まつじ/連れてゆく4

Last-modified: Thu, 03 Jun 2021 23:14:11 JST (137d)
Top > まつじ > 連れてゆく4

読む Edit

 遠くから、鐘の音が聞こえる。間もなく、年が明けるのだ。


 彼は誰にも知られずにやって来る。隠れているのではない。誰にも、見ることが出来ない。そうして夜の中をひっそりとやって来る。やがて、彼の後ろに列ができる。

 列は音もなく、ぼんやりとしたもので少しずつ体を長くしていく。

 人々はあたらしい年を待つ。

 暗い道を誰にも知られることなく、列は伸び、進んでいく。


 遠くから、鐘の音が聞こえる。忘れられていくものたちを後ろに、彼は夜の中を静かに去って行く。

 間もなく、年が明ける。

ジャンル Edit

怪談大晦日?

カテゴリ Edit

超短編/タ行

この話が含まれたまとめ Edit

すぐ読める

評価/感想 Edit

初出/概要 Edit

超短篇・500文字の心臓 / 第53回競作「連れてゆく」 / 参加作

執筆年 Edit

2005年?

その他 Edit

Counter: 87, today: 1, yesterday: 0