よもぎ/性の起源16

Last-modified: Thu, 25 Jun 2020 00:38:06 JST (1400d)
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「これが惑星オバーン...」

我々はついに人類史上初めて、地球生命体の惑星に辿り着いた。

20年前、人類はオバーンからのSOSメールを受信した。

『環境破壊が進んでいる。オバーンは存亡の秋を迎えている』

「たかが環境破壊で大袈裟な!」と21世紀初頭の社会問題を持ち出され、苦笑した人類は、初めての宇宙の友を助けるべく立ち上がった。

オバーンからの要請に従い、緑の環境を整えるためにと我々屈強の若者が選ばれた。

そして、オバーンに到着した我々は驚愕した。

女、女、女、女、女、女、女、女、女、女、女、女。

老若はあれど女ばかりの惑星。それがオバーンであった。

しかし子供の姿はない。オバーン代表からの説明があった。

「月ニ一度、卵子ヲ森ニ埋メテオク。トツキトオカデ森ヘ行ク。キット赤子ノ声ガシテ」

しかし環境破壊が進んだ結果、枯れた森に卵子を埋めても孵らなくなってしまった。まさしくオバーン人類存亡の秋。そして、お察しのとおり、我々はオバーンのアダムたちと呼ばれるようになり、もはや地球へ帰ることも叶わず、オバーンの未来に日夜貢献しているのである。

ジャンル Edit

SFギャグ生命数字

カテゴリ Edit

超短編/サ行

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選評/感想 Edit

初出/概要 Edit

超短篇・500文字心臓 / 第22回競作「性の起源」 / 参加作

執筆年 Edit

2002年?

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