胡乱舎猫支店/P
Last-modified: Wed, 24 Jun 2020 23:37:53 JST (1190d)
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一連の事件の犯人は誰もが羨むセレブ妻だった。連日マスコミが騒いだバツ3のシングルマザーでは無くて。
逮捕された時彼女は微笑んでいた。手錠はゴージャスなブレスレットにしか見えず、余りにもらしく無かった。こんな結末は誰も予想できなかっただろう。
裏門から出るのに駐車場を抜けようとしたら事件解決の立役者がいた。
「お疲れ様です。」
「…あ、お疲れ」
「大活躍でしたね」
「…活躍っておい」
「いつから疑っていたんですか?」
「…」
「驚きましたよ。まさか…」
「最初からだ」
「え?」
「と言うか犯人ならおもしれぇなと思ってな」
「は?」
「嫌いなんだよ、ああ言う女。何もかも持ってやがって…ムカつくんだよ」
おいおい。
「そう思って調べてみたら全てのピースが繋がりやがった…ざまぁみろ」
絶対私怨だな…。
「酷いな。結局は見込み捜査ですか?たまたま上手くいったから良かった様なものの…」
「よく言うよ。シンママの事、マスコミにリークしたのお前だろ?」
お見通しかよ。
「いや~、バレてました?その方がいかにもだと思って。世間も納得する…いやしてたでしょ?」
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評価/感想 
初出/概要 
超短篇・500文字の心臓 / 第153回競作「P」 / 参加作
執筆年 
2017年?
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