海音寺ジョー/パステルカラーの神様

Last-modified: Thu, 15 Oct 2020 23:20:35 JST (1287d)
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 固茹ででなく、半熟でもない、その中間ぐらいの卵を「九熟卵」と名付けよう。九割ぐらいは固まった、一割ぐらいのコアだけ熟した卵、の略だ。

それって無理くないですか?九割がた熟じゅくの卵だって、とる人いるんじゃない?』

ぼくの中のへそ曲がりが意見してくる。とはいえ、ぼくがそう名付け、殻を割ったらほぼ固卵だったことが何十年何百年と続けば、ぼくの意図した通りのネーミングってことになるんじゃない?だからもう、これはこれでいくさ。

 かように世界はぼくの言葉で更新され、変容していったのだ。

 卵の横にはキャベツの千ぎり、ゆっくり蒸し焼きした鶏旨肉。プチトマトも添える。始祖とバナナのスムージーも。パンを買い忘れてたことに気づく。

ジャンル Edit

ご飯言葉数字サイコ

カテゴリ Edit

超短編/ハ行

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評価/感想 Edit

初出/概要 Edit

超短篇・500文字心臓 / 第178回競作「パステルカラーの神様」 / 参加作

執筆年 Edit

2020年?

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