〇× | (えっと……お財布、 確かこの辺に置いたと思ったんだけど……。) |
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〇× | あれ……おかしいな……見当たらない。 |
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〇× | ちょっと番頭さんに聞いて―― |
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??? | おっと。 |
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〇× | きゃっ!? すみません……! |
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??? | いえ、こちらこそ……。 |
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??? | って、×ちゃん……? |
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〇× | (へ……この声って……。) |
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〇× | べ、紅丸さん! |
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〇× | どうしてここに……っ!? |
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〇× | (だってここ女湯! しかも何でお風呂上がりの格好なの!) |
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〇× | ふ、服はどうしたんですか!? |
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二階堂紅丸 | 今上がったばかりだから、服は今からかな。 |
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〇× | (そんなここであがったばかりって どういうこと……?) |
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二階堂紅丸 | って、それよりも どうして×ちゃんがここに? |
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〇× | どうしてって、私は……。 |
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① | 忘れ物取りにきました |
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〇× | お財布を置き忘れてしまって、 それを取りにきたんですけど……。 |
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二階堂紅丸 | ここに? |
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〇× | はい、でも置いてた場所に見当たらなくて―― |
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② | 恥ずかしくて黙る |
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〇× | (お財布を取りにきただけだけど……。 恥ずかしくて紅丸さんを直視できない……。) |
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二階堂紅丸 | ×ちゃん? |
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〇× | えっと……その……。 |
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二階堂紅丸 | とりあえず、立ったほうがいいな。 お手をどうぞ。 |
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〇× | は、はい、ありがとうご……えっ? |
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〇× | (慌ててたからよくわからなかったけど、 紅丸さんまだ濡れてる……。) |
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〇× | ひょっとしてここって……。 |
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二階堂紅丸 | もしかして待ちきれず、ここまで迎えに来てくれた? |
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〇× | ここ、お、男湯……!?!? |
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〇× | ごめんなさい!! 私ったら……! そ、外で待ってます! |
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〇× | (び、びっくりした……。 一瞬何が起こったのかと……。) |
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〇× | (はぁ……。でもいくら急いでたとはいえ、 男湯の脱衣所に入っちゃうなんて……。) |
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二階堂紅丸 | ×ちゃん、お待たせ。 |
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二階堂紅丸 | 待たせてごめんね。 |
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〇× | いえ、大丈夫です……。 |
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二階堂紅丸 | はい、忘れ物はこれかな。 |
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〇× | あ、私のお財布! 一体どこに? |
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二階堂紅丸 | 番頭さんが預かっててくれたみたいだよ。 |
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〇× | よかったー……紅丸さん、ありがとうございます。 |
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二階堂紅丸 | ふふっ。 あ、あと、これを×ちゃんにプレゼント。 |
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〇× | え……これは……わぁ、靴が直ってる! |
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二階堂紅丸 | 応急処置ってとこだけど、歩いて帰るぐらいは できるかなって。 |
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〇× | 今日は紅丸さんに助けてもらってばかりですね。 本当にありがとうございます! |
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二階堂紅丸 | 気にしなくていいよ。 俺は×ちゃんの役に立てて嬉しいからね。 |
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二階堂紅丸 | じゃあ、帰ろうか。 |
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〇× | はい! |
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二階堂紅丸 | ところで、さっきなんで男湯の中にいたの? |
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〇× | え、えっと……。 |
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〇× | 女湯に入ったつもりが、急いでたから 開ける扉を間違ってしまったみたいで……。 |
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二階堂紅丸 | それでこっちにいたわけだ。 |
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〇× | はい……まさか男湯だったなんて……。 |
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二階堂紅丸 | …………。 |
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〇× | 紅丸さん? |
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二階堂紅丸 | キミを見つけたのが俺で良かったよ。 もし他の男だったらと思うと恐ろしい。 |
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二階堂紅丸 | それに、キミのびっくりした顔も独り占めできたからね。 本当、他の男にぶつからなくて良かったよ。 |
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〇× | あ、す、すみません……ご心配おかけして……。 |
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〇× | (か、顔が熱い……。) |
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二階堂紅丸 | 気にしないで。さあ、このまま変な男が寄り付かないよう、 帰り道もしっかりガードして行くからね。 |
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二階堂紅丸 | 安心して、一緒に帰ろう。×ちゃん。 |
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