よもぎ/面14

Last-modified: Thu, 25 Jun 2020 00:42:27 JST (153d)
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 木曜日の夕方、トクさんは唐草模様の風呂敷を抱えて出かける。西日の当たる廊下の端までゆくと、風呂敷からお面を取出し、風呂敷を背に羽織る。しばし仁王立ちになった後、夕日に向かって変身のポーズをとり、飛び上がろうとする。そして、何事もなかったようにお面を外し、風呂敷に包んで部屋へ戻る。


 土曜日の昼下がり、ミヨさんはピアノを叩く。右手の人指し指をピンと伸ばし、左から右へ、白鍵 黒鍵 白鍵 黒鍵 白鍵 白鍵 黒鍵 白鍵 黒鍵 白鍵 黒鍵 白鍵 白鍵...。最高音まで辿りつくと、ミヨさんは子供の顔になっている。お母さんが迎えに来るのを待っている。


 月曜日の朝、私はごはんつぶを手にとり笑顔を張り付ける。乾くとゴワゴワする。

ジャンル Edit

リアル夕方?わたし子ども

カテゴリ Edit

超短編/マ行

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評価/感想 Edit

初出/概要 Edit

超短篇・500文字の心臓 / 第31回競作「」 / 参加作

執筆年 Edit

2003年?

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