空虹桜/たおやかな捻れ

Last-modified: Thu, 25 Jun 2020 00:26:56 JST (484d)
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 家になんていれないし、そもそもわたしの「ホーム」はここだから、わたしは宮益坂のマンボーを這い出て、渋谷駅へと下る。

 この世に溢れる正論がどれだけ正論でも、わたしの生きるここでは誤っている。血のつながった人間たち(まだ生きていれば)とは一緒にいられないし、であれば、わたしわたしを受け入れてくれたセンター街や道玄坂に義を返すのが筋だ。人がまばらなオープンエアー。だから、わたしは今できることをする。

 普段なら気にも止めないゴミを拾い、鳩に餌をやり、マックを食べて、BluetoothでiPhoneとつないだスピーカーから流れるフューチャーポップで、おんなじような男女と踊る。繰り返し。日々を。日銭は道玄坂で手に入れる。

 拡散も感染も関係ない。わたしには。自己責任や若さの代償ではない。今死ぬか、後で死ぬかの差。何時死んでもいいように生きてきたら、何処で終わってもかまわない。喜び人がいても、悲しむ人はいない。肉体をむざむざと朽ちらせたら、渋谷には怒られるかもしれないけど。

「自分たちがテロリストだと思ったことはないですか?」

 マスクの下は美人だったはずのアナウンサーがアホみたいな質問を口にして、間抜け面なわたしにマイクを向ける。今さらわたしに新しい名前を付けないでくれ。ちゃんとわたしを生きて、ちゃんとわたしで死にたい。

 常に第三者なマンボーに帰って眠る

※初稿につき、最終稿はこちら

ジャンル Edit

リアル渋谷?生命孤独音楽踊る?わたしCOVID-19

カテゴリ Edit

超短編/タ行

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2020年?

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