さまざま腐敗に喘ぐ大都市ゴッサム・シティ。大企業ウェイン産業社長の御曹司ブルース・ウェインもまた、腐った街とそこに住む一人の男によって両親を奪われる。復讐を誓ってから十数年後、犯人は釈放されるが、黒幕であるマフィアのボス、カーマイン・ファルコーニによって殺される。カーマイン・ファルコーニに会いに行くも、自らの無力さを痛感するだけだった。
行き場を失った復讐心、両親の死への罪悪感、犯罪者の心理の探求、腐敗しきった街で犯罪と戦う方法…。様々な葛藤を胸に秘めながら、世界中を巡る旅に出た彼は、放浪の果てにたどり着いたヒマラヤの奥地で、ヘンリー・デュカードと名乗る男と出会う。悪と戦う力を手に入れるには超然的な存在になる必要があると説く彼に導かれ、ブルースは謎の人物ラーズ・アル・グールと彼の率いる“影の同盟”という組織に接触する。 |