防具_シリーズ_重装 のバックアップ(No.2)
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伝家の大鎧
伝家の大鎧(てんかのおおよろい)は、武門の家に代々伝えられてきた品と思われる甲冑。戦国時代には大量生産に適した甲冑である当世具足が主流となっていたが、先祖代々の鎧を持つ武士は誇りとともにそれを用いた。
兜(かぶと)は、長烏帽子形に日輪の前立があしらわれている。左右に跳ね上がるように付く吹返は、頭部の保護と共に威儀的な意味合いが強い。付属する白髭の面具は「烈勢面頬(れっせいめんぼお)」と呼ばれ、怒りに満ちた表情が見る者を威圧する。
胴(どう)は、紺糸を素懸威した四枚胴。腰に締められた朱色の太い緒が、着用者の力強さを誇示する。
籠手(こて)は、篠と呼ばれる細長い鉄板が隙間なく綴られ、見る者に堅牢な印象を与える。
膝甲(ひざよろい)は、前後六枚の草摺の下に大判の佩楯を垂らす。その重厚な佇まいは、見る者を畏怖させる。
脛当(すねあて)は、黒塗の小札を綴ったもので、当世具足ではあまり見られない様式。見る者が見れば、その価値に気づくことだろう。
野武士の大鎧
野武士の大鎧(のぶしのおおよろい)は、山野に潜伏して近隣から略奪を働いた、武士くずれのならず者が着用した鎧。
兜は、吹返のない簡素な形状の筋兜。手入れされておらず、細かい傷や汚れが付いている。
胴は、鉄の板をつなぎ合わせて作られている。手入れされておらず、細かい傷や汚れが付いている。
籠手は、鉄の板をつなぎ合わせて作られている。多くの戦を経て、細かい傷や返り血の痕跡がある。
膝甲は使い込まれているようで腰を守る草摺(くさずり)の鉄はくすんでおり、太腿を守る佩楯には古い血の跡がかすかに滲んでいる。
脛当は薄汚れており、束ねた鉄の板には泥や古い血の跡がこびりついている。
寄騎衆の鎧
寄騎衆の鎧(よりきしゅうのよろい)は、寄騎の立場にあった武士が着用した具足。寄騎とは「与力」とも書き、大名の直臣ながら特定の有力家臣(寄親)の指揮下に置かれた武将。戦場では一軍の将として騎乗していることが多いため、鎧も騎乗戦闘を想定した作りとなっている。
兜は、実用性を追求した越中頭形(えっちゅうずなり)兜。寄親を憚ってか前立は付けられていない。
胴は、鉄板を鋲留めした鉄錆地塗の桶川胴。余計な装飾を廃した堅牢な作りとなっている。
籠手は、左右の袖が繋がった篠籠手。上腕部は当世袖の下に、さらに篠金物が縫い付けてあり、重量はあるが堅牢な作り。
膝甲は、素懸の草摺(くさずり)の下に佩楯(はいだて)。騎乗時は腰下を徒歩武者に狙われることが多いため、特に重厚な作りとなっている。
脛当は、鉄製の筒脛当。重みはあるが強靭に作られている。
美濃宿老の鎧
美濃宿老の鎧(みのしゅくろうのよろい)は、斎藤家の重臣として遇されていた美濃国の有力土豪が着用したとされる当世具足。なかでも稲葉・安藤・氏家の三家が権勢を誇り、美濃三人衆と呼ばれた。
兜は、黒漆塗の筋兜。左右に巨大な角状の脇立てを設け、見る者を威圧する。後頭部と首を保護する錣(しころ)は、湾曲した五枚の板を黒糸で威した饅頭錣。
胴は、黒漆塗の桶川胴。わずかな装飾として、縁起の良いニ重叶(にじゅうかのう)に結んだ飾り紐を、胸部から二本下げている。
籠手は、篠金物を綴った籠手を、紫色の紐で締めている。肩から上腕の部分は、袖と合わせて二重に保護されている。
膝甲は、黒漆塗この短めの草摺(くさずり)と、板札を紫色の糸で威した佩楯(はいだて)。佩楯は激戦の破損を防ぐため、外枠に特殊な金具を用いて耐久性を強化している。
脛当は、鉄地黒漆塗の筒脛当。赤い縄で締め、足回りをすっきりとまとめることで、機動力を高めている。
御供衆の鎧
御供衆の鎧(おともしゅうのよろい)は、室町時代の将軍の行列に随行する職責である御供衆の一人が使用したと伝わる甲冑。
兜(かぶと)は、黒漆塗の頭形兜(ずなりかぶと)。鉢の作りは頑丈で、実戦であまり意味がないとされる吹返を廃するなど、実用本位な作り。頭立に飾られた山鳥の尾は一見奇抜だが、軽量で邪魔にならない上に、広い戦場でもよく目立つため、合理的な装飾と言える。
胴(どう)は、鉄板を黒革で包んだ二枚胴。袖もつかず構造も簡略化されているが、軽量で動きやすい。また、見た目が地味な分、上に重ねる陣羽織が映えるのも特徴で、上質な陣羽織を着用することで家格の高さを顕示した。
籠手(こて)は、黒塗の鉄板三枚を繋いだ筒籠手。いざとなれば将軍を守る役目を負うため、十分な防御性能を持たせてある。
膝甲(ひざよろい)は、長めの草摺りを胴から下げる。作りは幅広の鉄小札を太めの緒で威した「大荒目(おおあらめ)」。古式の大鎧によく見られるもので、着用者の出自が由緒あする武家であることをさりげなく主張する。
脛当(すねあて)は、黒塗の鉄板四枚を繋いだ筒脛当。いざとなれば将軍を守る役目を負うため、十分な防御性能を持たせてある。
武将の大鎧
武将の大鎧(ぶしょうのおおよろい)は、一軍を率いるひとかどの武将が着用した鎧。
兜は、蘇芳(すおう)で染めた糸を用いた赤糸威である。獅子頭の前立と、水牛の角の脇立で飾られ、髭が付いた面具で顔を覆っている。
胴は、蘇芳(すおう)で染めた糸を用いた赤糸威である。一枚の鉄板で出来ており、重く頑丈で装飾性が高い。雪の下胴の名があり、仙台藩で多く使われたため仙台胴とも呼ばれた。
籠手は、蘇芳(すおう)で染めた糸を用いた赤糸威である。
膝甲は、蘇芳(すおう)で染めた糸を用いた赤糸威である。腰を守る草摺(くさずり)、太腿を守る佩楯(はいだて)が付いている。
膝当は、蘇芳(すおう)で染めた糸を用いた赤糸威である。腰を守る草摺(くさずり)、太腿を守る佩楯(はいだて)が付いている。

































































