらダメ?| |~〇×|ダメではないですけど……。| |~ナギ|そっか。ふふっ、よかった。| |~〇×|(ここに来るまでの間、電車に乗っているときからそうだった。&br;私をじっと見て、ただ静かに微笑んでるだけ。)| |~〇×|(理由を聞いてもはぐらかされるし、一体どうしたんだろう?)| |~〇×|あ……ナギさん、向こうにカモメがたくさんいますよ。| |~ナギ|かもめ?| |~〇×|向こうにいる白っぽい鳥です。&br;近くで見てみませんか?| |~ナギ|うん。| |~〇×|はー、びっくりした……!| |~ナギ|あっという間にかもめに囲まれてしまったね。| |~〇×|はい。あんなに頭上すれすれを飛ぶなんて思いませんでした。&br;でも、可愛くて楽しかったです!| |~ナギ|ふふっ。| |~ナギ|……ん?あれは何かな。&br;×、行ってみよう。| |~ナギ|れんた……さいくる?| |~〇×|あ、ここで自転車が借りられるんですね。| |~〇×|ほら、見てください。あそこに乗っている人がいますよ。| |~ナギ|本当だ。ずいぶん気持ちよさそうだね。&br;僕も乗ってみたいな。| |~〇×|そうですね、二人でレンタルしましょうか。| |~ナギ|へえ……これが「自転車」かぁ。| |~〇×|はい。&br;……ところでナギさん、自転車に乗ったことは……。| |~ナギ|みんなこんなふうにして乗っていたよね。&br;足をここに置いて、こう……!| |~ナギ|わっ!| |~〇×|……!ナギさん、ブレーキ!ブレーキかけてください!| |~ナギ|わわわ……わぁ!| #endregion //---------- ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~ナギ|わわわ……わぁ!| |~〇×|ナギさん!| |~〇×|大丈夫ですか!?どこかケガは……。| |~ナギ|平気だよ。&br;ふ、ふふ……あはは!| |~〇×|(わ、笑ってる。これなら大丈夫そうかな。)| |~ナギ|はあ……面白かった。| |~ナギ|それに、君に抱き起こしてもらえるなんて役得だな。&br;このまま、少し休憩させて。| |~〇×|えっ!?あ、あの……。| |~〇×|(これって膝枕……。)| |~ナギ|…………。| |~〇×|ナギさん……?| |~〇×|(また、じっと見つめてる……?)| |~ナギ|×……。| |~ナギ|実はね……。&br;ヒメのことを忘れてしまう夢をみたんだ。| |~ナギ|目覚めた瞬間すごく恐ろしかった……。| |~〇×|(ナギさんは、あのループ事件のとき、&br;私のことを忘れてしまっていた。)| |~ナギ|……車窓に流れていく景色を眺める横顔。きらめく海や、&br;羽ばたくかもめを見つめる瞳。| |~ナギ|そして今こうして、僕を心配して慌てる君の顔も……。| |~ナギ|全部、記憶に焼きつけたよ。これでもう、二度と忘れないね。| |~〇×|ナギさん……。| |~〇×|(ずっと私を見つめていたのは、そういうことだったんだ……。)| |①|>|CENTER:~私も忘れません| |~|~〇×|私も、絶対に忘れません。ナギさんのこと……。| |~|~ナギ|×に忘れられたら、きっと僕は泣いてしまうな。| |~|~ナギ|僕が言えたことじゃないけれど……約束だよ。&br;絶対に、忘れないで。| |~|~〇×|約束します。| |~|~〇×|(ナギさんと過ごした時間を忘れないように……。&br;しっかり胸に刻み込んでおこう。)| |②|>|CENTER:~ありがとうございます| |~|~〇×|ありがとうございます。| |~|~ナギ|お礼を言うのは僕のほうだよ。僕と一緒にいてくれて、&br;ありがとう。| |~ナギ|これまでの1年も、これからの1年も&br;その先もずっと……。| |~ナギ|君と過ごす時間は、僕にとってかけがえのないものなんだ。&br;だから、どんな些細なことでも忘れずに覚えていたい。| |~〇×|はい……私もです。| |~ナギ|……改めて。マネージャー1周年おめでとう、×。| #endregion //---------- ''スペシャル'' #region(ネタバレ注意) Episode:ANNIVERSARY〜ナギ編〜 |>|臨海公園でのデートからしばらく――| |~〇×|……到着!| |~ナギ|ふう……慣れてしまうと意外に簡単だね。| |~〇×|最初はバランスをとるのが難しかったりしますけど、&br;ナギさんはあっという間に乗りこなしちゃいましたね。| |~〇×|(この間のデート以来、ナギさんの挑戦心に火がついてしまって、&br;道場の敷地内で練習していたけど……。)| |~〇×|(さすがに普段、鍛えているだけのことはあるな。&br;道場からここまで危なっかしいこともなかったし。)| |~〇×|……!| |~ナギ|まるで、君と風になってるみたいだった。&br;自転車って気持ちがいいね!| |~〇×|は、はい。……あの、ナギさん……。| |~ナギ|あ、そうか。×は人前で僕に抱き締められるのは&br;恥ずかしいんだよね。| |~ナギ|僕は全然構わないのに、不思議だな。| |~ナギ|喉が渇かない?あそこのべんちで少し休憩しよう。| |~〇×|そうですね。| |~ナギ|自転車って不思議だよね。こんな単純なからくりで動いているのに、&br;風を切って走る感動を与えてくれる……。| |~ナギ|こんなに素晴らしい乗り物があるなんて知らなかったな。| |~〇×|ふふ……そうですね。これまで、自転車のことをそんなふうに&br;考えたことはありませんでしたけど……。| |~〇×|ナギさんの考え方、とても素敵だと思います。| |~ナギ|それを言うなら君のほうだよ、×。| |~ナギ|君はいつも僕に新しい気づきを与えてくれる。| |~ナギ|自転車だって、君と一緒じゃなければ&br;乗りたいなんて思わなかっただろうな。| |~〇×|ナギさん……。| |~〇×|……今日は道場からこの公園までの距離でしたけど、&br;次はもっと遠出をしてみてもいいかもしれませんね。| |~ナギ|僕も同じことを考えていたよ。これに乗って、&br;もっと色んな場所に行ってみたい、って。| |~ナギ|街にも、山にも、海にも。……天界にだって。| |~〇×|ふふ。天界まで行くには、空を飛ばないといけませんね。| |~ナギ|そうだね。でも、きっとそれも楽しいはずだよ。| |~〇×|(自転車で空を飛ぶ、なんて&br;普通に考えれば途方もない話なのに……。| |~〇×|(ナギさんが言うと、いつか実現できてしまうような気がする。)| |~〇×|……行けるといいですね。| |~ナギ|いつか一緒に行こう。自転車に乗って、あの空の果てまで……。| #endregion ----- **PROTECT U [#SR13] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |>|アーティスト写真撮影後| |~〇×|(どうなるか不安だったけど、無事撮影が終わってよかった……。)| |~〇×|(それに……カメラの前に立つナギさん、すごく――)| |~カメラマン|あ、〇さん!&br;今日はありがとうございました。すごくいい写真が撮れましたよ。| |~〇×|お疲れ様です!&br;写真、私にも見せてもらえますか?| |~カメラマン|もちろんです! 今のところこれが一押しなんですけど……。&br;ナギさんいいですね。なんだか不思議な雰囲気がある。| |~カメラマン|今までいろんな人たちを撮ってきましたけど、&br;その誰とも違う空気があるというか……。| |~カメラマン|もっといろんな写真を撮ってみたくなりました。| |~???|だったら今度、ヒメと一緒の写真を撮ってもらおうかな。| |~〇×|っ、ナギさん!?| |~ナギ|お待たせ、ヒメ。着替え終わったよ。| |~カメラマン|ははっ、いいですね。&br;〇さんと一緒なら今日とはまた違う表情が撮れそうです。| |~ナギ|あ、でもやっぱりだめだ。僕といるときのヒメは&br;とっても可愛いから、君には見せてあげない。| |~〇×|っ! ナギさん、何言ってるんですか!| |~ナギ|そういう事だから、ごめんね?| |~カメラマン|ふふっ、そういう事なら仕方ないですね。&br;またの機会を狙う事にします。| |~カメラマン|それじゃあ〇さん、ナギさん、今日はお疲れ様でした!| |~ナギ|うん、お疲れ様。| |~〇×|また連絡します! ありがとうございました!| |~ナギ|これで『音楽活動』は全部おしまいだよね?| |~〇×|はい。今日はおしまいです。| |~ナギ|じゃあこの後、僕と一緒に出かけよう。| |~〇×|いいですよ。どこに行きましょうか?| |~〇×|(音楽活動を決めてからずっとバタバタしてたから、&br;こうやってナギさんと二人で出かけるの久しぶり……。)| |~ナギ|そうだね……行ってみたいところはたくさんあるけど、&br;今日はヒメに決めてほしいな。| |~〇×|私に、ですか?| |~ナギ|今日まで頑張ってきたご褒美に、&br;君に僕のことをえすこーとしてほしい。| |~ナギ|どうかな?| |①|>|CENTER:~任せてください!| |~|~〇×|わかりました。私に任せてください!| |~|~〇×|きっと楽しめる場所に案内します。| |~|~ナギ|ふふっ、さすがヒメ。頼りになるな。| |②|>|CENTER:~私に出来るでしょうか……?| |~|~〇×|私にナギさんが楽しめる場所を案内出来るでしょうか……?| |~|~ナギ|そんなに難しく考えなくて大丈夫。| |~|~ナギ|だって、僕を世界で1番楽しませられるのは&br;君っていう存在そのものなんだから。| |~|~〇×|ナギさん……わかりました。&br;頑張ってみます!| |~〇×|うーん、ここから近い場所だと――| #endregion //---------- ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~〇×|さっきまで撮影していた展望台に行くのはどうですか?&br;撮影の時間がつまっていてあまり見られなかったですし。| |~ナギ|そうだね。あそこからなら渋谷の街が一望出来て楽しいかも。| |~〇×|あとは……プラネタリウムとか。あ、VR体験もいいかも!&br;前にテレビで見て気になってたんです!| |~ナギ|ふふっ、面白そうだね。| |~〇×|それからナギさんが気になりそうなところだと……お笑いライブ&br;っていうのもありますね。私も行ったことないんですけど――| |~ナギ|うんうん。それから?| |~〇×|つ、……あの、ナギさん?| |~ナギ|なんだい、ヒメ。| |~〇×|なんだいって……私の手、どうして撫でてるんですか……?| |~ナギ|どうしてって、そうしたかったから。&br;他に理由がいるの?| |~〇×|……私、ナギさんに楽しんでもらいたくて&br;どこに行こうか一生懸命考えてたんですよ……?| |~ナギ|うん、知ってるよ。&br;僕の為に色々考えてくれるヒメの横顔、とても可愛かった。| |~ナギ|ありがとう。| |~〇×|……っ!| |~ナギ|あはは、顔真っ赤だね。触ってみてもいい?| |~〇×|そ、れは……!| |~ナギ|ふふっ、熱いねヒメ。&br;これ、僕のせいかな? そうだと嬉しいんだけど。| |~〇×|……全部、ナギさんのせいです。| |~ナギ|あはは! そっか、全部か。それは光栄だなあ。| |~〇×|……あの!&br;ナギさんはどこか行きたい場所ないんですか!?| |~ナギ|僕はどこでもいいよ。&br;君と一緒ならどこへでも行きたい。| |~ナギ|何を見ても君と一緒なら楽しいんだ。&br;君と一緒だっていうだけで、見慣れた景色も輝いて見える。| |~〇×|(……悔しいけど、それは少しわかる気がする。)| |~〇×|……わかりました。&br;じゃあ目的地は決めずにお散歩にしましょう。| |~ナギ|お散歩?| |~〇×|はい。&br;気の向くままに歩いて、気になるものがあったら寄り道して。| |~〇×|それで、ナギさんには&br;今の世界がどういう風に見えているのか教えてください。| |~ナギ|今の僕が見てる世界か……。&br;それは楽しい散歩になりそうだね。| |~〇×|そうでしょう?| |~ナギ|何か素敵なものが見つかるかな?| |~〇×|見つかりますよ、きっと。&br;私とナギさん、二人一緒なんですから。| #endregion ----- **1stアニバーサリー [#SR14] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |~〇×|よし、ここの掃除は終わり。&br;次は……。| |~ナギ|ヒメ、今日は休日だって聞いて会いに来たよ。| |~〇×|ナギさん! こんにちは。&br;お茶、淹れましょうか。| |~ナギ|ありがとう。でも、その前にちょっといいかな? &br;それとも、今は忙しい?| |~〇×|いえ、ちょうど一区切りついたところですから &br;大丈夫ですよ。| |~ナギ|それなら良かった。&br;ヒメを癒すために用意したものを見てほしくて。| |~ナギ|置いてある場所まで案内するから、&br;ちょっと目を瞑ってくれる?| |~〇×|? ……わかりました。| |~〇×|(一体、何を用意してくれたんだろう? &br;……ん? ナギさんが私の手を握って……。)| |~ナギ|そのままついて来て。&br;ゆっくり行くからね。| |~〇×|はい。でも、どこに行くんですか?| |~ナギ|大丈夫、道場から出るわけではないよ。| |~〇×|(道場を出るわけではないって……? &br;ますます、わからないなあ……。)| |~ナギ|さあ、着いたよ。でも、まだ目を開けてはだめ。&br;ここに座って。| |~〇×|はい……。ん?&br;なんだか、いい匂いがする……。| |~ナギ|ふふ。じゃあ目を開けて……。| |~〇×|あ……。匂いの元はこのお花ですね。| |~ナギ|そう。ヒメのために生けたんだ。| |~〇×|きれい……。&br;それに甘くて、優しい香りがします。| |~ナギ|匂い椿に冬の花々をあしらって香りを合わせてみたんだ。&br;気に入ってくれたかな?| #endregion //---------- ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~〇×|ありがとうございます。&br;この生け花、とても素敵です!| |~ナギ|ふふ、良かった。| |~ナギ|本当はどこかに花を愛でに行こうと思ったんだ。&br;でも、今は時期じゃないからね。| |~ナギ|それで、どうしようかと思った時に &br;この橋が目に留まったんだよ。| |~ナギ|こんなにきれいに咲いてくれたんだし、&br;ヒメにも見てほしいと思ってね。| |~〇×|え……もしかして、この橋はナギさんが&br;育てたんですか?| |~ナギ|うん、そうだよ。| |~〇×|そうだったんですね……。&br;こんなにきれいに育てられるなんて、すごいです……!| |~〇×|見た目にも香りにも癒されます。| |~ナギ|ふふ……あ、そうだ。&br;もう一つヒメのために考えてきたことがあったんだ。| |~ナギ|ヒメ、ここに横になって。| |~〇×|え……ここって……。&br;ナギさんの膝、ですか?| |~ナギ|うん。ほら、おいで。| |~〇×|(ナギさんの膝枕……。&br;距離も近いしドキドキする……!)| |~〇×|えっとそれじゃあ、失礼します。| |~ナギ|ヒメは働き者だね、よしよし……。| |~〇×|(わ……ナギさんの手が頭を撫でて……。&br;優しくて気持ちいい……。)| |~ナギ|いつも頑張ってるね、よしよし……。&br;こうすれば癒されるって、雑誌に書いてあってね。| |~ナギ|……でも、なんだか赤子をあやしているみたいだ。&br;ヒメの癒しになっているかな……?| |~〇×|はい……。ナギさんの手、心地いいです。&br;それに膝も温かくて……。| |~〇×|(あれ、さっきまで眠気なんてなかったのに……。&br;急にまぶたが……。)| |~ナギ|そっか。それなら良かった。&br;……せっかくの休日なんだしゆっくりおやすみ、ヒメ。| |~ナギ|僕はずっとここにいるからね。| #endregion ----- **新年'21 [#SR15] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |>| | |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|&br;| |①|>|CENTER:~選択肢1| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |②|>|CENTER:~選択肢2| |~|~|| |~|~|| |~|~|| #endregion //---------- ''2話'' #region(ネタバレ注意) |~| | |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|| |~|&br;| |①|>|CENTER:~選択肢1| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |~|~|| |②|>|CENTER:~選択肢2| |~|~|| |~|~|| |~|~|| #endregion ----- *R [#R_story] **FOR YOU [#R_01] ''1話'' #region(ネタバレ注意) |~女性店員|ただいま、クリスマスセール実施中でーす!&br;クリスマスケーキのご予約はぜひ当店で!| |~ナギ|……くりすます?| |~ナギ|(そういえば、前にヨミから聞いた気がするな。)| |~ナギ|(良い行いをした人間の元に、さんたくろーすという&br;老人が夜に贈り物を置いて行く日だとか……。)| |~ナギ|(だとすると、あの女性の仮装は&br;さんたくろーすなのかな?)| |~ナギ|(紅と白の衣装だし、&br;見るからに縁起が良さそうだ。)| |~ナギ|(もちろん、ヒメも贈り物をもらえるんだろうな。)| |~ナギ|(あ。でも、確かヨミの話だと&br;子供しかもらえないと言っていたような……。)| |~ナギ|(だとすると、ヒメはもらえないのかな……。)| |~ナギ|…………。| |~ナギ|そうだ! それなら、&br;僕がヒメのさんたくろーすになろう!| |~ナギ|(そうと決まったら贈り物を考えないと。)| |~ナギ|(何がいいかな?&br;髪留めや櫛、あくせさりー、お香……。| |~ナギ|(いっそ、反物でもいいかもしれないな。&br;さんたくろーすにちなんで、紅白の……。)| |~ナギ|(ふふ、こうして、ヒメのことを考えるだけで&br;心が温かくなる。愛おしくてたまらなくなる……。)| |~ナギ|(ああ、くりすますが待ち遠しいな。)| |~ナギ|(君だけのさんたくろーすになって会いに行くから、&br;待っていてね、ヒメ。)| #endregion ----- &aname(top){上へ戻る}; データ参照プラグイン 入力支援ツールを表示 ▼参照先ページ選択:データを表示 元データの書式(インラインプラグイン)を継承する